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平成27年2月
 
1q部分重複症候群 全国患者家族会キックオフ大会へのメッセージ

 1q部分重複症候群 全国患者家族会キックオフ大会のご案内をいただきましたが、本日は所用により、残念ながら大会に出席することができませんので、大会の開催に寄せてメッセージを送らせていただきます。

 一昨日、私は佐賀県難病相談支援センターにお伺いして、三原所長さんに施設を案内していただき、難病支援の現状についての話をお聞きしました。センターの運営については、難病支援ネットワークの皆さまのご尽力により、継続的で親身に相談を受けられる体制をとっていただいています。しかし、難病は、その実態が明らかでないものも多く、国の支援や治療に関する研究等についてはあまり進んでいないとのことでした。

 「1q部分重複症候群」も、これまで国内での報告例がほとんどなく、世界でも30例程度と推測されている非常にまれな難病です。
 幸奏汰君が生まれ、この病気を告知された時、治療法がないという現実に、ご両親は何もできない無力さを感じられ、また、極めてまれな疾患ということで、孤独も感じていらっしゃったとお聞きしています。
 そのような中、佐賀県難病相談支援センターに相談されたことを端緒に、佐賀県難病支援ネットワークと佐賀未来創造基金の皆さん、そしてたくさんの寄付者、支援者のお力を得て、病気の治療研究開始と患者家族同士の出会いの場をつくるところまでたどり着かれました。

 私は、知事就任に当たり、「一人ひとりの痛みに敏感な県政」を進めることを一番に考えて仕事を進めていきたいと、県民の皆さんや職員に対して申し上げています。奏汰君からはじまったこのプロジェクトの目的は、まさにこうした私の思いと相通じるものだと思っています。
 昨年、難病に関する法律が成立し、国における希少難病を含んだ難病研究の推進が期待されますが、今現在、希少難病を抱え、悩んでいる患者や家族にとっては、まだまだ不安を解消できるものではありません。また、自分が病気であることを周囲に伝えられずにいる方も多いと聞いております。私は、そういった先の見えない不安、誰にも相談できない孤独さを感じている難病の患者や家族の方々に希望をもってもらえるよう、佐賀県難病支援ネットワーク等と協働して、最善を尽くしてまいります。

 本日のキックオフ大会を契機に、同じ病気を抱えた患者や家族の皆さまの交流が続き、治療に向けた研究が進むことをお祈りし、私からのメッセージとさせていただきます。