平成28年1月

　

佐賀県農協青年部協議会６０周年記念誌への祝辞
『「農」がつくる地域の未来』

　佐賀県農協青年部協議会におかれましては、創立６０周年を迎えられましたことを心からお祝い申し上げます。

　私も、この節目の年に佐賀県知事に就任し、新たなスタートを切りました。
　この１年を振り返って、今も思い出すのは、知事選の期間中、毎朝食べた「さがびより」のおにぎりの味です。多忙な中でも、大地の恵みをからだの中に取り込むことで、自然と力が湧いてくることを実感しました。

　今年６月には、生まれて初めて田植え機の運転を体験しました。実際に操作すると真っ直ぐに進むことも難しく、一面に広がる田んぼを緑の苗で覆うのは、本当に骨が折れる作業だと感じたものです。
　そうした多くのご労苦を重ねて生み出された農産物は、世界に誇る佐賀の素晴らしい宝です。

　未来の農業を担う青年部の皆様は、同志と苦楽を分かち合いながら、知恵と技術を結集して、宝物を磨き上げていただいています。その強い熱意と高い志こそが、地域全体に活力をもたらし、新たな時代を切り開いていくことでしょう。農業の未来なくして地域の未来なし。まさに「農は万業の大本なり」なのですから。

　結びに、佐賀県農協青年部協議会の今後ますますのご発展と、皆様のご健勝、ご活躍を心から祈念いたしまして、お祝いの言葉といたします。