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平成28年3月
 
第26回オープントーナメント佐賀筑後空手道選手権大会あいさつ

 第26回オープントーナメント佐賀筑後空手道選手権大会が盛大に開催されますことを心からお祝い申し上げます。

 名人も人なり、我も人なり

 江戸時代の佐賀藩士の必読書「葉隠」には、このような文章が記されています。
 人間には無限の能力が与えられている。「あの人にはかなわない」と思うような名人がいたとしても、それであきらめてはいけない。名人も自分も同じ人間なのだからと、逃げずに正面から立ち向かうことができれば、それ自体が名人への道なのだと説いています。

 試合には、必ず勝ち負けがあります。しかし、負けそうだからといって、それをただの一つの負けにせず、自分の内なる才能を信じて、しっかりと相手に立ち向かってほしいと思います。教えによれば、自分はいつか必ず頂点を極めるんだという、ゆるがない志を持つことができれば、その時点で既にその人は達人です。たゆまぬ厳しい鍛錬や試合経験ののちに、ようやく達人になるわけではないのです。
 「葉隠」のこの文章は、「初発心時 便成正覚(しょほっしんじ べんじょうしょうがく)」という、自分の内発的な思いの大切さを示す仏教の言葉で締めくくられています。

 沖縄から全国に空手道が伝わっておよそ百年。今や四年後の東京五輪の追加種目候補とまでなりました。大会に参加される皆さんには、是非、五輪代表選手になるという志を持って、一つひとつの試合に全力を尽くし、互いを高めあってほしいと思います。皆で願い、努力を続けていけば、その願いはいつか叶うはずですから。
 皆さんのご健闘をお祈りしています。