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平成28年5月
 
平成28年度県政功労者知事表彰式式辞

 今から百三十三年前に佐賀県が誕生した、五月九日というこの記念すべき日に、県政の各分野でご貢献いただきました皆様に、こうして感謝の気持ちをお伝えする機会を頂き、大変うれしく思います。

 本日表彰させていただく皆様には、多年にわたり、地方自治、教育、文化・スポーツ、産業、福祉、環境、安全・安心、統計の各分野におかれまして、県勢発展のためにご尽力を頂きましたことに対し、厚く御礼を申し上げます。
 また、その活躍を支えてくださいましたご家族の皆様にもこの場をお借りして、深く感謝を申し上げます。

 再来年、平成三十年は、明治維新から数えて百五十年になります。その当時、佐賀藩はものづくりと人づくりの力で、日本の最先端を走っていたことは皆様もご存じのことと思います。
 ここ外御書院(そとごしょいん)は、「薩長土肥」の一角をも担った佐賀藩における様々な公式行事が行われていた場所です。佐賀城本丸歴史館で県政功労者表彰を執り行うのは今回が初めてですが、晴れやかな表彰の場として、大変ふさわしい空間ではないでしょうか。

 先だって、皆様方のご功績を拝見させていただきました。この大広間から偉大な先人を生み出してきた幕末・維新の頃から、平成の今と、時代は移り変わりましたが、佐賀の「人」の素晴らしさは変わっていないとの思いをさらに強くしています。
 連綿と続く歴史や文化、ものづくりの技を大切に繋ぎとめてこられた方、そして、佐賀の自然や、人々の暮らしを守り、心を育んでこられた方。皆様お一人おひとりが、それぞれの持ち場で精一杯努力し、光り輝いてきたからこそ、今の佐賀があります。

 「何事も願いさへすれば、願ひ出すもの也。」
 これは、山本常朝「葉隠」の一節です。皆様の「佐賀をよくしたい」という願いを周囲に広げていき、そして、みんなで心から願えば、きっとその願いは叶うことでしょう。
 これからも引き続き、県民のためにお力添えを頂きますとともに、その志を次世代に引き継いでいただくことで、佐賀を愛し、佐賀を誇りに思う心の輪を大きく広げていただければ幸甚の限りです。

 最後になりますが、ご来賓の皆様におかれましては、本日、ともに祝福をしていただき、誠にありがとうございます。表彰される皆様の功績が、ご来賓の皆様を通じて、より広く県民の知るところになればと願っています。
 結びに、ご出席の皆様が、これからも健勝で、ますますご活躍くださいますことを祈念いたしまして、式辞といたします。