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平成28年7月
 
第40回記念佐賀県いちご部会研修大会への祝辞
『幸福の実』

 佐賀県いちご部会が設立40周年を迎えましたことを、心からお祝い申し上げます。また、この40年で「いちご」を佐賀の代表的な農産物に育て上げられたことに敬意を表しますとともに、深く感謝申し上げます。

 佐賀のいちご栽培の歴史を振り返ると、大正の終わりごろから鹿島で栽培がはじまり、その後、佐賀県いちご部会の設立・発展と時を同じくして、一大産地として飛躍してきました。その間、「はるのか」「とよのか」そして、「さがほのか」へと主力品種は移り変わり、台風や豪雨といった災害や産地間の競争など、様々な課題を一丸となって乗り越えられてきました。
 私たちのもとに届けていただいた美味しいいちごは、まさに、皆さまの努力が輝く赤い宝石なのだと思います。
 佐賀に移り住む前のことです。東京ではみかんと並んで佐賀フルーツの代名詞。私は店先で佐賀のいちごを選んで食べては、ふるさと佐賀のことを思い起こしていました。その甘くて優しい味に心が癒され、家族でとても幸せな気持ちになったことを憶えています。
 知事に就任してからは、いちごを栽培している神埼のハウスを訪問して天候不良のご労苦をお聞きしたり、市場や店頭で一緒にいちごのPRをしたりして、生産者の皆さまと直接ふれあう機会が増えました。その中で、皆さまがいちごをいかに愛しているか、そして、いちごづくりにどれほどの熱意をお持ちであるか、心から実感できています。
 こうした思いがいっぱいに詰まったいちごだからこそ、郷愁を誘い、あたたかく幸せな気持ちにさせてくれるのでしょう。

 いちごの花言葉は「幸福な家庭」。次々とつるを伸ばして実を結ぶいちごは、子どもが多くて家族や地域の結びつきが強い佐賀の地にふさわしいフルーツではないでしょうか。皆さまがわが子のように心を込めて育てられた「さがいちご」のすばらしさを、私もできる限り多くの方々に伝えていきたいと思います。

 結びに、佐賀県いちご部会の今後ますますのご発展と、皆さまのご健勝、ご活躍を心から祈念いたしまして、お祝いの言葉といたします。