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平成28年9月
 
一般社団法人佐賀青年会議所創立60周年記念誌への祝辞
『ネットワークの力』

 一般社団法人佐賀青年会議所の創立60周年、誠におめでとうございます。
 昭和31年の創立以来、明るい豊かな社会の実現に向けて積み重ねてきたご功績は、地域の方々をはじめ、多くの県民から高く評価されています。これもひとえに、歴代の理事長をはじめ、会員の皆様のご尽力の賜物であり、深く敬意を表しますとともに、心から感謝申し上げます。

 佐賀には地域と地域の力を合わせて時代を切り拓いてきた歴史があります。明治日本の産業革命の先駆けとなった幕末佐賀藩における科学技術の発展は、佐賀の八賢人を中心にした若き佐賀藩士の貢献により実現したものですが、もともと、武雄領主鍋島茂義公やその家臣平山醇左衛門による西洋砲術の導入がその下地となったことはよく知られているところです。

 日本有数の平野である筑紫平野。しかし、大河、筑後川を境に行政区画が分断されていることが一つの壁になり、この広大な平野の力を十分に生かしきれてないように思います。筑紫平野において、幕末の佐賀と武雄のように地域と地域の力を結集させるためには、県境にとらわれない民間ネットワークの力が不可欠です。
 そうした中、JCの持つネットワークに私は大きな期待を抱いています。
 今年4月の熊本地震の折、佐賀青年会議所の皆様はいち早く行動を起こし、JC同士のネットワークを生かして支援物資を熊本まで送り届けたと伺いました。佐賀県と熊本県はもともと「肥前国」と「肥後国」。同じ「肥の国」の仲間です。その佐賀に住む人たちが力を合わせて被災地を支援できたことは、県民にとって大きな誇りです。

 佐賀青年会議所の皆様には、これからも先人の思いを受け継ぎ、地域内外との結びつきを深めて、九州の仲間とともにこの地域の新たな時代を切り拓いていかれることを願っています。

 結びに、佐賀青年会議所の今後ますますのご発展と、会員の皆様のご活躍、ご健勝をお祈り申し上げ、私からのお祝いの言葉といたします。