メニュー表示
こちら知事室です
×
こちら知事室です こちら知事室です

平成28年12月
 
「財界九州」2017年1月号への寄稿文
『その時、佐賀は世界を見ていた』

 日本が初めて出展した万国博覧会(パリ)に、幕府、薩摩藩とともに佐賀藩が出展したのは今から丁度150年前の1867年。明治維新が始まる前の年のことです。出品した有田焼が現地で好評を博す一方で、参加した藩士たちは現地から顕微鏡やガラス製品を持ち帰り、オランダにも立ち寄るなど自藩の技術革新に役立てようと動いています。
 幕末の佐賀藩は、反射炉の建造や、蒸気船の製造で、幕府や他藩から注目を集めていました。しかし、その時の佐賀人の目は水平線を越えたその先、広大な世界を見つめていたと言えるでしょう。
 佐賀の卓越した「技」とそれを支える「人」、そして、その技と人を本物のものにする「志」は、今も当時と変わらぬ光を放っています。
 昨年は、その結晶ともいうべき有田焼が創業400年を迎えました。地域で連綿と受け継がれてきた技をベースに、欧州の新たなデザインと連携し、再び今、有田焼は世界へと飛び立とうとしています。
 これからも、歴史の中で培われてきた「技・人・志」に力を得て、世界を見据え、世界に誇れる佐賀づくりを進めていきます。