平成29年12月

　

伊万里ライオンズクラブ結成５０周年記念誌への祝辞
『幸せの明かりを点して』

　伊万里ライオンズクラブにおかれましては、結成５０周年の節目を迎えられましたことを心からお喜び申し上げます。歴代の会長様をはじめ、その奉仕活動に尽力してこられた多くの会員の皆様の御熱意と御努力に深く敬意を表します。

　貴クラブはこれまで、スポーツ大会や薬物乱用防止講座の開催、清掃活動、献血推進事業など幅広い活動に取り組まれてきました。中でも、国の天然記念物に指定された「伊万里湾カブトガニ繁殖地」を守るため、地域の人々とともに環境保護活動に尽力されていることは、伊万里に暮らす皆様の強い思いが表れているように思います。

　「自分たちの住む街をもっと実感することこそ、地域活動の原点だ」とは、俳優の牟田悌三（むたていぞう）さんの言葉です。中学校のＰＴＡ会長を引き受けたことから、子どもや地域のことを考えるようになったという牟田さんは、中学生と障害のある子どもたちとの交流会を開催したり、空き缶回収の収益金でネパールに学校を建設したり、様々なボランティア活動に取り組まれました。参加した人々の中には、あらためて自分が暮らすまちを見つめ直し、ボランティアグループを立ち上げるなど、新しい活動を始めた人もいるそうです。

　地域のことを知って、もっと良くしたいと考える人は多いと思います。しかしながら、その思いを行動に移すことはなかなか難しいのではないでしょうか。
　半世紀の長きにわたり、地道に様々な活動に取り組んでこられた皆様は、まさに地域が輝く源です。その姿からは、民生委員やＰＴＡ役員として地域の活動に関わられた詩人の迫登茂子（さこともこ）さんの言葉「自分が明りになれば、人の幸せの明かりを点すことになる」を思い出します。
　これからも、伊万里を愛する皆様が地域の人々の幸せの明かりを点し、さらにその輪が広がっていくことを期待しています。

　最後になりましたが、伊万里ライオンズクラブのますますの御発展と皆様の御健勝、御活躍を祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。