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平成30年9月
 
第33回全九州私立幼稚園PTA研修会佐賀大会への祝辞
『子どもの心に情熱を』

 第33回全九州私立幼稚園PTA連合会研修会佐賀大会が、盛大に開催されますことをお喜び申し上げますとともに、九州・沖縄各県からお集まりいただきました皆様を心から歓迎いたします。

 今年は、明治維新150年の節目の年です。
 当時、西洋の科学技術を積極的に導入していた佐賀藩。理化学研究所として設置した「精煉方」では、各地から多くの優秀な技術者が集められ、化学、機械、砲術などの幅広い研究が行われました。
 「からくり儀右衛門」と呼ばれた発明家・田中久重もまた、精煉方に招かれた一人であり、日本初の実用蒸気船「凌風丸」の建造などに関わりました。後に「東洋のエジソン」と称されたように様々な実用品をつくり、「田中製造所(現在の東芝)」を設立したことで知られています。

 久重の異名の元となった、アメリカの発明家・トーマス・エジソンは、こんな言葉を残しています。
 「親が子どもの心に情熱を残してあげることができたら、それは最高の形見になるだろう」
 エジソンや久重が新しいものを生み出すことができたのは、幼い頃から興味がある事柄を追求することを、家族をはじめ、周囲の人々が温かく見守っていたからなのでしょう。
 新しいことへの興味や自由な発想を育むことによって、子どもたちの可能性は大きく広がっていくのです。

 幼児期は、たくさんのことを吸収する時期です。幼稚園などへ通いはじめると、子どもたちの世界は一気に広がり、皆様もその成長を日々感じておられることでしょう。そうした成長過程で、子どもたちが情熱を持って何かに挑戦することのできる環境をつくることは、私たちの重要な使命なのだと思います。
 未来を担う子どもたちが社会へ踏み出す一歩をより良いものするため、その健やかな成長を願う皆様とともに、私も力を尽くしてまいります。

 最後になりましたが、全九州私立幼稚園PTA連合会の今後ますますのご発展と、ご出席の皆様のご活躍、ご健勝を心より祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。