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平成30年11月
 
佐賀県飲食業生活衛生同業組合創立60周年記念誌への祝辞
『心を尽くすしごと』

 佐賀県飲食業生活衛生同業組合の創立60周年を心からお祝い申し上げます。
 貴組合におかれましては、これまで、消費者へ安全・安心な食を提供されるとともに、近年の多様化する消費者ニーズに応えながら、県内飲食業の活性化に尽力してこられました。ここに、深く敬意と感謝の意を表します。

 「よそのうちでご馳走になるものは、何故おいしいのだろう。」
 作家であり小料理店の経営者でもあった向田邦子さんは、随筆の中でこのように記されています。
 それは、昔の人の言葉を借りれば、「思いもうけて(期待して)」食べるからなのだ、と。

 美味しいものを楽しみたい、大切な人と過ごしたい、元気を取り戻したい――。
 店を訪れる人々は、これから目の前に出される料理と、それを味わうひとときへの期待を抱きながら、暖簾をくぐります。
 そして、そうした様々な期待に応えるため、会員の皆様は、日々、衛生管理に気を配りながら、食材や器を選び、雰囲気づくりなどの趣向を凝らし、訪れる人々をもてなしておられます。
 食によって人の心を満たす仕事、それは、言い換えれば、心を尽くす仕事と言えるのかもしれません。

 明治維新から150年の節目を迎えた本年は、県外や海外からの観光客を含め、多くの人々が、佐賀の偉人や偉業、受け継がれてきた文化に触れ、また、佐賀の豊かな食を堪能される機会ともなりました。
 佐賀に注目が集まる今、県民の皆様がふるさとに誇りを持ち、訪れる人々をも幸せにする佐賀づくりに私も力を尽くしてまいります。

 最後になりますが、佐賀県飲食業生活衛生同業組合の今後ますますのご発展と会員の皆様のご健勝を祈念しまして、お祝いの言葉といたします。