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平成31年2月
 
唐津商工会議所青年部創立40周年記念誌への祝辞
『物語のある風景』

 唐津商工会議所青年部創立40周年、誠におめでとうございます。
 これまで会員の皆様は、地域経済やまちづくりのリーダーとして、唐津の発展に貢献してこられました。
 歴代の会長様をはじめ、活動を支えてこられた皆様に対し、深く敬意を表しますとともに心から感謝申し上げます。

 佐賀を舞台としたアニメ「ゾンビランドサガ」は、昨秋の放送以来、多くの人たちを魅了しました。物語の洋館のモデルとなった唐津市歴史民俗資料館の公開日には、全国から千人を超える方々が訪れ、また、昨年放送されたアニメの人気投票で第1位に輝くなど、その反響の大きさに驚かされています。
 インターネット上には、幅広い世代や様々な国の人たちからの感想が寄せられ、その中には「佐賀への愛が溢れている。」との言葉も多く見られると聞いています。
 日常の見慣れた風景から生み出された新しい物語。それは、ふるさとを愛し輝かせたいという情熱とあいまって、今の時代、世代や国も超えて人の心に響いていくのでしょう。

 唐津では昨年、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた「KIMONOプロジェクト」と、伝統文化を唐津のまちづくりにつなげる「Re:からつプロジェクト」が始動。ボスニア・ヘルツェゴビナ国の着物の図案を描いた子どもたちや、艶やかな着物姿を披露した若者たち、唐津を和の文化が薫る町にしようと情熱を注ぐ市民や経済界の方々の姿に、唐津の底力を見る思いがしました。
 10月のシンポジウムに参加させていただいた折には、「民」の持つ可能性、そして、まちづくりは総合力であることを、あらためて感じたところです。

 唐津港を訪れる外国クルーズ船の数も増えており、これからも、唐津は多くの人々の注目を集め、様々な交流が生まれることでしょう。
 唐津のまちは、伝統的なものに新しいものや多様なものが交じり合い、これまでにない発想や技術――新たなイノベーションを生み出す可能性を大いに秘めています。
 唐津の礎を築いた先人たちの志が今を生きる皆様にしっかりと引き継がれ、唐津のまちが新たな出会いの中で物語を紡ぎながら、次の時代に向かって飛躍していくことを期待申し上げ、お祝いの言葉といたします。