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平成31年3月
 
肥前さが幕末維新博覧会記録誌あいさつ
『志を未来へ』

 肥前さが幕末維新博覧会は、平成31年1月14日をもって幕を閉じました。

 私は、この博覧会の開幕に際し、県民の皆様とともに作り上げる博覧会にしたいと申し上げました。
 今振り返ってみると、まさにオール佐賀で取り組んできた10カ月であったと思います。あらゆる面でサポートをいただいた企業・団体の皆様をはじめ、得意分野で活動いただいた県内の大学生や高校生、ボランティアとして会場周辺の清掃をしてくださった方々、そして、ご来場いただいた皆様――。実に多くの方々のご参加とご支援によって、成功を収めることができました。あらためて、博覧会にご協力いただいた全ての方に、深く感謝申し上げます。

 幕末維新期、新時代の幕開けを前に人々が揺れ動く中、世界を視野に入れ、技術力や知識を高めていた佐賀の先人たちが、確固とした志を持って新しい国づくりに尽力したことは、誇るべきことであると思います。こうした偉人やその偉業を知ることによって、県民の皆様お一人おひとりが何かを感じ、ふるさとへの誇りを深められ、そして、志を新たにされたのではないでしょうか。
 それを強く感じたのは、幕末維新記念館の「ことのは結び」です。10万を超える「ことのは」は、先人たちの思いが来場者の心に響いたことの証であり、未来を見つめる言葉の一つひとつに大きな勇気をもらいました。こうした一人ひとりの思いこそ、これからの佐賀をつくる力にほかなりません。この博覧会が、先人たちからの「志」のバトンを受け取り、次の世代につないでいくきっかけになったことを嬉しく思います。

 「願わくば、新たな種をまいていただきたい」
 幕末維新記念館「賢人ラウンドシアター」で大隈重信が語りかけるこの言葉は、私の願いでもあります。これから、私たちが志を持って行動することによって、青空に大きく葉を広げる大樹のように、きっと豊かな未来を築くことができるはずです。だからこそ、佐賀で育つ子どもたち、若者たちには、それぞれに「志」を持ち、しっかりと育んでほしいと願っています。

 さあ、新たに芽生えた「志」を胸に、未来を描き、ともに歩んでまいりましょう。