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令和元年7月
 
第45回全九州空手道選手権大会の知事祝辞
『立ち向かう心』

 第45回全九州空手道選手権大会の開催、誠におめでとうございます。

 沖縄から全国に伝わった空手道は、今では世界中の人々に「KARATE」として親しまれています。
 人から人へ。武道の精神を大切に受け継いできた空手は、その技だけではなく、心の持ちようが素晴らしいからこそ、国境をも超えて広がっているのでしょう。
 東京オリンピック・パラリンピック開催を前に、佐賀県でも海外から空手選手団を迎える機会が増えました。空手を通して選手と子どもたちの交流も深まるなど盛り上がりを見せています。

「名人も人なり、我も人なり」
 佐賀藩士の必読書として江戸時代に佐賀の地で記され、300年という時を超えて今に伝わる『葉隠』には、このような一節があります。
 とてもかなわないと思うような名人を前にしても、あきらめてはいけない。名人が人なら自分も人。負けるものかと立ち向かうことができれば、それこそが名人への道なのだという意味です。

 本大会に出場される皆様は、各地において厳しい試合を勝ち抜いてこられました。それでも大会では、あの人にはかなわないと思う相手と立ち会うこともあるでしょう。そんな時、皆さんにはぜひ、この言葉を思い出してほしいと思います。
 「相手に負けない」という気概で立ち向かっていくこと。その真剣勝負の積み重ねこそが、きっと道を切り開き、明日への一歩につながります。
 皆様が、日頃鍛えた「技」と「心」で悔いなく戦い抜かれること期待しています。

 『葉隠』をはじめ、佐賀には、志ある偉人たちの歴史があり、豊かな自然が育んだ食があり、また、大切に受け継がれてきた和の文化にあふれています。本大会が、皆様にとって、佐賀の魅力を堪能する機会ともなれば幸いです。
 結びに、本大会のご成功と、選手の皆様お一人おひとりの健闘を祈念しまして、私のあいさつといたします。