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令和2年1月
 
第2回佐賀県伝承芸能祭主催者挨拶
『継ぎの世代へ』

 第2回佐賀県伝承芸能祭の開催にあたり、県内外からご出演いただいた伝承芸能団体の皆様や関係者の皆様に心から感謝申し上げます。

 今年の伝承芸能祭のテーマは“つなぐ”です。
 “つなぐ”には、平穏無事や五穀豊穣などを願い、伝承芸能を先祖から子孫につないでいくという意味とともに、今を生きる人と人との横のつながりを大切にしたいという想いを込めています。
 今年8月の「令和元年佐賀豪雨」においては、たくさんの方々のご支援やご協力をいただきました。人と人とのつながりが強いからこそできたことがたくさんあり、ここであらためて感謝を申し上げます。
 期せずして、今回の大会は、豪雨で被害の大きかった大町町の聖太鼓から始まります。メンバーの中には、被災された子どもたちもいらっしゃいました。
 未曽有の豪雨に見舞われた本年、人々の想いをしっかりとつないできた伝承芸能に、私たちは、あらためて心を寄せ、この佐賀の地や人々がこれからも平穏無事であるよう祈り、ふるさとへの想いを世代や地域を超えてつないでいかなければならないと思います。

 「学ぶべきは、ただその精神であって、形似ではない。」
 柔術の精神を受け継ぎ、柔道を確立した嘉納治五郎氏の言葉です。
 伝承芸能もまた、同じようなことが言えるのではないでしょうか。その時代時代を生き抜く人々、まさに〝継ぎの世代″の新たな感性が加わり受け継がれていくことで、さらに魅力的なものになっていくのだと思います。
 守るべきものを守り、磨くものを磨きながら、皆が一緒に楽しむ祭りとなっていくことを期待しています。

 最後になりましたが、今年も、広島県安芸高田から神楽団にお越しいただき、あらたに、長崎県から龍踊りの皆様にもお越しいただきました。
 こうした全国の素晴らしい伝承芸能ともつながりながら、ふるさとの宝である伝承芸能をこれからも盛り上げ、未来へつないでいきましょう。