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齋藤農林水産大臣の来訪を受けての知事インタビュー(テキスト・動画)


○記者
 今日の農相視察を受けて、まずご所見をお願いします。
○知事
 そうですね、今回は齋藤大臣に船に乗ってぜひ有明海の海況を調べていただきたい、実際に見ていただきたいという申し出に対しまして、大臣から応えていただいて、本日は赤潮も随所に見られましたし、有明海という海をかなり実感いただけたのではないかと。そういった意味で、90分船に乗っていただいたというのは大変有意義だったんだろうと思っています。
○記者
 90分って随分濃密な時間だと思うんですが、船でのやりとり、そして、今回の最大の成果というのはどういった点になりましょうか。
○知事
 そうですね。例えば、ノリにしても、ノリ以外の船でとる漁獲にしても、有明海って非常に独特の漁獲でありますので、やはり実感していただくということが大事だと思います。大臣からも、こんなに手をかけてノリというのはつくられるのかと、簡単にノリ食べられないなみたいな話もありましたし、あれだけ手をかけて、思いがこもったものだということ。そして、特に今日は意見交換会の中で、820万トンという諫早湾からの大きな排水が出たということで、今、事実関係を調査中でありますけれども、これは農水省に対しても長崎県知事に対しても、基本的に100万トン以下で小まめに排水してほしいというのは、少なくとも最低限の佐賀県のお願いです。ましてや今、ノリの漁期なので、ちょっと事実関係は調査しなければいけませんけれども、820万トンの排水というのは、非常に遺憾に思いました、もし事実とすればね。その調査というか確認作業をしていたので、ここに来るのが遅れて、皆さんには申し訳なかったんですけれども、それだけ我々にとっては確認をしなければいけないことと思います。
 そういったことも含めて、今回は改めてこの有明海という、我が国にとって貴重な海ということについての共有ができたのかなと。そして、同じこの海を再生しなければいけないという思いに関しては大臣と共有できたと思っています。
○記者
 それが最大の成果ですかね。
○知事
 はい。
○記者
 それで、漁業者からは、開門を求める声が今日も出ましたけれども、知事からは開門を求めるということは、今日はそういう場面があったんでしょうか。
○知事
 そうですね、今日はそもそも国側とすると、控訴しないという判断をしたという話がありまして、我々はもちろん今でも原因調査のための開門調査をすべきではないかということはずっと訴えているわけですけれども、やっぱり大臣にこの有明海を見ていただくという観点がまず大事だと思ったことから、今回は県のほうから、開門の支障というのを正面から言うことは控えておりました。私の最後の挨拶だったかな、あの中でやはりみんなの思いというのは有明海の再生で、そのためには今日、大臣からもお話ありましたけれども、やっぱり原因がわからないのならば、原因を調査する必要がある。その一環として、我々は開門調査を求めているということでありまして、今回は、私はそれを主眼としては主張しませんでしたけれども、漁業者の皆さん方も漁協もそういった話もされましたから、みんなの思いは、伝わったのかなと思っています。
○記者
 今日、一番最後のほう、大臣とのやりとりの中で、オスプレイ配備計画に関しての漁業、農水省マターの関連については、私どもの勉強することではないというふうに、余り触れられなかったんですが、その点に対するやりとりは今日はなかったんですか。
○知事
 ありませんでした。これは国全体として受けとめてもらいたいというのは私かねがね申し上げているとおりですけれども、今日、大臣に対してはその話はいたしませんでした。
○記者
 オスプレイ配備計画の実現に向けては、有明海再生の重要なファクターになってくるかと思うんですが、この点に関して今日おっしゃらなかった理由というのは何になるんでしょうか。
○知事
 今、国政案件もいろいろ抱えていますから、これから農水大臣というのは、さまざまな面で非常に大きなファクターになっていくと思うんですけれども、今回は、まず大臣に有明海の現場に出ていただくという大きな1つのポイントというものを達成するための環境を整えたと思います。
○記者
 諫干の開門訴訟に入っている原告団は、今回、意見交換会の中に入らなかったわけですけれども、これはその理由は。
○知事
 先ほどとも重複しますけれども、今回は大臣に有明海を見ていただくのが目的でありましたということ、これまではいろんな仕切りで農水大臣と佐賀県は会ってまいりましたけれども、特段そういうような形はありましたかね、訴訟団というか。
○担当課長
 佐賀県と訴訟団と一緒にというのはない……。
○知事
 なかよね。ということだと思います。特にそういうセットを考えませんでした。
○記者
 今後、そういう可能性というのはあるんでしょうか。
○知事
 それは状況に応じてと思いますけれども、基本的に、そのときそのときの設定の趣旨というのがあるので、いろんな声に応じて、環境の変化に応じてそれは考えていくべき問題だと思います。
○記者
 きょう、齋藤大臣から改めてその開門に寄らない基金案での解決が一番だという話がありましたけれども、それについては、知事はどう受けとめられましたか。
○知事
 いろんな話がありました。きょうも諫干に対しても小まめな排水の問題もそうですし、ポンプで出してもらえんかという話もありました。それから、基金の問題もありました。さまざまな要素があると思います。そういったものについて、やはり漁業者の立場、現場の状況というものにしっかり踏まえた上で国に対応していただきたいと思っています。
○記者
 確認で、先ほど有明海を見てもらうことが主眼なので、今回、県としては表立って開門を求めなかったということですけれども、求めてもよかったんじゃないかなと思うんですけど、そこは……。
○知事
 その問題を主張したいからということじゃなくて、もともと来ていただくために、農水省にお伺いしたときに、まず現場を見ていただくことが必要じゃないかと私は申し上げました。農水大臣がいなかったときかな、ぜひまず現場を、政治家はまず現場から入らなければいけないんじゃないかということで、僕は水産庁長官に、これを大臣に渡してくださいと渡したので、それはその趣旨でやったほうがいいなというか……。
○記者
 限られた時間の中で優先すべきは見てもらうことだったなら、ほかの人は主張されるので、県としてはされなかったという趣旨ですけれども。
○知事
 やっぱり佐賀県は、表裏なく、しっかりと言ったことについて誠実で真摯でありたいと思うので、今回はそういう趣旨でセットさせていただきました。