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第十一回佐賀県新型コロナウイルス感染症対策本部会議後の知事インタビュー


○NHK
 緊急事態宣言が明日にも出されるのではないかという中で、福岡県知事が今日、指定されることを要望されました。その場合、お隣の福岡県ということになりますけれども、福岡県が指定された場合、佐賀県の独自の対応などは考えていらっしゃいますか。
○知事
 そうですね、明日、福岡県が指定される見込みというふうに聞きました。我々、これから気をつけるべきことは、福岡県が指定されたことによる本県への影響。そして、これから4月1日以降、動かれた方の影響がどうなるのかということを注視しなければいけないので、しっかり緊張感を持って対応したいと思います。
 そして、佐賀県は今まで8件陽性の方が出ています。3月13日にフランス帰りの方が1人、3月31日から1人、1人、0人、2人、1人、2人と出ているわけですけれども、全て感染経路が分かっているものばかりです。しかも、外からもたらされたものばかりで、感染経路不明というものは現時点でゼロでございます。ですので、そこを前提に今、学校開校の問題とか、様々なことについての判断をしているわけです。今後、要警戒と言ったのは、先ほど申し上げたように緊急事態宣言の影響ですとか、4月1日以降の人の動きが、どのように出るかということだと思っています。
 ですので、この緊急事態宣言が出るタイミングの影響もしっかり考慮して、現時点において、プロジェクトM、新型コロナウイルス感染症患者への医療提供強化の実施体制の本部をつくらせていただきます。特にやるのは、病床の確保です。
 現在、佐賀県では24の病床を確保されていますが、これから仮に増えていくということになりますと24床では足りないので、50床、100床をターゲットに増やしていく。しかも、そういった病床については、しっかり重篤な方を中心に診るような形にシフトをするような受入施設の確保チームをつくり、別のホテルに軽症者を回していくこともあらかじめ準備をしていって、コロナ対応の強化病院のような形でしっかりと体制を組んでやっていくことが必要だと思います。逆に言えば、ほかの病院にはそうでない方の対応をしっかりやっていただくことによって、医療崩壊をネットワークの力によって防いでいこうというシステムです。
 それに合わせて、防護服ですとか、人工呼吸器などの資機材の確保チームを設けまして、医療機関の支援を県庁職員も一緒になってやっていく体制です。そして、チームの本部長には様々な、それこそトリアージなど土壇場でのいろいろなところの差配をするのに非常に習熟されている、佐賀大学の高度救命救急センター長の阪本先生に担っていただき、そこに県職員がそれぞれチームに入って、体制づくりをしていこうと思っております。
○NHK
 その対策本部は、いつぐらいをめどに
○知事
 本日付で。
○NHK
 じゃ、もう発足したということでよろしいですか。
○知事
 はい。もう昨日から打ち合わせはしているので
○NHK
 あとは、県民の方に不要不急の外出を控えるようにというふうに強く訴える一方で、東京とか首都圏からビジネスなどでいらっしゃる方というのも多く見られると思うんですが、その方にはどういうふうに呼びかけるんですか。
○知事
 これまで私はそういった感染拡大地域の皆さんとの関係について、県民に訴える形で、できる限り、極力そういった地域への外出をお控えいただきたいという話をしました。それは、やはりよその皆さまに、いつもお世話になっている皆さまに呼びかけるというのはどうかなということなんです。
 ですので、あまりそのことについて私はコメントしませんでしたけれども、県民の皆さん方にそういったところに不要不急に行かないでねということの意味を、それこそ帰省したい、佐賀が好きでという気持ちもよく分かるんだけれども、ある部分お酌み取りいただいて、そうしたことが次の影響というものを生んでしまうんではないかというリスクをぜひ考えていただきたい。今、それでも佐賀県がある程度1つずつの事案についてアンダーコントロールしている、言うなれば感染経路が追えないという事例が一つもないということは、佐賀県は1つ起きると徹底的にそこの状況を洗い出して、全部PCR検査を広く10人も20人もやっていて、それでクロージングされているということで対応しているということです。そういった体制が取れているからであって、これが幾つも対応しなければいけないということになりますと、今やっているマンツーマンのディフェンス、それがとてもじゃないけれども、ご家族のPCR検査もできないような状態が幾つも出てくると、ちょっと手に負えない状況になってまいります。いわゆる一つ一つにマンツーマンディフェンスじゃなくて、取りあえずできる範囲でゾーンディフェンスをしなければいけないということになるので、そうなると、我々とすると非常に不安になっていくということなので、我々はそういった事態を起こしたくない。でも、起こるかもしれないので、先ほどプロジェクトMを用意しようということになりました。できる限り今の佐賀県の環境が維持できて、リスクがこれ以上深まらない方向で、ぜひ皆さん考えていただきたいと。県民お一人お一人の皆さん方のそういう一つ一つの考え方で、これからの感染爆発は防げるというふうに思いますので、ぜひ今こそ佐賀県民の底力をみんなの行動で示すところだと思いますので、よろしくお願いいたします。
○NHK
 すみません、もう一点、新学期が今日から始まりました。一方、鳥栖、基山などでは臨時休校を市町教委が決めていらっしゃったりしますけれども、県としてはこのまま、状況にもよりますけれども、学校を再開した、この方針というのは変えないということでよろしいですか。
○知事
 これは変えないというのは言えないと思います。これは一日一日状況が変わるので、その日その日しっかりと状況を見据えながら考えていかなければいけないと思います。
 特に、福岡県との県境がありますので、そういったところの人の流れといったところも、つぶさに見ておく必要があろうかと思います。
○朝日新聞
 知事がおっしゃるアンダーコントロールというのは、濃厚接触の検査を全てして、潰せているからということなんですか。
○知事
 そうです。もちろんコロナウイルスなんかはコントロールできていないので、少なくとも陽性が出たときに、そこの経路は追えているということで、一個一個が外に出ていないというところが我々としては、そのチェックができていると。そこが本人さんが陽性で、例えば、濃厚接触者自体のPCR検査もできないような状況になっていくと、ちょっと分からないわけですよね。ところが、濃厚接触者が、例えば、ご家族が3人であれば、そこの3人を検査して、陰性であればそこでとどまっている。でも、そこで陽性が出ると、またこの人の濃厚接触者はどうなのかということを我々はチェックしてやっているので、クロージングされるところまで追っていくことが、今のところそれができているということがアンダーコントロールという意味だと思ってください。
○日本経済新聞
 緊急事態宣言が出ることで経済のさらなる落ち込みが心配されています。佐賀県下の経済にも少なからず影響があるというふうに考えていますが、知事はどのように捉えていらっしゃいますか。
○知事
 そうですね、これは本当に先が見えない状況ですので、何とかまず足元で感染を絶つというところを中心にしつつも、片や、今経済的に厳しい状況に置かれている皆さん方、これは国から様々な支援策があると思いますけれども、県のほうもつぶさに現場の動向をよく見聞きして、それに対して足りない部分、それから、将来に向かって今手を打たなければいけない部分については、しっかりと支援していきたいと思っています。
 あとは、記者の皆さん方もぜひ気をつけていただきたいと思います。どこで起こるか、本当に今は分からない状況になっているので。
○西日本新聞
 先週末、愛敬とかちょっと通りを歩くと、まだ飲み歩いている人たちもいたりする中で、知事のほうから一度も、例えば、飲み歩くな的な発言はなかったと思うんですけれども、まだその段階ではないということですか。
○知事
 そうですね。特にお願いしたいのは、佐賀に新しく来られた方々は、もうぜひ、できる限りご自宅にいていただきたいなというふうに思います。今の、フォローができている、という体制が崩れ出すと、すぐに外出を控えましょうという話にならざるを得ないので。ですので、今、それこそぎりぎりのところで踏ん張っているところなのかなというふうに思います。今日も23件の検査でこれがどうなるのかとか、状況は分かりませんけれども、そういったことも含めて、追えるのか追えないのかという、日々の状況によってそうした対応というのは変わってくるものだと思いますので、明日、明後日、それぞれが勝負だと思っています。
○読売新聞
 沖縄県では新採職員の方の感染が確認されて、それが広がるということもあったんですけれども、佐賀県として新採職員の方や、異動で県外から入られた方への対応というのは何か考えていらっしゃいますか。
○知事
 そうですね、今、総務部のほうでも様々な県職員も、あと教職員も、いろんなところから来ているので、兆候があったらすぐに休むということと、できる限り外を歩かないでというところの要請はさせていただいております。ぜひそういう認識で、たしかよその県では教職員の方が外でということもあったと思います。そういうことも意識して、ぜひそういうことがないように、みんなで力を合わせてやらなければいけないと思います。
○記者
 これまでのメッセージだと、不要不急の外出を控えてくださいと県民におっしゃったと思うんですけど、それ以上の何か強いメッセージというのは今回あるんですか。
○知事
 緊急事態宣言が出されて、それからいろんな行動が明日またどういうふうに転ぶのか。もちろん、じゃ、福岡県の皆さん方が自宅にいるのか、それがむしろ外に出ていくことになるのかとか、そういったところというのはよく見なければいけないと思います。特にこれから、明日、明後日以降は極めて重要な局面になっていく可能性があるので、できる限り節度ある行動を、家にいていただけるならできる限り家にいていただきたいというふうに思います。
○記者
 それは緊急事態宣言が出ていない佐賀に避難してくるというか、佐賀に戻るというようなことを含めて、ちょっと影響が出ることを考えてほしいと言われているということですか。
○知事
 そういったこともあり得るので、いろいろな意味で慎重になっていただきたい。だから、お互い県をまたいで行き来するということも含めて、もし後で済むことであれば、ぜひもっと後に延ばしていただきたいというふうに思います。佐賀県民の皆さん方と同じように、結局、今、人の往来というものが様々なリスクを高めることになるので、そういった観点で、ぜひお願いしたいと思います。