記者会見

●発表項目:城原川ダムの今後の取り組みについて
 次に、3点目であります。城原川ダムの今後の取り組みについてであります。
 お手元に「城原川流域委員会の仕組み」というペーパーが配られておろうかと思いますが、城原川ダムについて、これまで私が就任して以来、さまざまな形で御意見をお伺いし、また、国からの説明も受け承ってまいりました。地元の町村長さんや住民の方々ともいろんな形で御意見を聞かせていただいております。
 そういう一連の動きの中で、私はまだこの城原川ダムについては、きちんとダムでやるべきだという人、また、そうでない別の方法をとるべきだという人の間で、健全な議論が不足しているという意識を強く持っております。
 7月7日(月)に国が持ってまいりました資料を私どもでもつぶさに点検をし、ほかの県にまで出かけていって、この国の作った資料が果たして妥当性があるかどうかということも含めてチェックをしてまいりました。
 国が私どもに示した資料そのものは、そんなにおかしなものではないと思っておりますけれども、これから城原川をどうしていくかという議論を進めるに当たっては、賛成、反対の方、いろんな方々の御意見を含めて健全に議論をしていく場をつくることが必要ではないかということを私は感じておりまして、9月16日(火)にその時点における県の検討状況や関係者の現状といったものを九州地方整備局長にお話しさせていただきましたときに、今後、健全な議論が進められるように事業者としても考えてほしいということを申し上げておきました。
 10月2日(木)にそれを受けまして、九州地方整備局長から城原川についてお手元にあるような流域委員会というものをつくって、その場を活用して議論してはどうかという提案がございました。私ども県としても、健全な議論の場は必要であるという認識を持っておりましたので、それについて了解しましたというふうに御返事を申し上げております。
 この流域委員会は、平成9年の河川法の改正でつくることとなったものであります。これまでは河川整備をどうしていくかということは、河川管理者、いわば行政側が一方的に決めておりました。それをこの流域委員会というものをつくることによって、流域住民の声を聞いたうえで、この流域委員会が河川整備計画の策定というものに当たって、河川管理者に意見を述べるという組織であります。学識経験者だけではなく、地元の方の代表にも入っていただきたいと思っておりますし、もちろん、関係者への公聴会も開催されることとなっておりますので、公平な議論が十分期待できるものと私は考えております。
 ただ、こうして議論を始めたとして、この議論が何年にも及ぶようであっては、水没予定地である脊振村の方々を初めとして、さまざまな方に御迷惑をおかけすることにもなります。私は、九州地方整備局長に対し、だらだらと議論をするのではなく、例えば、1年間といった時間を区切って対応をしてもらうようにお願いをいたしました。

 なお、流域委員会の仕組みについては、事務的にわたる部分がございますので、土木部長に説明をさせます。

○土木部長
 土木部長でございます。お手元に資料をお配りしておりますが、今知事の方から御紹介ありましたように、流域委員会で議論をしてはどうかと考えております。
 この資料の一番下に「城原川河川整備計画(案)の策定」と書いてありますが、河川法が変わりまして、筑後川、支川である城原川もそうでありますが、河川整備計画を策定しなければなりません。
 この策定につきましては、二、三十年でどういう整備をするか、当然、城原川ダムの整備の手段として議論なされると思いますが、ここの資料にありますように流域委員会、これは学識経験者等で構成されますが、ここでしっかり議論していただく。当然、たたき台等は原案として河川管理者が提供して議論するわけであります。そして、委員会で意見を集約していただくわけですが、先ほど知事の方から話がありましたように、河川法が変わりまして、第三者の方々、住民の方々の声も順に聞こうということになっております。左側に「公聴会等意見聴取」とありますように、こういった仕組みをしっかり用意させていただきまして、委員の方々の意向に沿った形での意見聴取をして、そういった意見も参考にしながら、城原川流域委員会から河川管理者に意見を集約していただく、こんなスキームになっております。
 そういうことで、今議論がありましたように、まだまだ不足している城原川ダムについてここでしっかり議論をしていただこうということで考えております。
 今後の展開でありますが、筑後川水系、一番上のフローチャートにありますように、「筑後川水系流域委員会準備会議」というのがございます。これは流域委員会を立ち上げるに当たりまして、基本的な事項を整備する場であります。委員構成ですとか、どういう議論をしてもらうですとか、そういったものが議論されます。それと、大体水系全体一本の委員会でありますが、今回、城原川に分科会的な流域委員会を設けます。こういった位置付けなども議論がなされます。10月8日(水)、あさってでありますが、分科会が開催されて、大枠の方向が決まることになろうかと思います。
 これを受けて、城原川流域委員会が立ち上がって議論が開始されるということでございます。


記者会見トップへ 平成15年10月6日記事トップへ

トップページへ

Copyright 2004 Saga Prefecture. All rights reserved.
このサイト内の文章や画像を無断転載することを禁じます。