記者会見

●質疑応答:報道機関との質疑応答(1)
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○毎日新聞
 就任されて知事室に入られた御感想は。
○知事
 昨日までは、私自身はいわばお客さんであったというところで、今日からは自分が責任者であるということで気持ちの上でも違うところがありました。これからは自分が責任者として佐賀県政を進めなければならない、そういうことで昨日とは違った、自分がここの当事者なんだという、そういう意識を強く持ちました。
○朝日新聞
 選挙期間にマニフェストの試み等も示されましたが、あれが今後の施策の中心になるかと思われますが、あの中でも取り立てて特に優先的に取り上げたいものというのはどういうものですか。
○知事
 マニフェストの中でも示しておりましたように、優先的にやらなければならない課題として、私は経済と雇用の問題というものを上げております。本日の部長会議においても、このマニフェストの試みの中に書いてある49の重点的な施策については、これをどういうスケジュールで具体的に進めていくのか、それを全庁的な取り組みの中で体制をつくってほしいということを、特に、この経済雇用という緊急優先課題については、直ちに具体的な行動を起こしていくために、やりとりをしていきましょうということの話をさせていただきました。100の業種、1,000の企業との緊急対話であるとか、県庁からの発注の問題であるとか、そういったことを含めて、皆様に緊急に対応しますというふうにお約束したものについては、体制をつくって検討を進めていきたいと考えております。
○西日本新聞
 全国で最年少知事になられた御感想をお願いします。
○知事
 全国で最年少であるということは、選挙の期間中ずっと皆様に訴えをしておりました。それは、ややもすれば非常に保守的な考え方を持っていると思われている佐賀県において、そういう若いリーダーが出てくるということは、これは佐賀県が新しい時代に向けて、何か新しいことをやっていこうという県民の気持ちのあらわれになる、メッセージになる、そういう思いで私は訴え続けてまいりました。そして、私は今回、当選をさせていただきました。そして、当選をさせていただいた以上は、ただ若さだけを売り物にする知事にはなりたくないというふうに思っております。若さを形に変えていかなければなりません。若さがあるから実際に行動する、若さがあるから非常にいろんな意見が言いやすい、若さがあるから前例にないことがやれていく、そういうふうに成果でお示しすることが若さという観点で選んだ県民の方々に対するお答えになるというふうに思っております。
○朝日新聞
 昨日おやめになった井本知事さんは、最大の課題の一つとして、県職員の意識改革が十分でないとおっしゃっていました。まだ就任して数時間ですが、佐賀県職員の仕事ぶりはどんなふうに今お感じになっていらっしゃいますか。
○知事
 いいものを持っていながら、それを十分に発揮していない状況だろうというふうに思っています。決まっていることをきちんと最後までやり遂げていくということについては、我が佐賀県庁は非常に高い評価を得ていると思っております。ただ、新しいことに挑戦してみるとか、県民の方々と一緒にやっていくとか、そういうことについてはこれまで余り十分ではなかったというところがあるというふうに思っています。私は県庁職員の持っている資質、可能性、そういったものは十分にあると思っています。ただ、これまではそういったものを十分に発揮しようというルールではなく、いかに補助金をとってくるかとか、財政状況も厳しいから、ほかの県がやっていることを後追いでやっていこうというふうな姿勢が一種のルールであったのではないかというふうにも思っております。それはそれで、その時代は正しかったと思っておりますけれども、これからはそういうルールではなく、職員の方々がお持ちの可能性や、知識や、経験や思いというものを少しでも県政に形として実現できるような、そういう県政づくりをしていくことが必要だと思っていまして、その意味で、今の県庁職員の方々というのは、そういったことを私と一緒にやっていけるだけの可能性は十分にお持ちになっておられるものだと思っています。
○共同通信
 県議選挙で当選者の逮捕者が出ましたけれども、それについてどういうふうに考えておられますか。
○知事
 大変残念であります。今後のことは捜査当局の御判断にゆだねるしかないということでありましょうけれども、選挙を通じてそういう逮捕者が出たということは、特に選挙について、そしてまた、政治のことについて、きれいさが求められている今、大変残念だと思っております。
○朝日新聞
 これまでのルールにのっとって行っていた面もあるということですが、これは佐賀県庁職員がなぜそうだったと御自身は分析されていて、それを改善するにはどのようにすればいいのでしょうか。
○知事
 これまで私なりにいろいろな佐賀県の政策を見てきて、佐賀県が全国初で何かを実施してきた、佐賀県に引っ張られてほかの県が実施しているということを余り目にしなかったというのが1つであります。
 2つ目が、選挙戦を通じて、また、いろいろな場を通じて、複数の職員の方々からいろいろな御意見をいただきました。その中で言われたことの中に、庁内的に新しいことに対して挑戦していこうという雰囲気がないということが随分多くの方から意見として寄せられていました。
 だから、それを改善していくために、今日の就任式でも訴えてきたように、1つには、オープンに議論できる土壌をつくっていきましょうということと、あわせて部長会議でも申し上げたように、管理者である部長や課長も意見を1つにすべてまとめてしまうのではなく、こういう意見がある、ああいう考え方もあるといったことを含めて、私のところに来て相談していただくような雰囲気をつくっていきたいと思っています。
○朝日新聞
 選挙そのものがかなり地域間競争の激しいしこりを残しやすい構図になりましたが、古川知事にしても、いろいろな支援を受け、いわゆるしがらみというのを抱えた形になろうかと思いますが、その辺の払拭はどのようにお考えですか。
○知事
 今回、選挙という場面においては、比較多数で当選をさせていただきました。その間、いろいろな方々の応援をいただきました。
 それをしがらみと呼ぶのかどうかは別にいたしまして、こうしていただいた支援に対しては本当に感謝をいたしています。
 私は、本日からは知事という新しい立場に立ちました。ある意味での87万県民の県政における代表者でもあります。知事という立場になった以上は、県民にとって、そして全県的に必要なことを必要なだけきちんと行っていくことが求められると思っています。私はそのような仕事の進め方をしていきたいと思っています。
 しがらみという意味では、今回の選挙が私にとって29年ぶりに戻ってきた佐賀県であったわけでございます。その意味では、これまでの佐賀県政において、私と佐賀県政の当事者でおられた方々との間に、いろいろなやりとりや関係があったということではございません。
 その意味では、これまでのいろいろな慣例や関係にとらわれずに、新しい試みができる立場にあると自分自身では考えています。
○共同通信
 6月補正予算に取り組む方向性のようなことがありますでしょうか。
○知事
 先ずは、選挙を通じて県民の方々にお約束した部分について、特に、とりわけ急ぐものについて、それを何らかの形で芽出しをしたいと思っています。
 約束したことが具体的にどのような形で出てくるのかということについて、県民の方々も非常に御関心をお持ちだと思いますので、できることから先ず行っていくという形で6月の補正予算に少しでものせていきたいと思っています。
○NHK
 雇用や優先発注の具体的なものは、予算に盛り込まれるのでしょうか。
○知事
 私が示している緊急優先課題の中から必要なものをのせていくことになろうかと思いますが、6月補正の事務的なスケジュールを考えたときに、それが果たして予算要求という形でまとまっていくのかどうかということもあります。
 その意味で、また来週、進捗状況を教えてくれということを指示したわけでありますが、今お話のあった県内企業への発注の話などがそれまでにまとまれば、もちろん出していきたいと思っています。
 ただ、県内企業への発注率のアップについては、予算が伴うものではないかもしれません。やり方をどうしていくかというルールだけの話なので、これは予算と関係なくできる可能性があります。
 そのほかのことについては、特に、緊急優先課題である経済と雇用の中から、6月の補正予算として上げられるものから順次上げていきたいと思っています。

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