記者会見

●質疑応答:BSE(牛海綿状脳症)の全頭検査の継続について
○STS
 BSEの全頭検査の件ですが、これは県内の分についてはずっと継続をされるということですが、そのやり方なり、お金の出どころなりというのはどういうように変わるのですか。
○知事
 多久にと畜をするところがありますので、そこに持って行っていただくということでありまして、頭数自体はそれほどございませんので、全頭すべて処理をすることとしましても、年間で40万円ぐらいの額だったと思います。40万円という額ですので、金銭的にもこれで対応できようかと思いますし、現場の方に確認しましても、これぐらいの頭数であれば、現場としても対応が可能だというように伺っております。
○STS
 他の県でこういう表明をされたところはあるのですか。
○知事
 全頭検査を継続するということを発表した県は、私どもが把握しておりますところでは、例えば、岐阜県でありますとか、そのほかにもいくつかあると聞いております。
 方針を決定したのは、岐阜県と山形県の2県であります。また、継続する方向で検討中という県は、各種アンケート等において、9月末現在で私どもが把握しておりますところでは、三重県と山口県であります。
○毎日新聞
 国産牛と表示されて売られているケースが多いのですけれども、そこら辺、表示で何か工夫されるとか、そういうことはあるのですか。
○知事
 今ご質問のあった点が、私どもも中で議論したときに大いに論点となったところでありまして、国産牛と書いてある表示については、果たしてどうだったのかということがわからないわけですね。仮に一部佐賀県産牛がまじっていれば、いわばその部分については全頭検査済みでありますし、他県産の牛であっても、20カ月齢以上であれば、それはもう既に検査済みなわけですね。
 だから、そういうように検査済みの牛と検査済みでないものがまじってしまうということに対して、消費者から見ると、「本当にこれはすべて検査したんだな」ということがわからない状況になってしまうということについて、果たして1県だけでこのような検査を継続することに意味があるのかという議論も私どもいたしましたけれども、では、1県でやって意味がないからやらないというのではなくて、私どもは少なくともやると。他の県でも、これは先ほど来申し上げておりますように、科学的に必要だからやるということではなくて、今、現実に多くの県民、国民の方が、「本当に20カ月齢で切って大丈夫なのだろうか」ということに不安を持っておられる中で、その部分について検査をやめてしまうというのはいささか時期尚早ではないか、そういう考え方からやろうとしたものでございます。
 本来、本当に科学的知見でというのであれば、もともと我が国の政府の案としては、30カ月齢以上の牛と24カ月齢以上の症状を呈した牛、症状牛と呼ばれるもので十分だというように言っていたわけであります。でも「やっぱりそれじゃだめだろう」と、いわば政治の世界で判断があったということは、私は事務的に考えるところの安全というレベルと、政治的な意味における安心というレベルは違うということの表れではなかったかと思っているところであります。

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