記者会見

●質疑応答:今年一年を振り返って(その1)
○NHK
 一年の振り返りがかなりざっくりしたものだったのですけれども、ご自身の仕事として振り返っていかがですか。
○知事
 今年はどういう年だったかというと、アジアとの関係が大きく変わっていった年というように後年、総括されるのではないかなと思います。
 中国でSARSが発生したとか、そういったこともありましたし、それ以上に、例えば、今まで我が国の経済を考えていくときには、アメリカの景気がどうかということが大きく関心を持たれていたわけでありますけれども、今、我が国の景気を支えている一定部分というのは中国の景気でありまして、中国というものが我が国にとって単なる生産基地という存在から、最終製品を買っていただけるというところに至るまでの大きな貿易のパートナーになったというところが大きかったと思います。
 我が県においても、伊万里産のナシを輸出したわけでありますけれども、2個で 2,000円ぐらいだったですかね、それぐらいの値段のものでありながら、全量を売り切ることはできませんでしたけれども、持っていったものの七、八割は大体売って帰ってきたということでありまして、これなど佐賀県の農業から見ると、中国に物を輸出して、そこでお客様が買っていただいた、しかも、それは現地にいる日本人が買ったというのではなくて、主としては中国のお客様が買われたというところは非常に大きな転機とも言うべきところではなかったかと思います。
 また、直接、貿易と関係するわけではありませんけれども、韓流ブームというものが起きまして、今まで韓国と言えば、例えば、キムチであるとか、例えば、歴史認識の問題であるとか、そういうような文脈でよく語られていたものが、新しいエンターテインメントを作り出す存在として認識をされ、それが広く国民の間に共感を呼んだということは、日本と韓国の間の関係も新しい次元に入ったと言えるのではないかと思っています。
 私は、去年の日韓の知事会議のときに、我々の世代というのは「冬のソナタ」を見ている世代なんだということを、今年の知事会議ではなくて、去年の知事会議のときに申し上げました。当時はまだ衛星でしかやっていなかったのですけれども、そういったものを見ていて、非常にこういったものに感銘を覚えるということに自分自身感じていましたし、こういったソフトを共有できるということは、我が国と韓国との間の新しい文化の展開になると思っていましたので、そうしたものが今年花開いたという実感を得ています。
 そういう意味で、日本人のアジアとの付き合い方、アジアに関する感じといったものが変わっていった年と言えるのではないかと思っているところでございます。
 国内情勢的に見ますと、佐賀県に特に仕事の分野で関係あることとしては、三位一体の改革というのがあったわけでありまして、こうした全国レベルでの地方行財政をめぐる動きに際しては、昨年来、ただ全国的な動きに合わせていくということではなくて、佐賀県として主体的にどう物事を考えるかということについて、具体的な提案と情報発信をしていくということを心がけてやってまいりましたけれども、そういうことについても一定の成果はあったのではないかと思っております。佐賀県としての、また佐賀県的な地方の側を代表した物の考え方というものをできるだけ多くの方にご理解をいただくということについては、一定の前進があったものと考えております。
 自然災害のほかに、例えば、鳥インフルエンザというものもありましたし、コイヘルペスもありました。そういう動物に起因するような伝染病が非常に大きく広まったというのも、今年1年間の特徴ではなかったかと思っておりまして、常に新しい疫病、災害、事故、そういったものの発生と隣り合わせになっているという今の現代社会の危うさを、ある意味露呈したという部分もあったのではないかと思っているところでございます。
 県政にかかわる部分として、去年の年末に、来年は決断の年にしていきたいということを申し上げました。
 その点について申し上げれば、県立病院好生館については現地か移転かというものがあったわけでありますけれども、佐賀市の中心街、または周辺地域へというようなところで移転を決定いたしました。
 城原川のダムについては、城原川の流域委員会から、治水ダムは有効という提言をいただき、そのこと自体は認めながらも、なお、それによらない案というものが本当にないのかどうかを一定の時間をちょうだいして詰めることにいたしました。これは最終的な判断に至らなかったという意味では、半ばであったと言えようかと思います。
 また、昨年の今の段階では思っていなかったことでありましたが、九州新幹線長崎ルートの問題が急浮上してまいりまして、そのことについて一定の判断をしたということも、今年を振り返っての大きなものであったと思っているところでございます。これから地元との話し合いをまた年が明けたら進めていくわけでありますけれども、多くの方々のご努力とご理解によって一定の前進を見ているものでありますので、理解が得られるように、私どもも誠意を持って協議を進めていきたいと考えております。
 また、有明海の再生問題については、中・長期開門調査を求めてきた我が県からすると、農水大臣の開門調査を行わないという決定は非常に残念なものでありましたが、一方で、有明海の再生について、立場を超えた知識や研究成果を持ち寄る機構をつくっていこうということで有明海再生機構の設立が決まったということは大きな前進であったと思っているところであります。
 また、佐賀地裁が諫早湾干拓差し止めの仮処分決定もいたしました。有明海再生については、これはまだ道半ばでありますけれども、引き続き全力を挙げて取り組んでいかなければならない課題であると思っているところでございます。
 また、九州電力のプルサーマル問題についても、4月に九電がプルサーマルを玄海の3号機でという方針を決定して、県の方にも事前了解願を出されるということになり、今の段階では九電と国による理解活動や国による審査というものが行われているわけでありまして、これは来年には恐らく何らかの形で国の方の判断も出るのではないかと思っているところであり、来年は、そういう意味では判断を求められるのかなと思っているところでございます。
 また、有明佐賀空港についても、この7月に夜間貨物便の就航が決まりまして、私は第2の開港と申し上げましたけれども、旅客だけではない空港の利用方法ということでは非常に注目すべきものがあるのではないかと思っております。
 空港の関係では、大阪乗り継ぎの東京便といった切符を新しくつくっていただいたり、レンタカーを始めたり、安い乗り合いのタクシー制度を始めたりという、さまざまな努力をしておりまして、それによって、少なくとも東京便については非常に搭乗率がアップをしていて、もうこれは定着をしたのかなと思っております。
 一方で、大阪便が大変厳しい状況にあるものですから、これについてはもう少し知恵を寄せ合って、何かいい方法がないのかを考えていきたいと思っているところでございます。
 また、商工共済問題について、県庁に捜査の手が及ぶということもございました。現在、刑事訴訟、そして、民事については県庁も含んだ形で訴訟になっておりまして、これも今年の大きな問題であったと思っているところでございます。
 明るい話題の一つとして,8月1日に佐賀城本丸歴史館がオープンしまして、私どもの予想を超える多くのお客様に来ていただいております。さらには、予想を超える話として、入場料について幾らという決まった額を今ちょうだいしていないわけでありますけれども、それについて、きちんと決まった額をあらかじめ取った方がよいのではないかというような県民の中での議論というものが起きてきまして、これまで大体行政がやるものというのは、ただにしていれば文句を言われることはなかった時代が長く続きましたが、もはやそういうことではない時代に入りつつあるのだということを感じています。少しでも取るべきだという議論の背景の考え方を聞かせていただくと、どうせ維持管理費に税金が使われるのではないか。であるとするならば、来られたお客様からきちんと幾ばくかのお金を取ってそれに充てるという方がフェアなのではないかというようなお話をされます。こうした考え方というのは、確かにそのとおりでありまして、私どもがいろんな形でご負担をちょうだいするときに、よく説明に使う言い方ではございましたが、そういったことを今市民の方、県民の方からご提案いただくような時代になっているということが、やはりこれも一つの時代というものを感じている次第であります。
 今年を表す漢字として、「災」という字が選ばれました。まさに、さまざまな不幸な出来事が多かった今年であったと思います。来年は少しでもよい方向に向かうように「超気持ちいい」とはいかないかもしれませんけれども、本当に平穏な年になることを祈りたいと思います。
○NHK
 こうやって振り返ってみると、本当にさまざまあったような感じなのですけれども、一番苦しかったものというのは振り返ってみると何ですか。
○知事
 一番苦しかったのはやっぱり新幹線でした。もう一にも二にも新幹線。まずはこういうペースで物事が進むということを予測していなかったということがありましたし、しかも、今回の決定イコール即着工というようにいくのではないかということも思っていたころもありました。結果的に見れば、経営分離の同意は県としてはするけれども、着工は地元との調整が済んでからというような、いわばこっちのわがままを通していただいたわけでありまして、そういうわがままを通したものが予算にも反映されて、きちんと額がつくということは、今までの新幹線の常識ではなかったことでありますから、これまでの新幹線をめぐる常識で仕事をしていた自分たちとしては、先が見えない状態でありまして、非常に苦しかったというのが今年の一番の出来事であります。
○朝日新聞
 以前、僕は古川さんと是々非々でやっていきたいというように言ったわけですけれども、その観点から二つ質問をします。
 まず是の方で、この前のヘリコプターの事故の広報対応なのですけれども、北緯東経の表記の仕方とか、一部混乱はあったのですが、おおむねよかったのかなと。素早くかつ的確に対応していただいたのかなと。1年前、僕と太田君(朝日新聞の記者)がやたら県の緊急時の対応を批判したときと比べると、1年間でここまでできたのは何となく感慨深いものがあるのですけれども、ただ、ここで満足していては進歩がないと思うので、知事の目から見た今回のヘリ事故に関する報道対応の改善点というか、反省点というか、何かありましたら。
○知事
 今回のヘリ事故については、情報提供として、県が主体的に何かをやったというよりは、ほかの捜査主体だとか、捜索をしていただく主体の情報を、とにかくきちんと入れて提供するということに力を入れたということであったわけでありますけれども、前々から言っておりましたように、この手の事故の場合、今どういう状況にあって、次の情報をいつ提供できるかということをきちんと言うべきだということをかねてから申し上げておりました。その意味では、必ず何があろうがなかろうが、定時には出しますということ、また何か異常事態が発生すれば、その時点でお知らせしますということを決めて実行した初めてのケースでありまして、そうしたことは、この1年間の進歩であろうと思っております。
 特に、4月に組織改正を行いまして、危機管理・広報課、そして危機管理・報道監という課、ポストを新設したことによって、相当情報提供の内容の濃さも違ってきたと思います。
 例えば、台風などが起きたときに、県民生活にかかわりのあるような、例えば、交通の情報だとか、学校の情報だとかいうことについても、今全部ホームページに載るようになっています。
 また、これまでは市町村に報道機関が全部問い合わせをしていただかないと得られなかったいろんな被害の状況などについても、そうしたことは、本来、そもそも県がやるべき仕事ではないのかという観点から、私どもの方でも努力をして、リアルタイムに近い形のものを情報提供できるようにしていると。そうしたことというのは、県民の方からも非常に評価をいただいておりまして、職員も大変そういったことを励みにしてやっているのであろうと思っているところでございます。
 今回の件についての問題点というのを、私自身、今まだつかんでいる状況にありません。今回の件についてはよくやってもらったのではないかと思っております。
○朝日新聞
 次は、まあ非と言っていいのかわかりませんが、今年度の予算編成のときに、古川さんは「あれもこれも」ではなく「あれかこれか」と。これは国もそうだろうし、都道府県もそうだろうしと。こちらに今回の提案書があるわけですけれども、その中で、いろいろ見た中で、大体は納得がいったのですが、一つだけちょっと「うんっ?」と思ったところがあったので、それについて、まあ金﨑(総括政策監)さんにも聞いたのですが、ちょっと納得がいかなかったので、古川さんの言葉でちょっと考え方をお伺いしたい点があります。
 それは、33番にある警察官定数の増員ですね、警察官を増やそうということ。これによると、佐賀県の警察官が増えていないにもかかわらず、刑法犯の認知件数は上がっているし、交通事故も上がっていると。だから、増やしてほしいという案、話なのですけれども、その一方で、県警がホームページで上げている、四半期ごとに上げている緊急治安対策プログラムでは、刑法犯の認知件数は減っているけれども、検挙数は増えていて、交通事故も減っていると。そう考えると、そこまで増やす必要がないのではないかというのが一つ。
 かつ、私の前任地での取材の経験であると、一般的にまちでの飲み話でも、交番に行っても警察官がいないよと。何かあったから警察署に行っても、何か事件があって出払っていてだれもいないよ、だから警察官を増やしてほしいなという声は聞くのですが、僕は佐賀に来てから一度もそういうことは聞いたことがなくて、本当に要るのかなと。
 それよりも、数より質の問題ではないかと。報道対応なんかを聞いていても、逮捕したのに、「本人は何と言っているのですか」と言うと、「いや、ちょっとわかりませんね」と。ただ、本人の身柄を確保している、拘束している以上、きちんと弁録をとっているわけだから、きちんとそういうことを発表するものだという認識がちょっと欠けているのではないのかなという例が幾つかあったと。これは端的な例で、ほかにも、もうちょっと何か前任地の県警ではさばけていたのではないのかなというようなものもあったりして、実際、数よりも質の問題ではないかと。
 もちろん、今回の復活折衝で20人認められたから、これが結局、言ったから認められたと考えれば、非とはいえないのかもしれないですが、古川さんが今回この提案書でいろいろやりたいことがある中で、「あれかこれか」で警察官増員を考えた理由を古川さんの言葉で伺いたいと思います。
○知事
 佐賀県の治安は、確かに短期的に見ると、今若干件数は減っているのかもしれませんけれども、5年前、10年前に比べると非常に増えてきているということは間違いない事実で、担任人口というものを見てみると、全国的なベースに比べると、佐賀県は1人の警察官が受け持っている人の数というものが多いのですね。さらに、我が県は非常に通過交通量の多い県ということもあって、交通事故の発生件数がほかの県よりも高いということがあって、交通事故というのは非常に警察官の手間を食う仕事でもあるわけなのですね。
 ですから、佐賀県の人口と面積というものに比べて、実は警察官の出動が求められるものの割合というものが最近非常に増えてきているという実態を私自身が問題意識として持っているというものがあります。
 私は、本来は、警察官が増えるということは、その分だけ税負担が重くなるということでありますから、簡単に求めるべきではなかろうとは思うわけでありますけれども、佐賀県の特質である、ほかの県に比べて非常に犯罪が多くなく、暮らしやすいというものが、あっという間に消えていってしまうのではないかということに非常に危機感を持っておりまして、実は警察官だけではなく、警察官のお手伝いをするような、いろんな民間の方たち、そういった方たちの活動も活発にしていく必要があるだろうと思っているところであります。
 私は何度か警察の方には、特に全く民間の方にお願いするわけにもいかないだろうから、消防団の人にそういったことも含めてお願いをしてもらったらどうだということを再三提案しております。
 消防団の人たちというのは非常勤の公務員で、消防については権限も持っているわけですね。そうした人たちが年末になって歳末警戒でよく回ってくれるのですけれども、彼らはあくまでも消防ということでありますから、例えば、コンビニの前でたむろしてたばこを吸っている高校生を見かけたとして、そこで注意をしても、なかなか聞いてもらえないということがあるという話を消防団の人から聞くわけです。自分たちとしても、治安を守るというようなお手伝いをしてもらいたいということを県警の方からも話をしてもらえれば、そういったこともやりたいというようなことがあるわけなのであります。消防と警察でありますから、もともと組織原理が違うということもあり、なかなかそういった点については話が進んでいないというのが現状ですけれども、警察官もある一定の、最低限、全国水準ぐらいまでは増やしていただく。一方で、警察官に頼らない、特に佐賀県のような地域は、消防団の団員数の割合というのは全国で一番なのですね。そういうように、ただ単にお役所任せではなくて、自分たちの地域を守っていこうという気持ちのある地域でありますから、そういったものと一緒になっていけば、非常に暮らしやすい地域ということも実現できるのではないか、そう思って提案書にも出させていただいておりまして、私も今回の配分結果を見て、これはこのような提案をした結果であろうと思っています。昨年も相当増やしてもらったのですよ。今年も増やしてもらっていて、実は大都市圏でないところでこれだけ2年連続増えている県はないのですよね。その意味では、こういう問題意識を警察庁にぶつけたことによる成果があったのではないかと思っているところであります。
○朝日新聞
 なぜこんなことを聞くかなのですが、コップの中の改革とコップを壊す改革とあると思うのですけれども、首長のやり方として、石原都知事や木下市長のように、自分は直接は権限のないところだとかに手を突っ込んで、市民、県民、都民の生活がよくなるのであればということでリーダーシップを発揮する方がいらっしゃると。できないというのと、できるけどやらないというのは違うと思うのですけれども、古川さんの場合、ちょっと見た感じ、県教育委員会に対して所管が違うからか何か踏み込んだところがなかったようにも感じたところがあったし、かつ、今回のこれも、もしかしたら杞憂かもしれないけれども、県警本部側から言われたからしておこうかとか、そういうような杞憂を抱いてしまったのですが、そういうものじゃないと判断してもよろしいのでしょうか。
○知事
 警察からは言われていないです。例えば、警察庁長官に去年お目にかかって、ちょうどお話をさせていただいたのですけれども、そうしたことをしている県はないというのですよね。それは、あくまでも私の方で考えたということでありまして、確かに私は、基本的には知事部局を直接担当していますので、教育や警察というほかの委員会が所管しているものについて、基本的な考え方としてはあまりいろいろやるべきでなかろうと思っています。自分の所管しているところをきちんとやった上で、さらには、そういうほかの部分についてもいろいろ考え方を及ぼしていく、または、教育にしても警察にしても、委員会の委員の人選というものは知事部局からの提案ができますので、そうしたものを通して、自ら考えるところを実現していくというやり方もあるのだと思っていますけれども、まずは自分がきちんと責任を持つべきところから、改革にしても、施策にしても進めていきたいということを基本的には考えております。
○朝日新聞
 わかりました。
○西日本新聞
 こちらに、県の職員の方が選んだ重大ニュースというのがあるのですが、県内の分だけでいいのですけど、この中に入っているものでも、入っていないものでもいいのですが、要するに知事から見た重大ニュースというのをぜひ伺いたいなと思うのですけど、10個挙げるというのはなかなか大変かもしれませんから、三つぐらい挙げていただくというのはどうでしょうか。
○知事
 三大ニュースということですかね。それでいけば、とにかく災害が多かった年だということで、災害というものがやっぱり一番上に来ると思います。それが1番です。
 それと、新幹線の問題と商工共済というのが私の中でイメージするところの三つではないでしょうか。
○NHK
 今年は判断の年ということをおっしゃいましたが、判断を迫られて一定の結論を出したものと、来年以降にまた持ち越したものがありますが、知事御自身でお考えになって、今年の結果といいますか、経緯も含めてですけれども、どのように評価をされているのかと、特に、点数とかで表すとしたらどんなものであるのか。それと来年はどういう年なのか、お考えをお願いします。
○知事
 イメージ的に言うと、踏み出そうとしたものの70%ぐらいだったということでいけば、70点ぐらいなのかなという感じがしています。
 例えば、県病院の話にしても、具体的に場所まで決めきれればよかったのですけれども、そこまではいかなかったというところがあります。城原川ダムにしても、最終的にこれでいこうという結論までは至らなかったというところがあります。一歩は進んだけれども、最初に踏み出そうと思った一歩がそのままということではなくて、若干手前に着地をしているという部分では、その部分が7割ぐらいなのかなというように感じているところです。
 その分、一方で、新幹線みたいなものというのは全然踏むつもりはなかったところが前に出たみたいな部分で、これはその分だけとってみれば、それは 100点を超えているのかもしれませんけれども、トータルとして見た場合にはそんな感じではなかったかなと思います。
○NHK
 来年はどうですか。
○知事
 来年は「固める年」にしたいと思っているのです。今年が「揺れた年」でしたから、来年は固める年にしたいと思っていまして、そうやって判断の最終的なものを送った部分、間に合わなかった部分というのをきちんと結論を出していきたい。好生館にしても結論が出るでしょう。城原川にしても出さなくてはいけません。また、新幹線については、これは相手のある話ですけれども、私どもとしては誠意を持ってやっていかなくてはいけないということがあり、来年はプルサーマルの問題なんかも出てくるということでありましょうし、そういう意味で、これまでやってきた問題をきちんと固める年というものにしたいと思っています。

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