記者会見

●質疑応答:佐賀〜大阪路線を利用した大阪乗り継ぎ東京便の設定及び佐賀〜大阪路線運航機材の変更について
○STS
 この航空運賃ですが、どれぐらい安くなるのですか。
○知事
 調べます。
○NHK
 片道の運賃はこの半分でいいのでしょうか。
○知事
 片道は東京直行便をお使いいただき、行きでも帰りでもどちらでもいいですが、残りの片道は乗り継ぎを使っていただいて結構ですという切符です。その料金を佐賀〜東京直行往復の55,700円と同額に設定したということです。
○NHK
 片道だけを購入すると、どうなるのですか。
○知事
 片道だけを購入すると、佐賀〜大阪、大阪〜東京の片道分の切符ということになります。
 ある意味、大阪〜東京便というのは、全日空としてもドル箱なわけです。ドル箱の切符を、全日空からしたら大体 5,050円の運賃の引き下げということになるわけです。そういったことを協力していただいて、この便が設定されるようになったということです。
○STS
 実際安くなるのが 5,050円ですか。
○知事
 ええ。この切符がなかったときに比べてですね。
○STS
 これは、県側が 5,050円分を負担するというわけではないのですね。
○知事
  5,050円の部分は企業努力でANAさんの方にお願いをしてやるわけであります。前々から、もうちょっと佐賀〜大阪便、佐賀〜東京便の広報や宣伝を、全日空が持っている機内誌だとか、最近、機内でいろんな産地の名前がついたカップや、どこそこ産のお茶というのが配られたりとか、ああいったものを使って、もっと利用することができないだろうかという検討はずっとしてきておりましたので、そういう形で、これまで以上に全日空という媒体を使って、こちらとしてはそういう意味での活用をしていこうと思っております。
 そういったことを考えておりますが、直接この 5,050円分の何割分かを負担するということはございません。
○佐賀新聞
 このルート切符というのは、よそでもかなり出ているのですか。
○知事
 そもそもそういう切符の設定されているところ自体が珍しく、根室の中標津空港というところからの札幌経由東京行きというものがあると聞いております。
 また、萩・石見空港という空港があり、そこは大阪経由で東京まで行くというのが設定されています。今、全国でこの2ルートがあります。利用状況については、また事務的に報告をさせていただきますが、使い勝手としては非常によくなると思っております。特に、私ども県庁職員を始め、これまで私自身もどうしても時間的に合わないときには福岡からということがありましたが、これにより、ほとんど福岡空港を使わずに東京には行けるようになるのではないかと思っております。
○日本経済新聞
 中標津と萩・石見は、両方とも全日空ですか。
○知事
 そうです。これは両方とも全日空です。
○朝日新聞
 JALでは同じようなサービスはやっていないということですか。
○知事
 JALでは同じような切符はありません。
○読売新聞
 それでは、佐賀空港の収入が増える部分があるとしたらどういう形ですか。
○知事
 佐賀空港そのものについての利用度というのは、直接はありません。利用率のアップによって、より多くの方々にお使いいただけるというのが最大の効果ではあろうと思っております。
 むしろ、今回、10月1日から機材がダッシュ8に変わりますので、その分については着陸料が減りますから、マイナスになります。ただ、そのマイナスになる分を、ただマイナスになるということで抑えてしまうのではなくて、こうした大阪便がなかなか利用が進んでいかないということを背景に、もっと大阪便を利用する方法、方策がないだろうかといったことをいろいろ考えている中で、この大阪経由東京便というのを考えたらどうだというのが県庁の内部で出てきて、そして、全日空と交渉したということであります。
○佐賀新聞
 これは県側からの提案ということですか。
○知事
 そのとおりです。県側からの提案です。
○佐賀新聞
 着陸料収入のマイナスというのは大きいのですか。
○知事
 結構大きいですね。これは10月1日からですから、半年分ということになりますが、約 650万円減収になると見込まれています。より正確に言いますと、1便分の着陸料がA 320の場合41,200円、ダッシュ8の場合 5,000円になります。ですから、年間ベースでは約 1,300万円の減収になるわけです。
○佐賀新聞
 これは利用率が少ないということでの全日空からの要望ですか。
○知事
 全日空の方では百数十人乗りの機材を使うまでもない路線については、今小型化を進めているのですね。その一環として、全日空の方から申し出があったものでありまして、ある意味、小型化になっても何とか2便を存続させていくためには、何とか利用率を高めていくという工夫が求められるものですから、私どもでもこういうような提案をさせていただいたということです。
○NHK
 利用率がどのくらいあったらA 320で、どのくらいあったらダッシュ8というのは示されているのですか。
○知事
 それは示されてはいないのですが、一般的には約65%程度の搭乗率というのが採算ラインの一つの基準としてあります。その意味でいきますと、東京便は昨年の7月以降、搭乗率自体は70%前後をずっと記録しておりまして、一番高いときには77,78%ぐらいのときもあったかと思います。直近の5月の数字でも76.2%です。しかも、ビジネス需要が多いということで、お客様お一人当たりの単価も比較的高いものですから、ここは全日空としてはある意味、ドル箱になっているという理解をしております。
 一方で、大阪便は直近の数字でも49.9%でありまして、50%弱ということで、しかも、割と団体のお客様が多いものですから、どうしても単価がビジネス需要に比べてちょっと下がってしまうということがあるのです。
 ですから、東京便以上に、ここはより多くのお客様に乗っていただく工夫をすることが求められていて、しかも、できればビジネス需要のお客様にお乗りいただくような仕掛けを考えるということが求められていたわけです。その意味では、今回の大阪経由東京便にお乗りになるであろうお客様は、一般的にはビジネス需要であろうと予測されますので、その意味では、単価の向上にも役に立つのではないかと期待しております。
○西日本新聞
 (記者発表資料に)「大阪路線の利用増にもつながる。」とありますが、見込みとしてはどれぐらい増えるというのはありますか。
○知事
 期待値としては、できれば65%に近づけたいという気持ちでおりますが、この便だけでどこまで近づけるかというのがあります。まず今50%前後、ちょっとこれは率だけで言うとキャパが下がり、ちょっと言えなくなってしまうので、数字的なことはまた頭に置きたいと思いますが、イメージとしては、昨年の大阪便の乗降客数の合計の数が13万 4,796人、約13万 5,000人ぐらいあったわけでありまして、ここの便を利用される方が、例えば、1割なら1割増えていけばという気持ちではおります。
○西日本新聞
 それでいくと、ダッシュ8だとキャパがオーバーするわけではないですか。
○知事
 74人乗りでありますから、例えば、50%ということで考えると80人ということでぎりぎりということになっていくわけなのですが、平均の搭乗率がそうだということであって、混んだり混まなかったりと波があるのだと思います。このダッシュ8になることによって、あまりに満席が続くような状態であれば、また、そこはそこでお考えいただくということも出てくるのではないかとも思っております。特に今、大阪便は平日がやや弱いという部分もあるわけです。例えば、ビジネス需要が高まると、平日の分の需要が高まっていくということも期待されますので、その意味では、全体としての搭乗者数が増えていくということを期待しているわけであります。
 なお、これは大阪便2便あるうちの1便がダッシュ8になるもので、もう1便の方は10月1日以降もA 320ですので、そうやって、あぶれる分で可能な分があれば、そちらの方に回っていただくこともあるのかなとは思っております。
○共同通信
 ただ、事実上、10月以降を計算してみると、ダッシュ8となることによって、大阪〜佐賀便全体の30%ぐらい提供座席数というのが減ってしまうと思うのです。これも多分50%ぐらいだと大体13万 5,000人いくというぐらいだと思うのですが、そもそも70%しかなくなってしまったら、あまり増加というのは見込めないのではないのですか。もし13万 5,000人から10%増加可能とすれば、既に8割、9割佐賀〜大阪便が入っていないと、そうならないと思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。
○知事
 大阪便そのもので、平均的に出している搭乗率と、実際の搭乗率というのは便によってかなり差があるわけですね。ですから、例えば、団体のお客様が入っているときには今でも満席に近いことがあります。一方で、そういったツアーが予定されていない便は半分もいかずに、30%ぐらいとかいうこともあるわけです。このビジネス需要が入ることによって、そういう平日の埋まりぐあいというのが非常に期待できるのではないかと思います。
 一方で、今、ご指摘があったように、逆に言えば座席の押さえが難しくなって、ツアーを組むのが難しくなるのではないかというご指摘もあるわけです。そういったところについては、旅行会社とも相談して、どういう形での旅行ツアーを組むことが可能なのかということを、別途また相談していきたいと思っております。いずれにしても、トータルの数字的に見れば確かに厳しい部分もあるのですが、個々の便を見たときには相当空いているという便が現実として結構あるのも事実なので、そこをとにかく埋めていく工夫をしたいということであります。

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