記者会見

●質疑応答:記者発表での虚偽発言について
○朝日新聞
 話は変わりまして、こういうことを言うのもなんですが、古川さんと僕は是々非々でやりたいと思うし、古川さんもそれに応えてくれる方だと思うので、こんなことがあったというのがあります。先週の金曜日、生活衛生課が富士町で井戸からヒ素が出たと記者発表しました。そこで、福祉施設で検出されたのに、民家だと虚偽の発表をして、かつ、それも口裏合わせをしていました。これは古川さんの言うオープンとはかけ離れたことだと思うし、それがオープンというのがまだまだ浸透していない事例なのかなと思うのですが、それについて古川さんはどうお感じになられたのかと、あと、こういったことはあまりあってはいけないことだと思うので、再発防止策としてどのようなものをお考えかということを伺えればと思います。
○知事
 率直に申し上げて、非常に申しわけないという気持ちと、残念だという気持ちでいっぱいであります。これまでも課長クラス、本部長クラスの会見において十分な説明ができないということが何度かありましたので、そのたびごとに、いわば県民の代表として話を聞いていただいている方に対して、きちんと説明をすることがいかに大事かということを折に触れて訴えてきたつもりではあります。今回、施設で起きた事件を民家と説明したことについては、私もその後、なぜそういうことになったかという経過の説明を受けておりますが、どういう事情があったにせよ、これはもう虚偽の説明をしたと言うしか言いようがなく、これはもうどういう言いわけもできないものだと思っております。
 今日、この間の事実関係については、危機管理・報道監の方からまたご説明をするべく準備をしております。職員にはこの1年間、いろんな意味で努力をしてもらっていると思いますし。県民の方からも非常に評価されている部分も多々あると思っております。そういう一人ひとりの職員が努力していることが、こういうこと一つあるだけで、せっかく築き上げてきた信頼が全く土台から崩れてしまうということの影響の大きさを改めて職員にはきちんと伝えたいと思います。
 往々にして、ある仕事を担当していると、自分が直接担当している世界の人たちのことを、どうしてもおもんぱかって、かばってしまおうという癖が私たち行政にはあります。それはそれとして、一般的には仕事の熱心さの表れなのかもしれませんが、我々職員というのは、そういうふうにして、ある一定の分野でお仕事をしておられる方々のために一生懸命努力することと併せて、全員が今起きていることを県民に対してきちんと説明するという仕事も、同じぐらいの重さで負っていると私は思っております。
 本日も、健康福祉本部長以下が私のところに説明に参りましたが、県民に対して正しいことをきちんと説明する大事さというものを、改めて職員に対して訴えてまいることにより、二度とこういうことが起こらないようにしたいと思いますし、また記者会見のあり方についても危機管理・報道監とも相談をして、工夫をすべく検討しているところであります。
○FM佐賀
 どうして職員の方は民家と説明されたのですか。
○知事
 本人の言葉をかりると、魔が差したと言っています。この課は食中毒を所管している課でありまして、かつて、食中毒があり、やはり弱者の方が集まっておられる施設でそういうことがあったとき、そのところの子どもたちが学校に来ることを拒否するような、そういうあってはならないことがあったことが頭にあって、できる限り出したくないという気持ちがあったと説明は受けております。
 だから、申し上げたのは、もしそうであるとするならば、それはそれとして、そのことを申し上げればよかったではないか。これまでもいろんな形で記者発表をさせていただく際に、事実関係がこうであるということと、しかしながら、発表される側の事情もご理解いただいて、絵なり字になりするときには工夫をお願いしたいということはいろんな形で申し上げてまいりました。私はそういうようなことについては、クラブの皆さん方にはご理解を賜っていると思っております。それがある意味、クラブ制の意味であると私は思っておりまして、そうであれば、その説明をその場ですべきではなかったかと申し上げました。

記者会見トップへ 平成16年7月5日記事トップへ

トップページへ

Copyright 2004 Saga Prefecture. All rights reserved.
このサイト内の文章や画像を無断転載することを禁じます。