記者会見

●質疑応答:「22世紀の残す佐賀県遺産」制度の立ち上げについて
○佐賀新聞
 県遺産の方ですが、支援の機関というイメージが、ちょっとまだ浮かばないのですけれども、これは設立当初、制度が稼動し始めるまでには、企業とか、あるいは団体あたりに呼びかけて発足させるということでよろしいのですか。
○知事
 支援機関そのもののイメージは、これからの将来的な目標ということでご理解していただいて、支援機関が具体的に立ち上がらないうちは、佐賀県遺産と、保存、活用、民間団体、個人という、この流れの中で物事が進んでいくというようにご理解いただければと思います。
○佐賀新聞
 それと、支援の制度ですけれども、基本的に、これは市町村が取得した場合の補助という感じになるのですか。
○知事
 はい。
○佐賀新聞
 その補助の割合とか額とか、そういうものが決まっているわけではないということですか。
○知事
 大体建物の外観、また外観を維持するために少し中もいじらなくてはいけないということがあるわけですけれども、そういったものの8割程度を県と市町村で補助できたらいいのではないかと思っております。それは、今、伝統的建造物群保存地区という制度がありますけれども、有田町の内山地区なんかは、そのようにして保存がなされていますけれども、あそこなどを見て、大体それと並びで考えているところであります。
○西日本新聞
 そもそも県遺産という制度ですね、こういうものが必要となったのは、何かきっかけがあったわけですか。
○知事
 いろんな場で、例えば、「(知事と)かたろうかい」などでも、そういう古い建物を残してほしいというようなお話があったりしたこともありましたし、私自身、ずっと県下を回っていて、今残っている建物が、あと何十年かたてば国指定になるのだろうけれども、それまでの間、果たして残るという保障があるのだろうかということを常々思っておったということが大きな動機の一つであります。そして、50年たったものについては、国の保存の対象になる可能性があるけれども、50年たたないうちに壊されてしまえば、それはそれでなくなってしまうということで、そういったことを何とかできないだろうかといったことを、常々私自身が考えておりました。
○西日本新聞
 特に、想定している建物というのは何かあるのですか。
○知事
 例えば、塩田町に昔、志田焼の工場があったところがありまして、今、志田焼の里の博物館ということになっておりますけれども、あそこの中において、ある程度ふるさと創生資金などを使ってずっと復元できているのですが、その資金が尽きたものですから、まだ残っている部分などがあるのですね。ああいったものなどは、そういったものの対象になり得るものではないかと思っています。
 あと、今非常に住民の方々の保存活動が活発な、鹿島の肥前浜宿、あそこは伝統的建造物群保存地区にできないかという動きもされているわけでありますけれども、それはそうした動きをしながら、一方で、こうしたものの対象にも考えていってもらった方がいいのではないかなと思っています。
○佐賀新聞
 国の登録文化財も同じような趣旨でいろいろ指定されていますけど、それの一歩手前のイメージでいいのですか。
○知事
 はい。
○佐賀新聞
 牛津の赤レンガ館の写真が載っているのですけど、これはイメージですか。
○知事
 イメージです。これは住民の方が自治体を動かして保存に結びついたという例だと思うのですね。そうしたものを今回、いわば制度化していけるのではないかということで、この写真を入れてみました。
○NHK
 特に、今の段階で候補が何件というわけではないわけですね。
○知事
 はい。それはこれからです。
○共同通信
 このような、いわゆる国の登録文化財の場合の段階で、県なりが保存とかを支援されている制度というのは、要するに、これの類似の制度というのは他県ではありますか。
○知事
 今回調べてみたところ、私どもが確認した限りでは、北海道と長崎県にあると聞いています。
 北海道遺産という制度が平成13年にできています。ただ、これは全く助成制度はありませんで、いわば名前ができていくということだろうと思います。
 長崎県は、長崎県まちづくり景観資産登録保存制度というものが平成14年にできていると聞いておりまして、県と市町村が共同して保全、修繕費用の一部を助成すると伺っております。
○NHK
 あと、住民からの申請で 100分の2以上というのは、どういうことですか。
○知事
 これは地方自治法のイニシアチブなどの要件と同じぐらいの盛り上がりをということで、地方自治法の規定の50分の1というものを書いたつもりでございまして、 100分の2と書いてありますが、50分の1というふうにご理解いただいていいかと思います。
○共同通信
 有権者のという意味ですか、それとも別に、子供も関係なく50分の1ということですか。
○知事
 書いたのは、有権者のイメージだったのですが、ちょっとその辺はまだこれから考えてみます。
 赤ん坊が書いてきたらどうかと思いますけれども、中学生や高校生については確かに検討に値するかもしれません。

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