○朝日新聞
プルサーマルのシンポジウムが先日、玄海町でありましたが、知事は当日ご出席されて、消化不良であるというご発言もありましたが、国に対して、改めて討論会の開催を求めるというお考えはありませんでしょうか。 ○知事 ああいう形で国主催の公開討論会をするというのは、一つの節目だったのかなと思っていますけれども、あれで説明が終わりではないと思っております。県主催の公開討論会においても国に出席を求めて、国の考え方をお聞きすることにしますし、それ以外の地域での集まりなど、いろんな機会に国の担当者に出てきてもらって話をするということは、これまで以上にやっていただきたいと思っております。国に対してもう一遍同じようなことをやってくれということは求めずに、次の県主催の公開討論会をよりよいものにしたいと考えています。 ○朝日新聞 県主催の公開討論会は、日程や、場所は決まりましたでしょうか。 ○知事 今、日程、場所についてそれぞれ検討中でして、ある程度の人数が入る会場の、しかも秋の土日の日程というのは、かなり埋まっておりまして、なかなか思うような調整ができておりません。今なお調整中ですけれども、場合によっては11月の中旬、下旬と言っておりましたけれども、12月にずれ込むこともあり得るかもしれません。 ○朝日新聞 国の説明は非常に不十分であるというご発言もあったにもかかわらず、国の説明責任が県主催の公開討論会であるとか、その他の何らかの機会での、説明で足りるということでよろしいんでしょうか。 ○知事 国主催の限界というものを感じました。原子力安全・保安院は、自分たちは安全だということを審査した立場から、なぜ安全だと審査したかという結果についてしか言えないという立場でございました。 例えば、いろいろなやりとりの中で出てきた、テロの話であるとか、富化度の話であるとか、そういったことについて、私はきちんとした答えがなかったのではないかと思っています。そういう意味においては、国は、むしろ回答する側に回っていただいて、その回答に対する疑問や意見をぶつけるような場にするという方が、私はこのプルサーマル問題に関心のある方々にとっては実り多いものになるのではないかと思っています。 県は、あくまでも中立の立場でこの公開討論会を進行させていきますので、そういう中で、私ども自身が疑問に思っていること、不思議に思っていることをきちんと問いただして、答えが得られる場にしたいと思っていますので、むしろ、国主催よりはよりよいものが得られると考えています。 ○朝日新聞 受け入れるかどうかを知事が判断される時期についての、何かめどみたいなものはありますか。 ○知事 今のところはございません。電気事業者の方では、年内というご発言もあったと聞いていますけれども、そういったこととは関係なく、私どもは私どもなりの、もちろん玄海町は玄海町なりのいろんな考え方がありましょうから、それぞれの事情に応じた形で議論が進められていくものだと考えています。 ○FM佐賀 今知事もおっしゃったとおり、質問をもうちょっと受け付ける時間を取って、慎重派の人たちも思う存分質問しないと納得されないと思いますので、もっと質疑だけを取るような、そういったことをされるような予定というのはないでしょうか。 ○知事 そのとおりにしたいと思っています。同じような話を何度も聞かされるよりは、自分が疑問に思っていることに対してどう答えるのか、というところに関心を持っておられるんだと思うんですね。県主催の公開討論会は、そういう質疑応答の時間を主とする場にしたいと考えています。 ○朝日新聞 そうすると、県が答えるんではなくて、国に答えてもらうとか、九電に答えてもらうとか、そういうことなんでしょうか。 ○知事 県はあくまでも中立的に主催する立場ですので、いろんな考えの方が一堂に会しますけれども、それぞれのお考えの方が答えていただくというのが主になろうかと思います。 ○朝日新聞 じゃ、年内に判断をされるというのはちょっと難しいようですね。 ○知事 事実上、年内というのは、私のスケジュールには入っていないような気がしますね。 ○日経新聞 今年1月に唐津が合併したので、シンポジウムには呼子、鎮西、あの辺の方々もいらっしゃって、唐津市のことについてご質問をされた方が多かったんです。その後、経済産業省と原子力安全・保安院の記者会見があった際も玄海町民だけじゃなくて、唐津市民の意識がかなり高いということがわかりました。もちろん、あのシンポジウムにいらっしゃるのは、もともと関心が高い方が申し込まれているので、そういうふうに見えたんですが、やはりあの辺の地域に住んでいる人を見ても、やっぱり唐津というのは無視できないのかなという発言がありました。今までの玄海町民だけじゃなくて、あの地域の方への働きかけについて、県が単に県主催の説明会に来てくださいというだけでいいのかどうか、その辺はどういうふうに受けとめておられますか。 ○知事 まず一つは、今、県主催の公開討論会をいつやろうかという判断の中で、どこでやろうかということも考えています。玄海町ではもう二度やっていますので、むしろ、唐津の方がいいのではないかという意見もありますし、あと唐津の方には大きな会場も幾つかあるようですので、そういったことも含めて今考えていまして、玄海町はもちろん地元ですから主にはなるのですけれども、今おっしゃったように、唐津市民の関心が非常に高いということは私たちも感じていますので、まずは県主催の公開討論会において、唐津市民の方が参加しやすい形をこれから考えていきたいと思っています。 ○共同通信 先ほどは、「事実上、年内というのは私のスケジュールに入っていない」とおっしゃいましたけれども、議会などでも判断材料として討論会や議会、住民の意向、玄海町の意向というのを挙げられていますけど、討論会は国と県とそれぞれ行われれば、12月頭までには材料がそろうわけですよね。議会は9月では十分ではなかったけれども、12月議会で行われるということでしょうか。 ○知事 まず玄海町は、県主催の公開討論会の前に何らかのご判断があるということにはならないのではないかと思っているのです。ですから、そういったことを考えたときに、それは理論的には、公開討論会が終わった後に動きがあるということも考えられるかもしれませんけれども、今はまだ公開討論会の日付をいつにするかということもはっきり決まっていない状況ですので、そういったことを考えると、果たして、例えば、仮に12月の上旬に県主催の公開討論会になった場合には、12月議会ではそれを受けた議論というのが十分にできるかどうかというところもあるわけですね。 そういったことを判断材料の一つにして、あるいは玄海町の方も特別委員会なりなんなりで議論をしてということを考えますと、12月というのが果たしてあるのかなということをちょっと考えてみたものですから、そのように申し上げたのです。これはありませんという意味ではないのですけれども、事実上、県主催の公開討論会が後ろの方にずれ込むと、年内に何か動きがということは、なかなか起きにくくなるのではないかなという感想を申し上げたということであります。 ○毎日新聞 期限を区切る問題ではないとは思うのですが、年度内にはとは思っているんですか。 ○知事 確かに区切りをつける、役所の年度で区切りをつける問題ではないと思っています。むしろ、各段階というものがあって、それを行っていく中でどういう機運になっていくのかということだろうと思っていますので、そういうイメージはありません。
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