○NHK
一年を振り返ってみてどんな感じだったでしょうか。ざっくりとした印象で結構です。 ○知事 この一年全体を振り返ってみれば、造語なのですが、「崩萌の年」だったと思います。崩壊するの「崩」、それに芽生える、「萌える」という字を書いて、両方とも「ほう」と読むものですから、崩れていったものと芽生えてきたものの両方があった年だと考えています。 崩れたものというのは、文字どおり地震や津波、大型台風の襲来、そういったことで、これまで我々が持っていた安心感のようなものが崩れていっているということが幾つもあったと思います。 また、私たちにとって反省すべき点としては県職員、または県の組織の相次ぐ不祥事というものがあって、県民への信頼も崩れたという反省もその中に込めているつもりでございます。 一方で、新しく出てきたものというものもあると思います。「萌え」という言葉に代表されるように、新しく我が国を代表する文化になっているITなど新しい流れが起きてきておりますし、また、景気もここ10年来の低迷からようやく脱しようとしている、新しくいろんなものが生まれようとしている、そういった芽生えを各種感じているところでございます。 崩れていくものがあり、出てきたものがあり、そういう潮目が変わった年ではないかと思います。 ○NHK 知事は、去年の会見と今年の初めの会見で、今年は固める年にしたいと。去年は課題について持ち越しというものがあるといったことをおっしゃっていましたが、それを踏まえてはどうでしょうか。 ○知事 固めることができたものとしては、城原川の治水問題について流水型ダムでいきますと決めたのは、これは文字どおり固まったのだと思います。 また、新幹線についても、私たちが思うような固まり方ではございませんが、一歩一歩理解が進んでいっていると思っておりまして、固め切ってはおりませんけれども、そういう方向で進んでいっていると思っています。 県病院については、固めたつもりだったものが固まらなかったということで、これは固め切れなかったものであると思います。固めようとしたけれども、固まらなかったものもある、いわばそんなことだったかなと思っています。 ○NHK そういったことを振り返ってみて、今年の県政運営を御自身で評価するとどんな感じでしょうか。 ○知事 ぎりぎり及第点ぐらいの感じではないかなと思います。 ○NHK 点数をつけるとしたら、どんな感じですか。 ○知事 まあ、65点ぐらいの感じなのかなと思っています。 ○NHK 去年は確か70点でしたけれども、去年より落ちたというのは。 ○知事 県病院が決められなかったというのは、私としては大変残念に思っています。その分だけ去年よりも低いという感じだと思います。 ○共同通信 崩れたもの、芽生えたものというので、県の中で職員の信頼が揺らいだということですが、県の中で芽生えたというのはどんなことですか。 ○知事 県の中で芽生えたものというと、私のイメージで言えば、例えば、新しい治水の考え方の流水型ダムという提案をさせていただいた、これは21世紀型の治水を可能にする、非常に新しい提案だと思っています。 さらには、有明佐賀空港についても貨物便が就航して、さらに拡大をするために新しく専用機が導入されることになっていて、いよいよ貨物の利用が佐賀空港の大きな柱になっていくということなどは、今年芽生えたものと言えるのではないかと思います。 ○NHK 先ほど県の信頼を失ったという話があったと思うんですが、アンケートで見ると食糧費のお話が入っていますが、例の裏金の話とかが入っていないようでして、その点を踏まえてみると、県の職員がそういったことを知事のように感じているかどうかは、私はちょっと疑問だと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。 ○知事 この中には入っていませんでしたが、実は11番だったのですね。10位までには入っていませんけど、決してそういう気持ちがないということではないと思っています。
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