記者会見

●質疑応答:市町村合併について
○日経新聞
 今合併特例法で3月以降、知事の勧告ができ、合併しなさいということができるんですけれども、知事はなさらなかったですよね。そういう面はどうでしょうか。
○知事
 ここまで何度も何度もいろいろな形で呼びかけをしたり、議論の場を作っていただいたりして、ここ数十年後の地域の形をどうしたらいいかということを相当突っ込んで議論していただいたと思っているんです。その結果が、今年の3月までに出たと思っていまして、それなのに、さらに加えて、まだ足らないからもっとしなさいというのは、そうやって決めていただいたということに対して、ちょっと待とうかなという気持ちなんですね。「あなたのところはまだだから、さあやりなさい」ということではなくて、まずはそうやって自分たちで自立でやっていこうとお決めになったわけですから、まずはそういう中で頑張っていただくということを見つめていくということではないかと思います。
 それに、県としてみれば、新たな合併に勢力を割くよりは、新しく合併したところの地域振興に力を入れたいんですね。とりわけ大型合併したところにおける周辺旧町村の問題などがありますから、そうしたところが疎外感だとか寂しさを味わわないように、県としてどうフォローしていくかという極めて重要な問題があるので、私はまずそっちをやりたいと思っているんです。全くどうでもいいとは思いませんけれども、それはそれぞれの自治体が自分たちで自主的に合併をしようとか、合併する構想を作りたいというときに手助けを求められれば手助けはしていきますけれども、こちらの方から積極的に働きかけということは考えておりません。
○日経新聞
 国勢調査で佐賀県西部の人口減というのがかなり鮮明になっていると出ていました。特に多久市とか、鹿島とか、あの辺をどうするのか。それは合併すればいいという話ではないですけれどもね、多久の場合だと2万数千人の自治体のままで、今後、もっと減るのは見えているわけで、その中で地域振興というのが単独で本当にできるのかと。これをある面、県として見過ごすのは、無責任かなという気もしないでもないですけどがいかがでしょうか。
○知事
 多久市においても、いろんな可能性も含めて議論していただいたわけですよね。そういう中で、今回、結果的に単独で残られるという形になっているわけで、多久市の将来がどうなるのかということについては、私は市長さんや議会の方を初めとする多久市民の方が一番真剣に考えていただいていると思います。多久市長さんや多久市の方とお会いするときにも、「こんなことをやったらどうだろうか」ということについていろいろ提案をいただきます。もちろん、県として応援できることはやっていきたいと思います。多久市が発展していくためにはどこか近くのところ、唐津というのはあんまりないのかもしれないですけれども、江北や、小城などと合併してやっていくことによって、力をつけてやっていこうということがあるのであれば、もちろんそのお手伝いをすることは、やぶさかではございません。けれども、こちらから、「あなたたちのところは大丈夫ですか」と声をかけるのではなくて、まずは市民の方、住民の方たちに考えていただくという時間があってもいいんではないかと思うんです。
 確かに、私も国勢調査の結果をじっと見ています。減るということはわかっていましたし、我が県はもともと減りつつありましたので、そのこと自体が驚きということはありませんでしたが、市町村単位でとらえたときに、これだけ減っていっているということに対して、県としてやらなくてはいけないことは何なのかということを改めて考え直しています。そういったことに対する一つの答えを、来年度の予算の中でも出していきたいと思っています。

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