記者会見

●質疑応答:全国知事会長選について(その1)
○共同通信
 今月末に行われます知事会長選挙の候補の件についてお尋ねしたいのですけれども。
 一部で関東の知事では石原都知事を推す反面、隣県の福岡の麻生知事の名前も浮上していると思うのですが、知事の今のスタンスといいますか、知事会長選に向けてのスタンスを教えてください。
○知事
 若干長くなりますが、お許しをいただきたいと思います。
 私自身は、47人の知事のだれがなっても、それはそれでいいものだろうと思っていまして、この人だけは絶対いけないとか、ぜひこの人でなければならないという強烈なものではなく、47人すべての人がなっても、知事会長としての仕事はしていただけるだろうという観点に立っているということを、まずはお話し申し上げたいと思います。
 では、その中で、今回どのように私自身が考えているかと言えば、一つには梶原会長のもとで作り出した「闘う知事会」というスローガンのもとに、これまでややもすれば、協議会的なサロン、陳情団体であった知事会、地方六団体を大きく変容させた。この流れをぜひ確かなものにしていく人でなければならないだろうと思っているというのが1点であります。
 その意味で、改革意欲のない知事さんというのは存在しないと思いますが、全国に向けて、または自らの県でいろいろな改革に取り組み、また、改革の意欲を持っておられる方でなければならないだろうと思います。併せて、地方六団体というものを考えなくてはいけないだろうということであります。
 全国知事会が最近いろんな形で、良きにつけ、悪しきにつけ注目を浴びるようになってきておりますけれども、全国知事会だけで物事が運ぶものではなくて、地方六団体全部が一丸となっているからこそ、地方というのは力がある、私はこのように思っています。
 そういったことを考えたときに、全国知事会長というのは、これからの地方分権推進の六団体を、ある意味まとめていく役割も担うということを考えた場合には、自分の県や全国の都道府県というものだけではなくて、もちろん議長会もありますし、小さな町村もありますし、そういった全国隅々のことまで想像力をたくましくして、そこに思いをいたす人でなければならないだろうと思っているところであります。
 そういう改革意欲を持っておられる方、また、それなりの実績を積んでおられる方ということと、こういう地方六団体、ある意味では、地方の存在というのは、併せると「もう一つの日本」という言い方がありますけれども、中央政府ではなくて、地方政府全体を見渡すことができる、こういうことを考えたときには、私は福岡県の麻生知事というものが大変有力な候補者となり得るのではないかと考えているところであり、そのように聞かれたときには、これまでも発言をさせていただいているということであります。
 先週末も含めまして、今もさまざまな動きがありますけれども、九州知事会の中でも、前回も麻生知事という名前が出ておりましたし、その意味では、ある意味、待望されている人、そういうことではないかと私は思っているところでございます。
○共同通信
 九州地方知事会の話が出たのですけれども、九州地方知事会としても、今回、もちろん九州地方知事会の会長でもあられます麻生知事一本ということで、大体話としてはまとまりつつあるのでしょうか。
○知事
 私自身が九州地方知事会の中で何らかの役割を果たしているというわけではございませんので、九州の知事さん全員の意向を確認しているわけではありません。今回の動きは九州知事会として何か動いていると。その意思決定に反する表決を許されないとか、そういうことではないと思っておりますけれども、何人かの知事さんのお話を伺えば、九州地方知事会加盟の多くの知事さんはこういう流れに、ある意味でのご賛同をいただいているのではないかなと私は思っております。
○朝日新聞
 古川さんが麻生さんでという方針を固めてから、お知り合いの片山(鳥取県知事)さんとか飯泉(徳島県知事)さんとかに「麻生さんでどうかな」と相談というか、働きかけをしてみたりとか、もしくは九州内のどなたかがそうした働きかけを九州外にしているようなことを、伺うことができますか。すごく微妙な問題なので言える範囲内で構いません。
○知事
 とてもいい尋ね方であると思います。本当に微妙でして、直接電話でお互いに話をしているときにはある程度の考え方を言われる知事さんでも、やはり公表ということになると、慎重になっておられる方が大変多いものですから、私がこういう場でどこまで申し上げていいかというところがありますので、ちょっと個別にはどうかご容赦をいただきたいと思うのでありますけれども、私自身も何人かの知事さんとお話をさせていただいております。
○朝日新聞
 それはもう麻生さんでどうですかという言い方ですか。
○知事
 ええ。「私自身は麻生知事をと思っているのですけれども、いかがですか」というお話ですとか、「そっちの地方の動きはどうなっていますか」とか、そういったこともあります。
○毎日新聞
 決め方ですけれども、選挙をすべきと考えていらっしゃるのでしょうか。
○知事
 そこは、私自身は自然体でいいのだろうと思います。とにかく選挙だけは避けなければならないということは、せっかく選挙制度というのを作ったということからして反するのだと思いますけれども、何が何でも選挙をしなくてはいけないかというと、先ほども言いましたように、ある意味、47人の誰がなってもいいわけでありますし、その意味では、勝った、負けたと白黒つけるというよりは、「こんなふうになるんだったら、もうじゃああなたでいいよ」みたいなことがあっても、それはおかしくなかろうとは思っています。そこは何が何でも選挙だとか、何が何でも選挙を避けなくてはいけないということではなく、あくまでも自然体でいけばいいのではないかと思っております。
○毎日新聞
 望ましいとか、そのレベルではどうですか。
○知事
 望ましさでいけば、私はある程度の見極めをした上で、みんなの総意でなる方がよいのではないかなと思っております。というのは、去年始まったばっかりの三位一体改革というものが、これからまた大変な山を登らなくてはいけないという状況ですので、変な話、身内で争っている暇はないと思いますし、やっぱり全員の気持ちが一致したところで、その会長のもとにやっていこうということが必要ではないかなということを考えれば、それはそうやって折り合いがつくのであれば、それはそれで一つの方向としてはありかなと思っております。今の発言は「望ましい」と言ったということになるのでしょうかね。

記者会見トップへ 平成17年2月7日記事トップへ

トップページへ

Copyright 2004 Saga Prefecture. All rights reserved.
このサイト内の文章や画像を無断転載することを禁じます。