記者会見

●質疑応答:九州新幹線長崎ルートについて(その1)
○時事通信
 長崎新幹線ですけれども、6日に協議が再開しまして、ようやくお互いテーブルに着いたというところですが、今後の見通しも含めて、知事はどういった形で協議の方を進めていくお考えなのでしょうか。またスケジュールについてはどうお考えでしょうか。
○知事
 私の気持ちとしては、できるだけ協議を回数を重ねさせていただきたいと考えています。
 当初のお約束で、まずは費用対効果から入るということになっていますので、共通認識に達するかどうかは別にしても、そのことについて、回数を重ねて、相当の意見交換、情報の交換をやることによって、ある一定のところまでの共通認識はできていくと思います。その上で、次には太良の町長などがおっしゃっている肥前鹿島以西の運行案の話や、地域振興策、そういったものの議論をしていきたいと思っています。
 ただ、こうした議論に移るためには期成会と話をして、では次にこういう議論をしましょうということについて合意しないといけませんので、そのためにも、まずは費用対効果論をとにかく徹底して回数を重ねて議論をしたいと考えています。
 ただ、6月と言えば、お互いに議会が開催されるということもありまして、なかなか日程調整がつかないとも聞いています。私たちは土日でも夜でもいつでもいいからということを申し上げており、そういう認識のもとで、なるべく早く第2回を実施したいと思っているところです。回数を重ねて、8月までには一定の結論が得られていくように努力していきたいと思っています。
○共同通信
 費用対効果論を共通認識とするということですけど、協議に当たられている川上副知事などは、新幹線そのものよりも、佐賀の地域振興における新幹線だという認識をたびたび強調されていまして、少し食い違いがあるようにも思えるのですが、その点はどう捉えていらっしゃいますか。
○知事
 とにかく費用対効果論だけを議論していくというのが期成会のスタンスだろうと思うのですが、私たちは、費用対効果論というのは、ある政策を実施していくための大きな要素ではあるのですけれども、それがなぜ費用対効果論というのが求められているのか、また、そこに含まれていないものは何なのかというなことを含めて、トータルで議論をしたいということを内部では話をしておりますので、副知事はそういったことを申し上げているのだろうと思います。
○共同通信
 では、あくまでもトータルでということを求めて説明していくということですか。
○知事
 費用対効果の出し方そのものなどは、我々も今の資料では足りないのではないかということで、もっと資料を出してほしい、もっと説明してくださいと国に対して言っているわけです。そうでなければ、費用対効果は我々が出したわけではなく、我々の理解するところのものをお話ししているということなものですので、それを我々がすべて説明するということは、技術的にも不可能なわけです。
 ただ、期成会側からおっしゃっていることで、なるほどと思うものは国にも伝えなくてはいけませんし、そうすることによって、この辺はもう少し詳しく理解できた方がいい、ということはあるのだろうと思います。
 だから、費用対効果というのは、この部分は前提として理解できるけれども、この部分は理解できないということや、この部分はお互いの主張が違うところだなど、そのように合意に達することができるところ、合意に達せられないところ、そういったところが整理できればいいのかなと思っております。
 費用対効果がどうでもいいと思われるとそれは違うので、もしミスリードがあるとしたら、そこはそういう意味ではないと思うので、副知事にも言っておきます。
○毎日新聞
 先ほどの話だと、国がなかなか費用対効果について出してくれないということなのですけれども、鹿島市などの期成会側とのやり取りは、それを出してくれれば早く進みそうな気もするのですが、どうして出さないのでしょうか。
○知事
 それはJRの営業に関わる数字が相当含まれるからと私どもは聞いております。それは私どももわからないわけではありません。確かにどこからどこまで、どれぐらいの人が動いているという数字がわかると、ほかの交通事業者の方たちがそれを見たときに、自分たちの事業に活用することができるということもありますので、そういう具体の数字が確かに出しにくいだろうというのは私も理解するのですが、それではどういう方法で、いわばどういう計算式でやっているかとか、どういうモデルでやっているのかということぐらいは、もう少し出していただいてもいいのではないかということは何度もお話を申し上げております。
 あともう一つ、これは私の誤解かもしれないのですが、我々は前提としては、フリーゲージでやっていくということだと思っておりますが、今の議論はフリーゲージではない、スーパー特急方式でということで議論がされているような気がしています。それはまた、事務方にもよく指示をしておきたいと思いますが、昨日も政府政策提案で回って行きながら、フリーゲージの実現可能性について、再度確認をしたつもりでありますけれども、国の方としては、もうかなり技術的な開発も進んでいて、長崎新幹線で導入できると、そういう前提でものを考えてもらって結構と伺っております。私たちはこのフリーゲージトレインが日本で一番早く導入されるということを前提にものを考えていく必要があるのかなとは思っています。

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