記者会見

●質疑応答:三位一体改革について
○日経新聞
 ちょうど1年前に、知事、三位一体で独自案を出されましたが、今回どうなるのでしょうか。今度の知事会において、この三位一体関連のことを提案されるのでしょうか。
○知事
 今年も独自案を、佐賀県案というものを考えていきたいと思っています。今作業をやっていまして、徳島で行われる全国知事会に間に合うかどうかというのは、ちょっと微妙なのですけれども、今回もいよいよ2期改革の話なども出てきていますので、そうしたことを見据えて、佐賀県としての考え方というものを改めて公表するということを今検討しております。
○日経新聞
 消費税も含めた案になるのでしょうか。
○知事
 歳入の消費税のところまでは議論がいっていません。今のところ、一応歳入で議論しているのは、私どもは国税と地方税の交換議論というのをしていますので、そういうところでとどまっていまして、消費税の税率の話などは、今のところはそこまでまだ議論はいっていません。
○日経新聞
 去年出された独自案よりも、もうちょっとブラッシュアップした(磨きをかけた)ようなものになるのでしょうか。
○知事
 歳入については、そこのブラッシュアップ(磨きあげ)がどこまでできていくかということもありますし、一方で今度は、補助金の具体化について、いよいよ本格的にやっていこうとすると、どうしても市町村との関係が出てきます。今までは、話がまとまりやすいように、県分の補助金だけを対象に考えていました。それが、これからはもっと一般財源化を進めていこうとすると、どうしても市町村分の話が出てきます。それとあわせて、先送りになっている施設整備費についての問題も出てくると思いますので、そういったところを含めて、どうしたらいいか考えているところであります。
○日経新聞
 市町村分との関係といいますと、例えば間接税的なものを考えていらっしゃるのですか。
○知事
 いや、例えばの話、福祉の分についての一般財源化というと、県が関係しているというよりは市町村がメインになっている部分が多いのです。そうすると、これまでは、これは県の考えだということで、それは市町村とは調整せずにやってきているのですけれども、だんだんそちらがメインになってくると、その市町村の考え方というのは全く無視して、県だけで提案みたいなことになっていいのかというようなことも、内部の議論では出ています。
○日経新聞
 例えば、教育など委任された機関委任事務的な分に対する、その費用を一体どうやって地方が負担するのか、ある程度水準を持って負担していくならば、財源的な措置をきちんと行って進むべきじゃないかとか、そんな議論なのでしょうか。
○知事
 まあ生活保護法については、そもそもの話として、今負担率を下げようということを国の方ではもくろんでいるわけですけれども、それに対して国の方はどうも、国の負担率が高いから、地域によってえらく保護率に差があるのではないかということをあちこちの場で言っているようなのです。しかし、私どもは、それは違うのではないですかということを申し上げていて、では、国がやれば本当に日本国中、なべて同じような保護率になるんですかということと、そんなことでいいんですかという二つのことを申し上げたいのです。
 それはそれとして、県としても十分議論のできる材料は持っているつもりなのですけれども、福祉に関する費用を全部一般財源化していったときに、市町村の方が、いや、それは一般財源化せずに補助金の方がいいという議論があり得るかもしれないわけですね。だから、そういったところをどう考えるのかということが一つポイントとしてあるのだろうと思います。
 ちなみに、生活保護については、保護率の上がっている一番大きな要素は高齢化だと私は思っているんですよね。今、我が県の中でも生活保護世帯が増えていっている中身の一番多いのは高齢者世帯なのです。高齢者になられて、当時、今の高齢者はそんなに年金制度が充実していなかったころに生涯の大半を送られている方もいらっしゃいまして、そういう方はきちんとした年金で暮らしていくということができないという方が随分いらっしゃいます。そういった方々がどうしても生活保護に頼らざるを得ないというところがあるというふうに私は思っています。それをその比較的若い人が多い地域と比較的高齢者が多い地域とで比べてみて、これだけ差があるということを言われても、それはちょっと違うかなという気はします。
 無論、それは、それまでの歴史的な流れとかで何か地域によって多少のずれや違いというものはあるのかもしれませんけれども、基本的には高齢化が大きな原因ではないかと私は思っているものですから、そうしたことは佐賀県としてもきちんと国に対しては言っていきたいと思っています。
○日経新聞
 佐賀県の独自案ができあがるのは、いつ頃でしょうか。
○知事
 今月はちょっと間に合わないかもしれませんので、来月になるかもしれません。

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