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記者会見
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質疑応答:裏金問題について
○読売新聞
 裏金問題のことでちょっとお尋ねですけど、岐阜とか、あと長崎でも最近問題が浮上してきたようですが、佐賀県では去年、知事がうみを出し切ったという形で公表されたと思いますけれども、その後ももう佐賀県では完全になくなったと断言できるのかを改めてお尋ねしたいと思います。
○知事
 うみは出し切ったときには出し切っていますけれども、放っておくと、またうみがたまるということもあります。ですから、こうしたことは、何かいろいろなことがあったときに、その都度もう一度チェックをかけるということが必要ではないかと思っております。
 今回、岐阜県の事件が起きましたときに、岐阜県の手口がわかりましたので、その手口を、例えば、あれは生産物、農業関係のセンターがお米を出荷したときに、その出荷した売り払い収入をきちんと県に入れずに別途会計をしていたとか、そういうふうなことであったわけでありますけれども、そうした具体的なやり方を示した上で、こうしたことが行われていないかということや、所属には不正な資金は捻出されていないと断言できるか、そうしたことを全所属長に対して調査を行いました。全所属長から、具体的に再発防止策をこのように講じているという回答を得た上で、そういったものはないという返事をいただいております。
 ただ、また今回新しく長崎県における問題点も出てまいりましたので、この長崎県がどういうやり方でやっていたのかといったことを私どもとしても把握した上で、再度、今度は長崎県のやり方というのはないのかというふうなことをまた徹底していきたいと考えております。
 私ども自身、こうしたことが二度と起きないようにということで、前回の反省に立って公金の管理の仕方や、そもそも県庁内に存在する預金通帳のあり方についてまでかなり厳しくチェックをかけることといたしました。もう全くないものというふうに信じたいところではございますが、もし何かおかしいというふうなことがありましたら、ぜひ(記者の)皆様方でも、また県民の皆様方でも通報していただければと思っております。
 組織というものは、放っておくと、例えば、今私どもが持っておりますような緊張感が時を経るごとに薄れてしまうということもございます。そうしたことにならないように、やはり普段のチェックが必要だというふうに感じている次第であります。
○朝日新聞
 長崎の裏金のやり方、また全容がつまびらかになっていませんけれども、知事も長崎に勤務されていらっしゃったときに、そういう裏金の認識はありましたでしょうか。
○知事
 新聞を見ますと、99年ということになっておりまして、そのころは私はまだ長崎にいなかったんですが、その後2年間、商工労働部長をした後に2年近く総務部長をしておりましたけれども、
(※訂正:長崎県には、平成11年(1999年)4月から平成13年3月まで商工労働部長として、平成13年4月から平成15年1月まで総務部長として在籍していました。)
 私がそういう各種の部長をやっているときに幾つかの不祥事というものはございましたけれども、こうした裏金の問題というのはなかったかというふうに記憶をしております。
○日経新聞
 知事、長崎の問題ですけれども、金子知事は以前から知っていたと、6年ぐらい前から知っていたと、それで今年の春に残高はゼロになったと報告を受けたと。ところが、残っていたというようなおっしゃり方をされていますけれども、すると、知事がいらっしゃったころ、やはりそういう問題がずっと隠れてあったわけで、やっぱりその現場に総務部長という重職にいらっしゃって、何か知事として、今振り返ると、何かこの辺がおかしかったとか、そういう思いはないんですか、どうでしょうか。
○知事
 自分がそういう職にあったわけでありますから、そのときに、例えば見つけられなかった、または改善できなかったということについては非常に残念な気持ちを持っております。ただ、私もこの問題が表に出てから、今一生懸命思い出しているんですけれども、例えば、私がやっていたときにも商工労働部長の時に合い見積もりを本当は3社から出すべきところを出さずに1社からしかとらずにやっていたような事件があったりだとか、あとやっぱり工事の関係で何か工事の未竣工工事の関係で問題があったとか、そういったことでいろいろあったということは記憶をしておりますし、それらに対しては誠実に処理をしてきたつもりでございます。それ以外にこういう組織的な裏金があったということについては、その二つの部長職を経験している中で何か認識をしたということは、正直本当に記憶にございません。ただ、記憶にないからいいんだということではなくて、自分がそういう職にあったときに見つけられなかったということに対しては、非常に残念に思っているところでございます。
○日経新聞
 実は長崎というか、先ほどの新幹線の問題にも絡んできます。それともう一つ、いわゆる新幹線協議にこの問題が今長崎の県庁内で非常に揺れている状況が年末の予算編成に向けて、知事はどんなふうに影響が出るのか出ないのか、ちょっとこれはなかなかコメントしづらいところもあるでしょうけれども、やはりこれは影響が全くないとはどうも思えないので、その辺どう予測されているのか。
 もう一つは、岐阜を発端に福島、それから京都、奈良、奈良でも5年間のうちで8日間しか出勤しないのに2千数百万円の給料をもらったとか、こういう地方自治体の非常にだらしない面といいますか、汚職も含めまして、いろんな問題が噴出していると。そうすると、今一生懸命知事も強調されている、地方分権とか三位一体という一連の地方の形を変えるという流れに対して非常にまずいというか、逆行する、むしろ地方はだらしないと、やはり中央じゃないとだめだとかいうような議論が恐らくまた出るような気もしますけれども、それらについて知事がどうお思いになるか、ちょっと2点お願いします。
○知事
 まず、新幹線への影響については、今、新幹線の整備予算が執行できるかどうかということについては、佐賀県の同意次第ということになっているわけでありまして、そこの状況がどうなるかということこそが、来年の新幹線の予算がどうなるかということに9割9分リンクしているということではないかと思っております。長崎県のこうした事件があるがゆえに、新幹線の予算がつかないとか、そういったことではないのではないかというふうに思っておりますが、ただ、これはまだ全貌が明らかになっていないということだと思いますので、そこはよく見ていかなくてはいけないという部分もあるかもしれません。
 それと、2点目のご質問ですが、確かにあちこちの県で知事職に絡んだいろんな事件が起きているということは、私も同じ職を務める者として非常にショックを受けております。また、こうしたことを通じて、せっかく進めている地方分権の流れが止まってしまうのではないか、停滞するのではないかということについても、非常に危惧しております。
 であれば、こうしたことが起きないようにするためには、じゃあ中央集権の方がいいのかというと、そこはそうではないだろうと思っております。無論、地方分権になればなったで、現時点においてもこうした問題があるわけでありますから、さまざまな問題も起きてくるでありましょう。そうしたことについては、じゃあどうすればそういったことが起きないのか、きちんとした透明性のある行政システムをつくっていくことや、しっかりとしたいろんな方々からの監視のシステムがきちんと機能していくこと、そうしたことをしていくということが必要になっていくというふうに感じております。
 ただ、率直に申し上げて、こうしたことが地方分権の逆風になっているということは、私もいろんなところで感じるところでございまして、そのアゲンストの風を少しでも弱めて、フォローの風にしていくためには、やっぱり自治体がとにかく努力をして行政改革にも取り組む、先進的な、また非常に時代を先取りした、いい施策を自治体の権限と責任の中で取り組んでいる、そういう実績をつくっていくほかはないというふうに考えております。




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