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記者会見
古川前知事の記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

質疑応答:九州新幹線西九州ルートについて(その1)
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○NBC
 幹事社のNBCなんですけれども、鹿島市長選挙が終わって1カ月近くが経つわけなんですが、この間の協議の進行というのは何か行われたんでしょうか。公開討論会も行いたいというお考えをお持ちだったと思うんですが、その点も踏まえてお願いします。
○知事
 公開討論会のお願いをしておりますが、今日までのところは、向こうの方からは「わかりました」という返事をいただいておりません。ぜひやらせていただきたいということでお願いをしていきたいと思っていますし、今もそのやりとりをしている最中であります。
 双方の意見が一致しないのは、鹿島の方からはぜひ佐賀市で新幹線のことをやりたいというお話をされていて、私たちはまずは一番この問題について関心のある、しかも、関係のある鹿島地域、また、その関係の沿線地域から始めていって、もちろん佐賀市でもやるけれども、まずはそういう地元の方たちに話をさせていただきたい、こうしたことをお願いしています。
 なかなかその意見が合わないわけでありますけれども、これはとにかく話を続けていくしかないと思っていますので、これからも話を続けて、何とか公開討論会を開かせてほしいということでお願いをしたいと思っています。
○NBC
 地域で、地元でという点は譲れないということなんでしょうか。
○知事
 ええ。何ゆえに佐賀市でやらなくちゃ──もちろん佐賀市でやることに反対しているわけではないんですけれども、何ゆえに地元でされることに反対されるのかがわからないんですね。それをなぜですかということをお尋ねしているんですけれども、答えは返ってきておりません。むしろ自分たちの聞いていることだけに答えてくれと、余計なことは言わないでほしいというふうなことを文書でいただいたりしていまして、そういうことではなくて、我々も佐賀市でやることはノーと言っているわけではないんだと。ただ、そもそも今までの協議の過程の中でも、地元に入ってお話をさせていただくということが期成会の了解なしにはできなかったということがあるわけであります。それは確認書にそう書いてあるから仕方ないんですけれども、そうやって協議をしていく過程の中で、地元に対して私たちが思うところの説明をさせてほしいというふうなことを強く思っています。例えば、いろんなところで私どもが耳にする話というのは、少なくとも私たちの思いと随分違うところがある。例えば、私たちもあの線を残していきたいという気持ちは変わらないと思っています。あの線を残していくためにどうするのか、また、どういうふうな保証がなければならないのかということを私どもなりに真剣に考えているというふうに思っています。それがなかなか伝わらない、地域の方々にも伝わっていかないところがあるので、そういう機会をぜひつくってほしいというのは、これは私どもとしては譲れない一線だと思っています。
 愚直に協議をお願いするしかないというのが今の私たちの立場なんですけれども、愚直にお願いをしてまいりますが、ある意味卑屈になってやっていくということではなくて、そこはある一線、筋を通すということはやっていく必要があると思っています。
○毎日新聞
 毎日新聞です。今の新幹線の話で、この前、県側の意向を非常に酌まれた候補者の方が立たれて落選されたわけですけれども、あれが鹿島市民の態度というようにはお考えになっていないんでしょうか。
○知事
 あれはあれで、市長選挙というものを通じて一つの判断が示されていると思いますけれども、私たちはこれまで県のいろんな考え方が説明できていないということを非常に重く受けとめています。お話を聞いていただければわかっていただけると思っています。
○FM佐賀
 FM佐賀ですけれども、県民だよりで結構県の主張というのは載せられていると思うんですけど、それはほとんど伝わっていないとお考えなんでしょうか。
○知事
 ほとんど伝わっていないというのは語弊があるかと思いますけれども、県民だよりで伝わっていく部分やケーブルテレビを通じて伝わっていく部分もあるかと思いますけれども、直接いろんなやりとりをしながら話を聞いていただければ、より判断できる材料を感じていただけると思っています。
○毎日新聞
 私も知事同様にいろんなところで話を聞いているんですけれども、佐賀県としてこうやって莫大な税金をかけて広報活動をされているということ自体に非常に疑問を投げかけられる方が多いわけですよ。つまり県民の中で、ひょっとすると新幹線をつくらなくてもいいという考えが半数以上あるかもしれないのに、県庁主導で、つまり知事がいつも「県は」「県は」とおっしゃっているのは、それは県庁なんですよね。佐賀県民の答えではないと思うんですよ。そういった県民の大勢とは別のところで勝手に佐賀県の考えを一つにまとめてつくられてしまって、かつ鹿島の人にも無理やり押しつけるような形というのは、これはやり方としてはどうなんでしょうかね。
○知事
 無理やり押しつけるというのは、物理的にもできないというふうに思いますけれども……
○毎日新聞
 ただ、物理的には、やっていらっしゃる県民だよりですとかケーブルテレビの知事のインタビューの垂れ流しですね、あれも完全なちょうちん報道なんですけれども、ああいうことをずっと続けられるというのは、税金の使い方としてはどうなんでしょうか。
○知事
 県として、それは県というのは佐賀県政府ということなんですけれども、佐賀県政府として将来に向かってこの整備は必要だというふうに考えています。そのことをできるだけ多くの方々にわかっていただく、そのためには、ただでやるというわけにはいきませんから、ある程度お金をかけて、費用をかけてやっていくことはどうしても必要だと思っています。全く自然に何もしなくてもどうかという判断ができることもあれば、やはりきちんと説明をしないとなかなかわかっていただけないことも世の中にはあると思っています。この新幹線というのは、私どももそもそもこの問題に取り組み始めたときに非常にわかりにくいものだと思っていました。費用対効果の話もそうです、ルートの話もそうです。また、本当に新幹線ができることになった後に今の長崎本線が残せるのかといったこともそうです。そういったことについては、一つ一つきちんと丁寧に説明する機会を与えていただきたいというふうに思っているんですね。もちろん例えば、そういった場を設定して来ていただけなければ、もちろんしようがないんですけれども、私たちは地元の方々に対して説明をしたいと思っているときに、それをそうではないところから、いや、あなたたちは説明することはできないんだというふうに今言われているわけなんですよ。何とか説明だけをさせてほしい、そんなふうにずっとお願いしているんですね。
 コストの点でいえば、実は公開討論会という形でもいいし、説明会という形でもいいんですけれども、そういう形で鹿島に直接出かけていって話をさせていただくことが一番コストがかからずに済むわけなんです。そして、嫌だと思う人はそこに来ていただかなければいいわけなんですよ。ただ、そうすることによって直接話をさせていただければ、今、県がどういう思いでやっているのかということはご理解いただけると思っています。
○毎日新聞
 公開討論会の先には何があるんですか。
○知事
 先というのは、前ということですか。
○毎日新聞
 公開討論会をして、その後、何があるんですか。どうやって県民の考えが変わったというふうに、何か住民投票をまたされるんですか。
○知事
 いや、その後に何をするかということは、まだそこまでは具体的に考えは至っていませんが、そういったことをやっていくことによって、より多くの方々にそういったことを知っていただくことによって、私は鹿島の中でも、今回の選挙結果そのものとは違ったような雰囲気が出てくるのではないかということを期待しているということです。
○毎日新聞
 雰囲気が出たものをどのように、要するに新幹線をゴーサインとして受けとめたいのかということですよ。
○知事
 そこは私たちの中では、今はまだこうすればいいということについては考えていませんけれども、まずは何よりも地元の方、もう選挙もある意味終わりましたので、4年間は桑原市長さんが市民の代表としてずっと市政をつかさどられるわけです。その意味においては、あの時点における市民の判断というのは出ていると思っていますので、であれば、いわば安心して私たちの話を聞いていただきたいというふうに思っているんですね。それをノーという理屈はないんではないかということなんです。私たちは鹿島の市長さんがどこで何を話されるということも基本的には禁じていないわけですね。
○毎日新聞
 禁じていないですけれども、基本的に財政上、県と鹿島市では広報力が全然違うわけですよ。県はどれだけお金使って、県民だよりやケーブルテレビも使いますけど……
○知事
 いえいえ、鹿島市民に対してどういうふうな説明をされるかということについては、それは鹿島の市長さんが自分でされているわけですね。我々はそこに入っていって直接話をしたいと思っても、それをやってはいけないということになっているわけなんです。だから、それをさせていただけませんかとお願いをしているんですね。
○毎日新聞
 逆にいえば、どうして鹿島市以外の並行在来線の沿線ではない住民の意見というのを勝手に新幹線の賛成派の意見として県として押しつけるんですか、県民の意見として。つまり県税をそこに使っているわけですよね、賛成の意見で集約するために。
○知事
 佐賀県庁としては、それは佐賀県政府ということですけれども、これが将来の佐賀県にとって必要だというふうに判断をしていますので、今推進をしています。
○毎日新聞
 佐賀県民の意見ではないですよね。
○知事
 いや、それは佐賀県民の代表として私たちが今やっています。それはすべての事柄について、賛成ですか、反対ですかと聞いて、それをもとにして県政を進めていくようなやり方は私はいたしません。
○毎日新聞
 でも、これだけ県民の意見が反対が多い。新聞で世論調査やったら、いつも反対が多いではないですか。
○知事
 だから、それはもっと我々がきちんと説明できればと思っていますし、ただ、例えば、太良町については、それはそれで、あそこは並行在来線の地域ですけれども、新幹線を受け入れる、並行在来線化を受け入れるという方針を出されたわけです。白石町もそうです。ですから、そんなふうにしてご理解をいただいてやっているところもあるわけなんですね。
○毎日新聞
 言い方は悪いですけれども、ニンジンぶら下げて金で買ったような同意だと思うんですけれども。
○知事
 ご迷惑をおかけするわけですから、ご迷惑をおかけするで終わるのではなくて、これを機会にいろいろやらなくちゃいけないことをやっていくということは、私はそれはあっていいと思うんです。
○毎日新聞
 僕ばかり話しては悪いので、ちょっとあれですけど。



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