○知事
　それと、全国知事会のあり方についての片山知事の発言でありますけれども、例えば、前の梶原知事がやっておられた頃の「闘う知事会」というキャッチフレーズは、その当時、三位一体の改革に対して、きちんと知事会として意思決定をしなくてはいけないという場面においては非常にいいネーミングであったと思いますし、団結することによって国と闘うんだということで、多数決という異例の方法をとってでも話をまとめていったということがあったんであろうと思います。
　ただ、今はそことはかなり場面が変わってきていまして、あのときには総理の方から「地方の方で補助金削減の案をまとめてくれ」と言われたから、そうやってまとめてやったのでありますけれども、今はそういう状況になっておりません。国と話をし、かつ成果を得るというふうに会長はよくおっしゃっておりますけれども、成果を得るためには何が必要なのか、何をやっていったらいいのか、そういう観点で物事を進めていくということでやっております。
　その結果、例えば、今回の歳入・歳出一体改革においても、一方的に交付税の削減が議論されていたものをニュートラルな形まで揺り戻したりとか、竹中大臣の方からは分権一括法をもう一遍やらなくてはいけないということを言っていただいたりであるとか、私は、派手ではないけれども、実のあるものは随分取れてきているというふうに思っております。これはまだ議論のスタートではありますけれども、私は、これまでは、いわば派手な立ち回りをする知事会というものがあったわけでありますけれども、今は派手な立ち回りこそしないけれども、地道に実績を重ねている知事会と言えるのではないかと思っております。