TCY ̑傫b ̑傫b ̑傫b
記者会見
古川前知事の記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

発表項目:佐賀県・長崎県・JR九州の三者基本合意

 それでは、新幹線西九州ルートについて、佐賀県、長崎県、JR九州3者で調整を続けておりましたけれども、昨日の夜、この合意ができましたので、そのことについて皆様にご報告をさせていただきます。
 基本合意の概略は、もともと並行在来線区間とされていた肥前山口から諫早までの全区間についてJRが経営を分離しないということであります。JRが経営を分離せずにJRの経営として続けていくということについて理解が得られた、ここがこれまでと違うところであります。
 ということで、平成16年からつい最近までは、肥前山口から肥前鹿島まではJRが運行するけれども、肥前鹿島から諫早までは地域鉄道、三セクが運行しますよということでございました。その際の条件としては、肥前山口から肥前鹿島までは普通列車はこれまでどおり、あと運賃はJR運賃で、特急を片道5本、上下で10本程度運行をするということでございました。
 また、肥前鹿島から諫早については、新しく地域鉄道の会社をつくるのに初期投資で大体16.4億円ぐらいかかります。JR九州とも相互乗り入れをしますが、運賃はJR運賃と同じにしますという前提でございました。それが今回の3者合意によってこう変わります。
 全区間をJR九州が運行します。つまり経営分離をしないということになります。普通列車はこれまでどおり、そして運賃はJR運賃を適用すると、こういう内容になりました。
 この区間をJRが運行することになったために、営業損失が年間1.7億円程度発生をします。もともとは肥前山口から肥前鹿島までJRがやると大体7,000万円程度、赤字になるというふうな試算が出ておりました。今回、全線をやるということになりまして、合計で1.7億円の赤字になるんですが、JRが3,000万円積み増しをして1億円毎年負担をすることになります。そして、残りの7,000万円を佐賀県、長崎県が負担することになります。
 こういう方法によって、新幹線開業後20年間、運行をするということにしておりますので、7,000万円掛ける20年で14億円両県が負担をするということになります。これはJR九州が、今、持っている資産を私どもに譲り渡しをする前に、いわばお化粧をした上で14億円分の資産という形で私どもが購入をするということになります。
 これまでは、大体、地域鉄道会社をつくるのに16.4億円ぐらいかかるだろうということで計算をしていました。それが今回の合意によれば、資産譲渡価格という形で14億円で買うということになりまして、もともとかかるはずだった16.4億円から比べても2.4億円のマイナスとなります。こうした内容でございます。
 JR九州は、確かに、毎年、赤字が出ますが、一定の部分はJRが負担し、そして残りの部分を県が負担しますけれども、その部分は資産購入という形で一括して支払う、そういうことをやることによって、開業後20年間、ということは、大体、新幹線の開業が、今から計算すれば、大体10年後ぐらいになってきますので、10年後から20年間ということは、大体、今から言えば30年間ぐらいは、この運行が維持をされていくということになるものでございます。
 この3者合意の案について、昨日深夜、合意に達しましたので、その事実をもって本日まず国土交通省の鉄道局長のところに私と長崎県、そしてJR九州の専務の3者でご報告に行きました。国土交通省の後、与党の関係者のところにも回りまして、それぞれご報告を申し上げました。  こうして基本合意ができましたので、そして、それを国交省に受理していただきましたので、今後は、政府・与党において、この合意を、いわば評価する作業に移り、その上で着工になるものと考えています。
 佐賀県としては、これまで、長崎本線の存続をという、そういう強い思いを持つ県民のご意見、そしてまた、一方で、1日も早い新幹線の着工をと願う県民のご意見、そうしたものが両立できる形がないかと模索をしてまいりました。今回のこの基本合意は、開業後20年間にわたってJRが経営分離をせずに運行するという、JRによる鉄道経営を望む人たちの気持ちにも沿い、一方で、新幹線も実現ができるという、そういう、いわば両立できる案がここに合意できたと考えております。
 私どもとしましては、この基本合意がなった上には、1日も早い着工となるように、今後、政府・与党において1日も早い確認作業が行われることを期待したいと思います。
 私からは以上でございます。



「記者会見」トップに戻る 同日記事トップに戻る トップページに戻る

Copyright 2006-2024 Saga Prefecture. All rights reserved.
このサイト内の文章や画像を無断掲載することを禁じます。