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記者会見
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質疑応答:佐賀県・長崎県・JR九州の三者基本合意(その9)
○日経新聞
 その30年間を強調されるんですけれども、いわゆる江北町、それから鹿島市、白石町、それから太良町の実際に駅を持つ、路線を持つ地域の自治体が全くこれには絡んでいないんですよね、その30年というのにはね。それに対してはどうお考えですか。
○知事
 いや、もともとはJRという民間企業が行っている事業ですから、そのことについて、現在の鉄道事業法上で言うと、例えば、経営をやめるというときには、いわば1年前に通告をしたらやめられるような形態になっているわけですね。まあ、もちろん事実上はそういうわけにはいきませんけれども、そういうことで、かつての国鉄時代と違って、民間企業であるJRというのは、そういう形で運行を続けたりやめたりする判断が可能になっているということなんです。
 私どもは、そういったものについて、仮に赤字であることは前提なんですけれども、そうであっても、今から30年間は確保しましょうということを申し上げているわけでありまして、私はこれは、地元の自治体から見ても、この年間は、例えば、2008年を起点とすると、2038年なんですよね。平成20年を起点とすると平成50年ということなんですよ。そうすると、例えば、昭和の時代にさかのぼれば、昭和20年から昭和50年まで、例えば、時代的に言えば、「三丁目の夕日」というのが昭和33年ぐらいだとすると……。
日経新聞
 いやいや、これから10年後に開通して、それから20年ですから、それだったら2038年じゃないですか。
○知事
 そうですよ、2038年ですよ。平成20年から平成50年ということですね。だから、そうやって、ちょっと考えていただくと、ものすごい長い時間だということなんですよ。その30年経ったらやめますと言っているわけではないんです。そのときにまた話し合いをしましょうと言っているんですね。だから、私は今回の合意というのは非常に大きなものがあるというふうに考えています。
日経新聞
 ひとつ、さっきの赤字の試算が、そのとおりに行くのかどうか。それから30年後に、そのときの知事なり、あるいは地方自治体の鹿島市を含め、首長との話し合いをしろみたいな、そういうのを今の時点で、果たしてどこまで確約されているのか、その辺は非常に不安が残るところじゃないですか、どうですか。
○知事
 そこは不安残らないと思います。まず、今から開業後20年間はやりましょうということで、そこはちゃんと基本合意書に書いてあるわけですね。ですから、そこはやることになるわけです。さっきも言いましたように、赤字額が増えたからといって追加で出資をするということはなくて、今回の14億円の支払いというものでもって20年間やりますということが、きちんと基本合意書に書いてあるわけです。ですから、それでまず保障がされているわけですね。それから先のことについては、その30年後の責任者の方たちによって話し合いをしていくことになるわけですけれども、そこはさすがに縛れませんけれども、そのときにおいて十分に話をしていただければよいのではないかと考えています。
○日経新聞
 もうひとつ、今回、県民の側から非常にわかりにくい、つまりこの3年間は一体何だったのかという、率直な意見を持つ人は、僕はかなり多いと思うんですよ。それに総括的に、ちょっとまだ総括するのは早いと思うんですけれども、知事がこの合意を見た上で、この3年間の協議の推移、それから、この結果になったということに対して、どういう中間的な総括で結構なんですけれども、どういう印象を持たれますか。
○知事
 結果よければということではないだろうかと思っています。JRにも一歩踏み出していただいた形で、もともとほかの新幹線の線区において、JRが経営分離をせずにやりますといったことはないわけですね、ほかの線区では。もともと平成16年における提案も、ほかの線区から見たら非常にうらやましい提案だったわけです。それを今回は、経営分離をせずにJRがやっていただくというふうな結果になりました。これは3年間いろいろありましたけれども、その結果、私はいいものが得られたというふうに思っています。
県民の方から見れば、難しい要素もそれは確かにあるのかもしれませんけれども、でも、これまでずっと協議をやってきていて、それがお互いの意見の違いでストップをした。何度か協議を再開しようとしたけれども、うまく行かなかった。そういう中で、最後には私が行ってお願いもしましたけれども、なかなかうまくいかない。そういう状況のもとで、果たしてこの同意の意味は何なのだというような議論が出てきた中で、結果的にはこういう、私どもから見たら、JRがずっと全区間経営分離をせずに運行するという案が出てきたということで、私は結果としてはいい結果が出てきたのではないかなと思っております。




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