○日経新聞
　最近、まだ九州知事会はないんですけれども、宮崎県の東国原知事はどうですか。いろいろ話題が引き続き出てくるので、一方では非常に、ちょっともう息切れしてもいいのかななんていうのが、結構しぶといなという意見もあるようですけれども、知事はどうごらんになっていますか。
○知事
　私は、いいんじゃないかなと思っているんですよね。前はよく、いろんな県民の方にお会いすると、「あんたも田中知事のごとしっかりせんば」とかって、よく田中知事を引き合いに出して言われていたんですね。それとか「片山さんのようにしゃきっとしなさい」とか。最近はもう10人が10人、「宮崎県の知事さんのように宣伝してください」とか、もう10人が10人そんなふうに言われるようになってきまして、ああ、変わったなと思います。
　私は、東国原知事がああやって宮崎県の宣伝なり何なりをやっておられるということを考えると、しかも、あれは恐らく県費はほとんど使っておられないんじゃないかなと思うんですよね。そういうほとんど税金を使わない形で宮崎県の産物なり文物なりがあれだけ人の目に触れる、意識に上るということを考えると、私が思うには、どんなものにもいつかブームは去るというふうなことを東国原知事はものすごくご存じなんではないかなと思っているんですね。もともとそういう世界のご出身の方ですから、いわば受けに入っているときには何をしても書いていただける。ところが、いったんそうでなくなったときというのは非常にいろいろなことを頑張ってみても、なかなか思うようにはメディアの皆様方のご理解もいただけないというふうなことがあって、とにかく今何かやれば非常にそういったものに全国的に取り上げていただけるようなときに、今のうちに、マラソンで言えば、まず息の続く限り走っておいてというふうなところなのではないかなという気がして、私はそれは一人の政治家なり、知事というものがこの宮崎県をどう売っていくかというときの一つのやり方ではないかなというふうに思っています。
　そのほか、地方自治の世界の中で、いろんな意味で世間から注目されていた知事さんたちが卒業されていかれた中でありますので、私たちはこれから分権改革を進めていく上でも、世の中の多くの方々にいかに関心を持っていただくのかということが分権改革の成否を決めるとも思っておりますので、その意味では、皆さんが注目するような知事さんが私たちと同じ世界の中にいらっしゃる、そういう中で、お気づきの点もたくさんありましょうし、また、力になっていただけるものはたくさんあると思いますので、そういった意味で非常に期待をしています。
○日経新聞
　まだ宮崎県知事とは話されたことはないんですか。
○知事
　ないんですよ。今度、萩で九州知事会がありますので、そのときには、お越しになればそこでお話ができるのかなと思っています。