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記者会見
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質疑応答:中越沖地震での原発トラブル(その2)
○NHK
 地震の耐震指針の話なんですけれども、知事が去年2月に県としてのプルサーマルの安全性についての見解を示されたときに、そもそも安全だと考える前提が、1つにはこの国の耐震指針だったと認識しているんですけれども、それが今回、知事の認識としては最も揺らいだのではないかというふうに言われるということは、このプルサーマルを受け入れている前提が揺らいだということになるんでしょうか。
○知事
 プルサーマルを受け入れる前提以前の前提だということだと思っています。
 そもそも玄海町の地域に原子力発電所が立地しているというのは、地震に対する、ある程度の安定性があるというふうなことの前提の上に立っていますので、プルサーマルかどうかということではなく、そもそもこの地域に立地しているということが間違いないというふうなことを確認しなければいけないだろうと思っているということであります。
 今回の地震においてもきちんと、何かトラブルがあったときに、まず止める、冷やすというのが基本でありますけれども、そこの部分がちゃんと機能したというふうには思っておりますけれども、とにかく想定をはるかに超える地震だったということは間違いないわけでありますし、とにかく一刻も早く今回の地震を解析していただいて、なぜ起きたのか、それに対して原子力発電所の耐震性というものに、または調査の仕方というものに何か変化を必要とするのかどうか、そうしたことをしっかりやっていただきたいというふうに思っております。
○NHK
 つまり、それが確認されるまではプルサーマルの受け入れ、もちろん、それ以前の前提とおっしゃいましたけれども、プルサーマル受け入れというのは、一たん止まった状態になっていると考えてもいいんですか。それとも……
○知事
 止まったようになっているとは思っておりません。今も、耐震指針そのものが、もうこれで用をなさなくなった、ゼロになったという認識には立っておりませんし、少なくとも最新の知見に基づいて、もう一遍、今やりなさいということで九州電力自体も調査をやっているようなところでございますし、また国において、今回の分析をした上で、必要な処理があったら処理や調査をしなさいというふうなことの指示があるというふうに考えておりますので、現時点でプルサーマルをやめるとか、白紙に戻すというふうなことは考えておりませんが、そもそも原子力発電所が立地しているということについて、本当にこれで大丈夫なのかどうかというふうなことについては、今回の結果を踏まえて、いち早く何らかの方針を出していただきたいというものであります。今の段階で、これは非常に危険で一刻も早く止めるべきだとか、そういう認識までには立っておりません。
○NHK
 ごめんなさい、原発の話を続けて申し訳ないですが、今回、新潟の地震の際は、原発そのものへの被害もさることながら、やっぱり周辺の産業への風評被害、観光業だとか、水産業、農業、いろんなところへのそういった風評被害というものも1つ深刻な事態として受けとめられているんですけれども、この話というのは、プルサーマル受け入れのときにもかなり議論がされたことだと思うんですけど、今回のことから何か教訓として得たようなこと、県として、こういう場合にこうするべきだというふうなお考えというのはお持ちでしょうか。
○知事
 感じたことはあります。まず、とにかく正確な情報をできるだけきちんと多くの方々にお伝えするということを、くどいようですけれども、やっていかなくてはいけないということではないかと思います。無論こういう、あってはならないことでありますけれども、今回のようなことがあるとすれば、それは確かに大きなニュースになっていきます。それはそれで、報道機関によりさまざまな情報がお届けされるわけでありますけれども、それとはやはり別のルートなり方法なりで、正確なところというのをきちんとお届けするということを考えていかないといけないのではないかと思っております。それは別に、報道機関が不正確な情報をお伝えしているということではなくて、それぞれの報道機関の関心に基づいて事実が報道されていくと思いますけれども、また一方で、こういう風評被害が出てきたということで、それは違うんですよという報道もしていただいているのも事実でありますけれども、やはり責任ある立場のところが事実をきちんと伝えるということを、今までの10倍ぐらいの力でやっていかなければいけないのではないかということを、あらためて感じた次第であります。
 これは、何も今回の地震というか、原子力発電所にかかわることだけではなく、中越のときもそうでありましたし、能登半島のときもそうでありましたけれども、やはり地震が起きた、また、災害が起きたとなると、そこに観光で行って飲んで遊んでいいのかというふうな抑制がどうしても働きます。でも、実は一日も早い復興につながっていくのは、むしろ、予定した旅行をそのまま実行してもらうことなんだというふうなことを、きちんと私どもからも伝えていかなくてはいけないんだなということを、あらためて感じている次第であります。とにかく正確なところを、そしてまた、ぜひお伝えしたいことをきちんと伝える努力というものを、あらためて必要だなと感じました。




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