○時事通信
　　他県の知事さんとの政策提言の会合というのがこの前、2回目あったと思うんですけれども、改めてその会合の趣旨と、これまで2回話し合ったことと、これからの方向性というのを教えてください。
○知事
　名前がないので、仮の名前を5県知事会とでもしておきますけれども、40代の知事が集まって会を起こしました。目下のところは、税源の偏在を是正していくために何をやるかみたいなところがメーンなんですけれども、その中で、この間ふるさと納税については、私たちは進めていこうということでアピールをしました。また、ふるさと納税に反対の姿勢を唱えておられる4都県の知事と、ぜひ公開討論会をさせてほしいということをアピールというか、訴えをさせていただきました。また、政府のほうにも、ぜひこのふるさと納税に賛成だという声を届けたいということで、今、それの段取りをしているところであります。
　この5県知事会というのは、全国知事会がかなり政策集団になってきて、道州制をはじめ、さまざまな議論をするようになっていったんですが、一方で、その議論の場が大きくなり過ぎて、なかなか自分たちの意見が言いにくいということと、意見の中には各県によってそれぞれ食い違いがあるので、例えば、ふるさと納税でもそうでありますし、税収の配分についてもそうなんでありますけれども、なので、なかなかまとまらないと。ぜひいわば地方の声を代表するような形で、最初は辺境知事会にしようかとかという話もしていたんですけれども、いわば都市の論理ではないところの部分をまとまって主張していく会をつくろうではないかというふうなところで集まることにしました。
　当面はこの税制のことをやっていこうということで、来週、熊本県で開かれます全国知事会の場において、それまでにこのふるさと納税についての制度設計をやってしまおうと言っています。今、ふるさと納税について、ああでもない、こうでもないという議論があっていますけれども、やるとしたらどういうことなんだというのを、我々としてはペーパーにまとめ上げて、こういうふうな感じでやったらどうですかということを提案したいと思っています。
　このほか、例えば、今の政策の中で進んでいっている、とにかくよくなるところがよくなればいいんだという、何かちょっと前の中国の政策のような、そういうふうなやり方というのがどうなんだろうかと。例えば、国立大学の交付金の算定の仕方みたいなものについても、非常に実績が上がっているとされている一部の大学だけは非常に交付金がふえて、その他大勢は圧倒的に交付金が減ってしまうような試算が財務省から出されていましたけれども、ああしたものに見られるような、とにかく勝ち組だけが勝てば、あとは負けたところは残念でしたというふうなやり方についてどうなのか、こうしたことをまたテーマをそれぞれ決めて訴えていこうというふうなことで話をしております。