○日経新聞
　来年の課題でもいいんですが、1つテーマとして、佐賀牛のドバイ輸出というのがあると思うんですけど、あれはどういうふうになっておりますか。
○知事
　今、なぜだめになったのかという本音のところをちょっといろんなルートで探りを入れていまして、何をどうすれば多久でできるようになるのかといったことをまず把握したいというのが1点です。
　ただ、私どもは当初は多久から輸出をするということは考えておりませんで、今、香港など、実は鹿屋から出していっているんですね。だから、鹿屋がオーケーが出ればいいなと思っていたんですけれども、鹿屋も今のところ丸になっていないというのがちょっと我々としては痛いところだと思っています。来年は、まずはこの分析をした上で、あまり大きな施設整備が必要になっていくと、ちょっと考えなくてはいけないかもしれませんけれども、一定額の範囲内であれば、そういう施設整備についても畜産公社などとも話をした上で、輸出が実現できるようにしていきたいと思っています。
　こうしたことを取り組んでいる中で、幾つかの副産物はございました。1つが、香港に出した勢いもあってニューヨークに出し始めたところ、非常に評判のいいレストラン、ミシュランの三つ星のレストランというのはニューヨークに4店しかないそうですけれども、そこの中の1店で佐賀牛を使っていただけるようになったということであるとか、そうしたものは副産物の一つかなというふうに思っています。ドバイについても、現在のところ、佐賀牛はまだ輸出できていませんが、そのかわりに佐賀県産の日本酒であるとか、あと今度、紀伊國屋書店のドバイ店がオープンしますけれども、そこには有田焼万年筆が並べられることになったとか、有田焼の焼き物を置きたいという話が来ているとか、そうした形でドバイで佐賀県産のものがいろいろ並べられ、売られるようになったというのは副産物だったかなと思っています。来年は、ぜひ、もともとの本丸であるところの佐賀牛の輸出にも道筋をつけていきたいというふうに思っています。