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記者会見
古川前知事の記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

質疑応答:後期高齢者医療制度(その1)
○NHK
 きょうは、後期高齢者医療制度が始まって、1回目の年金からの天引きが行われています。保険証の関係が主なんですけれども、かなり問い合わせが連合や市町村のほうにも来ているということで、この制度についての周知という部分で、なかなか進めなかった部分もあるのかなというふうに言われているのですが、県は直接かかわっているわけではないですが、市町村との保険の関係でいろいろやりとりもしています。そういった部分で、何か県としてこの問題についてお考えの部分はありますでしょうか。
○知事
 あります。1つは、この後期高齢者の制度が始まるときに、これは佐賀県だけでなく、全国知事会としても、県の位置づけが極めて不明確だというふうなことをずっと意見を申し上げておりました。結果、これまでの老人医療制度と同じように、12分の1の負担はするけれども、その事務的なところは全く県は関与しない。ただ、市町村からいろいろな技術的な指導のお願いがあるでしょうから、そのときにはお手伝いをお願いしますというふうにとどまっていたんですね。そういうことで、私どももこの制度は広域連合が中心になってやるんだということで、ある意味、ちょっと引いていた部分がありました。こうした市町村が中心になって市町村の連合でやっていくというものがメーンでございましたので、県として積極的にいろんなPRをやるという意味では、ちょっと足りなかったところがあるなというふうにあらためて感じます。
 本来、こうした制度をつくっていただくときには、やはり私ども県なら県が何をするのかといったことを明確にしていただかないと、何となく私どもも気になってはいるものの、だからといって、何をしろと言われているわけでもないしというふうなところがありました。私は今回、ずっと市や町を回っていた中で、ほとんどの市町村長さんたちに対して、後期高齢者、長寿医療制度とも言うようですけれども、これについて、どんな反応がございますかとずっと聞いてまいりました。やはり、大きく2つに分かれていたと思います。ある市や町では、集落ごとに説明会をしたというふうなところがございました。そういったところにおいては、最初は非常にわかりにくい制度だというふうに言われたいたものが、だんだん説明が終わるころには大体わかったというふうな話になったと伺っています。
 一方で、大きな市になれば、なかなかそういったきめ細かなことをやるということもできずに、一般的な広報手段を使ってやったようですけれども、そういったところにおいては、なかなか一人一人までこの理解が行き届いていないのかなという印象を持っています。
○佐賀新聞
 関連してよろしいでしょうか。都道府県の一部に、保険料を公費で出すという動きがあるようなんですけれども、それに対してはどんなふうにお考えでしょうか。
○知事
 正直、うらやましいなという気持ちがあります。ただ、現行の制度でも、佐賀県の場合にはというか、これは全国的な制度なんですが、比較的所得が高くない方に対しては、本来の負担から7割とか5割とか2割とかというふうに逓減をしているんですね。佐賀県の場合、そういう何らかの形で逓減を受ける方が52%いらっしゃるんです。つまり、半分以上の方がそういう保険料の軽減制度の対象となっているというふうなこともありますし、そもそも我が県は、全国の中でも比較的医療費の高い県でございまして、8位だったと思いますけれども、今回の後期高齢者にかかわる保険料自体を見ると、19位になっていたと思います。
 基本的な県民の1人当たり医療費は8位なのが、これに関しては19位となっているんですね。ということで、そういう所得の状況にも配慮した制度になっているのではないかと思っていまして、まずはこの様子を、逓減が効いているのかどうかということも含めて見てみたいというふうに思っております。
○STS
 ちょっと関連ですけれども、後期高齢者医療制度、長い期間かけた割には、今混乱していますけれども、主体は広域連合、市町村にしても、県としても総合計画の中に老人医療の安定的な、何か出していらっしゃいますけれども、県として、この混乱が続けば無視できないということで何らかの行動を起こしたり、国に働きかけるとか、そういったことを考えていらっしゃいますか。
○知事
 はい、考えております。まずは、この4月中ぐらいに現在の状況を広域連合を通じて県としてもしっかり把握をしたいと思っております。そして、今の制度の中で、いろんな声が広域連合や市や町、また私どもにも寄せられておりますので、そういったものを分析した上で、国のほうに早急にあらためていただくべき部分はこれとこれだというふうなことを出していきたいと思っております。
○STS
 いつごろを大体めどにされているんですか。
○知事
 一応、まず一月をめどにしようかというふうに話していますが、逆に現場のほうが非常に忙しいとも伺っているんですが、できれば、連休明けにずれ込むかもしれませんけれども、4月末から連休明けにかけてには何とか少しまとめてみたいと思っています。
○NHK
 すみません、続けて関連ですけど、その問題点ということについて言うと、どういった部分、県の関与が不明確という部分は伺いましたけれども、ほかに、例えばどういった部分が問題だというふうにお考えですか。
○知事
 これまで保険料を明確に負担しておられなかった方々に対して、今のところ秋から負担をいただくことになっているわけでありますけれども、そうしたことについて、果たして本当にそれだけの準備というものができているのだろうかというふうなこともありますし、これまでも長い期間かけて検討している間に、いきなり制度をスタートさせるんではなくて、やっぱり徐々に、ソフトランディングさせていこうということで、いろんな微修正をされてきていますので、そういった必要性があるのかないのかというふうなことの観点から見ていくということになろうかと思います。
 それともう1つは、これは非常に制度的には大変難しい部分がありますし、佐賀県に直接関係あるというわけではないのかもしれませんが、これまで自治体によって負担軽減をかなり大胆に行われてきたところについて、今できなくてなっているというふうなところがございます。本来は負担が軽くなるはずだった方がそうならないというふうなケースも出てきておりまして、こうしたことは私どもの県が出すかどうかは別にしましても、やっぱり制度として、こうしたことについて説明可能なのかどうかとか、負担のあり方としてどうなのかというふうなことについては、私どもも検討していかなくちゃいけないことかなと思っています。




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