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記者会見
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発表項目:佐賀牛を世界ブランドへ

 おかげさまで佐賀-東京便の増便が決定しまして、11月1日から4便化が実現されることになりました。これは全日空としても北部九州のお客様の囲い込み戦略ということがあって、その一環というふうに位置づけられているわけでありますけれども、さらには2便から3便の増便ということは、すなわち座席数で言えば1.5倍になったわけでありますけれども、そういう1.5倍という非常に厳しい状況を私どもとしてもお客様と一緒になって対応していた結果がお客様の増という形になって表れていって、採算ラインを上回るロードファクター(座席利用率)を確保しているというところが評価していただいたんだろうなと思っております。
 これから11月まで時間があります。また、福岡県の南西部の方は特になんですけれども、こうした増便のことやら、例えば、いろんなアクセスがあるよということ、タクシーがあるよということなども知られていない方がたくさんいらっしゃいますので、ぜひそういった形のPRをこれからやって、しっかりといい船出の11月になるようにしていきたいと思っています。
 いずれにしても、今月末に有明佐賀空港は10周年を迎えます。その10周年を迎えるに当たっての大変いいビッグニュースになったなと思っております。

 それでは、発表事項でありますけれども、「佐賀牛を世界ブランドへ」ということでございます。
 既に議会審議などを通じまして、このことそのものについてはもうご存じの方も多いかと思いますが、佐賀牛を世界ブランドに育てていきたいという基本方針のもとに、まず、去年の6月に香港輸出をスタートさせました。香港は、それまでBSEの発生国だということで、我が国からの牛肉の輸入が禁止されていましたけれども、その解禁に合わせて輸出を始め、今では超一流と言われているホテルの日本食レストランを初めとする多くの場所で、香港で佐賀牛が楽しまれております。このことについては、先般、NHKの「クローズアップ現代」でも報道されまして、そうしたことでもまた一つの呼び水になったということがありまして、非常に順調に推移をしております。
 また、今年の5月にはニューヨークに試験的に輸出を始めました。現在ではこれを安定的に取り扱っていただくレストランを探している段階でございますけれども、ニューヨークに向けて佐賀牛が輸出されたということは事実でございます。
 それに次いで、今度はUAE(アラブ首長国連邦)、ドバイ、アブダビを含む、これはユナイテッド・アラブ・エミレーツで、ドバイとかアブダビというのは首長国の名前でございます。いわばそういったものがまとまった国がUAEという国でございますけれども、ここに今年度中に佐賀牛の輸出を実現したいと、こう思っております。
 中東市場の特徴としては、プラス面とマイナス面とございまして、まず、日本産農産物の輸出実績はほとんどございません。そして、牛肉には宗教上の理由によるハラール処理という制約がございます。イスラム教徒の方がお口に入れても大丈夫だという食品にしていくために、このハラールという処理をしなくてはいけない、ここがポイントになっておりまして、このハラール処理をどうするのかということがこのUAEの輸出についての最大の課題になっております。
 逆に、このハードルが高いからこそ、ほかの参入が余り見られずに、逆に先駆者利益が狙えるという要素もあるんではないかということで、佐賀県として独自のノウハウと人間関係を構築した上で、このハラール処理をクリアして、UAEに佐賀牛を輸出したいと考えているところでございます。
 また一方で、プラス面としては、トップ層の強力なリーダーシップが見られる地域であり、しかも、原油高に見られるように、逆に中東市場から見ると、そういう原油の値上がりを経済発展につなげている地域でございます。そして、ここはそういう国の成り立ちそのものがトップ層や王族といったものによって作られたといったこともあり、このトップ層の強力な指導力と影響力があって、特にドバイなどは経済発展をしてきたということもございます。
 地方自治体が中東市場を開拓していくに当たっては、こうしたトップとの交流や政府間交流が重要だと考えております。
 事業の成果目標をわかりやすくということで2点上げておりますけれども、今年度中にUAEの最高級ホテルを2店舗以上開拓したいと考えております。まずは1点突破で、バージュ・アル・アラブという世界で最もラグジュアリー(豪華)なホテルという、よく見慣れた写真だと思いますけれども、これや、首都のアブダビにありますエミレーツ・パレスという、これは宮殿ですけれども、これがホテルになっておりまして、こうしたドバイやアブダビを代表するようなホテルにぜひ佐賀牛を入れたいというのが私どもの思いであり、願いであります。
 こうした上で、その後ビジネスベースに乗った輸出のための土台づくりをしっかり行った上で、継続的な佐賀牛のUAE輸出を実現していきたいと思っておりまして、端的にはこれを牽引役として同じUAEの地域にハウスミカンや陶磁器、こうした県産品の輸出を促進していきたいというふうに考えておりますし、さらには、UAE、ドバイを足がかりにして、ドバイ以外のアブダビであるとか、カタールであるとか、そういうほかの中東湾岸諸国に対しても同じようなものを輸出するノウハウをこの事業を通じて身につけたいと思っております。世界そのものはこれまでのように北米と欧州だけの経済から新興国を含めたグローバル経済にどんどんシフトしていっております。そういう中で、これまでややもすれば、見落とされがちだった中東を一つの大きなマーケットととらえるという試みは、まだほかの県が取り組んでいないということもあって、困難な点もありますけれども、ぜひともこれを成功させたいと強く思っています。
 事業内容を幾つか申し上げます。販路の開拓、ミッション団の派遣、PRレセプション、そして、それに際しての農林水産省の事業を活用、こうしたことになっておりまして、具体的なスケジュールについては次の次のページでございます。
 先ほど申し上げましたように、何よりもハラール処理の体制整備が一番でございますので、この課題が解決次第、UAEの輸出を本格的にやっていきたいと考えておりますけれども、それによって年内に佐賀牛のUAE輸出を実現したい。また、これがUAEに輸出できるということがほぼ確実になった時点で、佐賀県からミッション団を派遣し、そして、佐賀牛のPRレセプションを併せて行いたいと考えております。そうすることによって、最終的には来年の3月までに、先ほど申し上げたのがUAEの最高級ホテルを2店舗以上開拓をしたいと思っております。
 そのための手は既に一つ打ってございまして、今も事務ベースでは何回かドバイと佐賀の間を行ったり来たりとか、メールのやりとりなんかはさせていただいているんですが、7月21日にバージュ・アル・アラブの中にあります「JUNSUI(ジュンスイ)」という、この名前は日本語の「純粋」から来ているんですけれども、アジアンフードのレストランでございます。ここで海の日イベントが開催をされました。これはもちろん、日本の海の日にあわせて開催をされているわけですけれども、このイベントに協賛をして、レストランの利用者に佐賀県から有田焼のビアカップ、ここにございますけれども、こうしたものをプレゼントしたりしておりまして、こうした関係を通じて、このホテルにおける取り扱いを目指して、良好な関係を引き続き構築してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。



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