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記者会見
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発表項目:「九州先端医療がんセンター(仮称)」プロジェクトをキックオフします

 それでは、まず最初に九州先端医療がんセンターのキックオフというのを発表させていただきます。
 これまでもう既にこの概要については発表しておりましたけれども、大体きょうまでの時点で内容が固まりましたので、それを皆さまにお知らせするものでございます。
 設置場所は、九州新幹線の新鳥栖駅前になります。これが九州新幹線新鳥栖駅で、博多方面からこっちで、こう来て、あと熊本、鹿児島方面になってきます。一方で、これが長崎本線でして、佐賀からこう来て、こっちが鳥栖駅ですけど、この鳥栖駅の手前に新しく乗り換え駅として設置されまして、西九州ルートもこの駅を使うことになります。そのいわば縦と横、南北と東西のクロスになるところに、この駅から大体2分ぐらいのところに九州先端医療がんセンター(仮称)、粒子線のがん施設がオープンをすることになっているというわけでございます。
 ちょっと見にくいんですが、この新鳥栖駅の駅前の広場があったところに、ちょっとビルのイメージをかいていますけれども、こうしたところに、例えば、このセンターの利用者、つまり患者さんがお泊まりになるホテルなんかができればというふうに思っているところでございまして、これは民間主体の開発にゆだねるということになります。
 線種は炭素線であります。もともとは、最初は陽子で始めて、陽子から炭素に持っていこうということでずっと検討しておりましたけれども、実際にこうした装置をつくる複数のメーカーからのヒアリングによりまして、陽子と炭素を両方いっぺんにやるということが非常に難しいというふうなことがわかってまいりました。また、当時、開発がいつになるかわからないと思っていました次世代の照射装置というものの導入が、私たちが使うタイミングに合わせて開発が可能というふうな情報も入ってきましたので、この際、将来的に目指すと言っていた炭素線を最初から導入することにしました。
 現在、炭素線の施設は千葉に放射線医学総合研究所というものがあって、そこに大きなものがあります。また、兵庫県は炭素と陽子と両方使っている施設がありまして、あと群馬県の群馬大学医学部に炭素線の装置が現在建設中でありますが、今回私どもが目指すものは、日本で初めての民間主導による炭素線の治療施設ということになります。もちろん県もお手伝いはしますけれども、ベースとしては民間主体だということでございます。
 また、これまでほかのセンターにはない世界最先端の次世代の照射装置を入れてまいります。これは細いビームでがん組織だけを正確に当てます。つまり、本来当ててはならない正常な組織に対する負荷が非常に軽いものになってまいります。呼吸の周期に合わせて、つまり、呼吸をしていくとき、どうしても体が少し動きます。その動いたものに合わせてきちんと正確に粒子線を照射することができる、こういう最先端のものを入れていく予定にしています。
 また、さらには、民間でやっていくわけでありますけれども、北部九州・山口地区を中心にして大学病院を初めとする医療機関の支援を得て、この支援を得てというのは、患者さんを送っていただかねばなりませんので、これまでも各県の大学病院の先生方にはメンバーとして入っていただいておりましたけれども、こうしたところときちんと患者さんを送っていただくことについてのお約束というか、いろんな形での連携をしながらやっていくということでございます。
 次が事業スキームでございます。特別目的会社という、これは一般的な新会社ということでございますけれども、新会社をつくって、そして経営そのものは医療法人でやっていってもらおうと思っています。ここにこの施設をつくって管理をする会社を新しく出資を募って立ち上げます。そして、ここの会社は医療法人、これは既存のものをつくるか、新しいものをつくるかはまだ未定ですけれども、この医療法人に診療とか運営とか、こうしたものを委託するような格好になります。正確にいえば、この医療機器使用契約とか土地建物の賃借の契約を結ぶというふうなことになるわけでありますけれども、いずれにしても、こういう形で事業を進めていくことになります。北部九州・山口の大学病院や医療機関からは患者を紹介していただく。また、先行の組織である放射線医学総合研究所からは、既に全面的な協力と人材の支援といったことについて、一定のお約束をいただいておりますけれども、こうした国内外の施設とも連携をしていくということでございます。
 また、佐賀県は後で申し上げますが、この会社に対して、一定の財政支援を行うこととあわせまして、この医療法人についても、スタッフをいかにそろえるかということが大事なもんですから、その支援もしていきたいと考えております。メーンとなる企業については、出資、または寄付という形で会社をつくっていく。そして、医療法人に対しても一定の御支援をお願いしていくような格好になるというのが、この事業のスキームでございます。
 事業費は約150億円と見込んでいます。初期投資の費用として、建屋や装置を整備する費用、開設の準備や運転資金の費用、こうしたことを合わせて約150億円と見込んでおりまして、そのうち、約130億円については出資、寄付、融資で賄いたいと。これについては民間でこれだけをカバーしていただくと考えています。県の財政支援は、現時点においては20億円ということを予定しております。ただし、この20億円については当然のことですが、県議会による審議、議決が必要でございます。現段階で決定しているというものではございません。
 スケジュールでございます。平成25年春、今から約5年後の春のオープンを目指しています。きょうがこの辺でございますけれども、来月末までの間にこの経済界や医療界など、今回のプロジェクトに対して御協力や出資をいただく方を集めて、仮称ですけど、サポーターズミーティングのような形で、みんながわーっと盛り上がって“いくぞ"という感じの会をやりたいと思っています。そして、具体的な寄付や出資の額を整理していって、来年の3月までにはこの特別目的会社の年度内設立を果たしていきたいと思っていますし、あわせて、今年度のうちに実際に運営を行っていく医療法人についても詰めたいというふうに思っています。
 建屋、装置の整備については、年度内に設計に着手して、いずれにしてもいろんな準備やら人材の養成を終え、平成25年の春に治療を開始するということを考えております。
 この点については、以上でございます。

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