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質疑応答:九州広域行政機構
○時事通信
 この前、九州地方知事会で出た広域行政機構について、2点お伺いします。
 1点目は、今後国への要望を働きかけというのが必要になってくると思うんですけれども、1つは法整備、もう1つは出先機関の廃止に後ろ向きとも思われる各省庁への働きかけもあると思うんですけれども、このあたりをどういう戦略で進めていくお考えですか。
○知事
 今、九州地方知事会でまとめた九州広域行政機構については、広瀬大分県知事が会長でございますので、広瀬会長のもとで関係する役所、政党に働きかけをしていくということが予定をされておりますので、直接的な働きかけとしては、まずは広瀬会長にお願いをしているところでございまして、その反応を見ていきながら、また九州知事会としてやるのか、場合によってはもっと別の動きをしていくのかということも考えていきたいと思っております。
 私どもが訴えたかったのは、出先機関の仕事を引き受けるときに、引き受け手がないじゃないかという議論に対して、いや、こういう制度をつくれば、歯抜けもなく、きちんと制度的に受けられますよという具体的な提案を持つということが国の出先機関の原則廃止に向けてかなり大きく役に立つのではないかと考えているからでございます。ぜひともこうした真剣な提案を国としても受けとめていただければなと思っております。
 それで、国の後ろ向きとも思える、国のそれぞれの省庁の対応についてでございますが、予測できなかったわけではございませんので、びっくりしているわけではございませんが、この抵抗を乗り越えてこそ、民主党が選挙でお約束した国家公務員の人件費の2割削減であるとか、地域主権というものが実現できると思っております。自己仕分けで出されたものに対して、菅総理がこれではだめだと突き返されたということを承知しておりまして、それについては頼もしく思っております。簡単に進むこととは思いませんが、簡単ではないだけに、やる意味の非常に大きな改革だと思っておりますので、これについては、官邸や民主党を初めとする各政党、そしてまた、内閣府、総務省、こうしたところについてもいろんな形での働きかけをしていきたいと思っています。
○時事通信
 あともう1点、地域主権、地方分権の大きな流れの中でのこの行政機構はどういう位置づけになるんですか。
○知事
 これがとてもいい質問で、でも、いい質問というのは聞いちゃいけない質問という意味でもあるわけなんですけど、そこのところが、その先に何があるのかということについてはやや議論が分かれるかもしれません。例えば、熊本県の蒲島知事などは、この九州広域行政機構をつくって、それを充実させていくことによって、道州制に向けての一つの布石になるんだというふうなことをおっしゃっておられます。そういう考え方の人もおられれば、これを道州制の布石だと言ってしまうと道州制論議に巻き込まれてしまうので、そこはやっぱりいろいろ議論すべきでないというお考えの方もいらっしゃいます。私もここで道州制の議論を始めてしまうと、今の政権が道州制を導入するということを前提にした考え方に立っておりませんので、私はあくまでもガバナンスのきかない今の国の出先機関をしっかりとした形で住民の代表者の人たちが物事を執行していく組織、ガバナンスのきく組織で執行するようにするというほうが監視もきくし、無駄もなくなるという、こうした観点でアピールをしていくというほうがよいのではないかと思っております。
 また、この九州広域行政機構の制度設計は、佐賀県と大分県が中心になって制度設計を行ってまいりましたが、そのときに強く申し上げていたのが、ぜひともこの広域行政機構については、住民の直接請求制度の対象としなければいけないということを私は申し上げております。それともう1つが、このままいけば、九州広域行政機構は約1兆円の予算規模を持つ行政機構になります。この1兆円の予算規模を持つものについて、もちろん議会は存在するんですけれども、それとは別に監査をしていかなければなりません。この新しい監査機構については、その執行組織とも議会とも関係のない、全く関係のない第三者が集まって外部から監査に入っていくようなことを考えるべきだと。つまり、住民による監査とその監査組織による監査、この2つをきちんとさせることで透明性を確保することが初めてできるのではないかということを申し上げておりまして、それはそういう組織にしていかなければいけないと私は思っております。

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