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アイコン 記者会見
古川前知事の記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

質疑応答:九州電力のメール問題
○毎日新聞
 私のほうから九電のやらせメール問題に関して4点お尋ねしたいと思います。
 1点目は、先日、第三者委員会の最終報告が出たときに会見に応じていただきましたが、あのときはまだそれほどまだ読み込めていないという部分があったかと思います。内部調査について、読み込んだ結果、どの問題をどの範囲でどういった体制でどれぐらいの期間でするかということはある程度めどがつきましたでしょうか。
○知事
 では、まずそれからお答えをいたします。
 その後、私なりに読み込みをさせていただきました。そして、調査を引き続き行っていくということをもう既に決め、スタートをさせております。私どもとして事実関係をきちんと確認しなければならないと考えているのは、2005年のプルサーマルのことについてでございます。これについては、これまでも私どもなりに調査を行っておりましたけれども、必要な資料などが得られていなかったということもあって、十分ではなかった部分はあったのかもしれません。今回、最終報告の中で、いろんな記述や資料が出されましたので、それをもとにして、事実関係について調査を行っていただきたいと考えております。
 体制については、それまでは牟田副知事1人で行っておりましたけれども、これからは補助者として、県庁の中で広聴や調査を担当する政策監がおりますので、その政策監をつけて調査を引き続き行っていくこととしたいと考えております。
○毎日新聞
 期間については。
○知事
 期間については、これから行っていく調査については県職員だけでなく、元職員に対しても行っていかなければならないということもございますし、九州電力に対しても必要な協力をお願いするということにもなろうかと思っております。そうしたことを考えますと、現時点でいつまでにということを申し上げるのは非常に難しゅうございますが、11月にはまた定例県議会が開かれますので、それには間に合うように何らかの形で報告ができるようにしていただきたいと私としては思っております。
○毎日新聞
 2点目です。きのう第三者委員会の郷原委員長が福岡で会見されて、内部調査では意味がないという指摘をされたようなんですが、これについて知事の反論があれば教えてください。
○知事
 反論といいますか、まず郷原さんが、県は何か否定するばかりで調査していないという趣旨のことをおっしゃったやにも伺っているんですけれども、郷原弁護士もわかっておられた上でおっしゃっていると思うので、そこは佐賀県としても、例えば、報道された事柄などについて調査をしてきております。ですので、全然していないというわけではないと思っております。それで、その上で、これからも調査を行っていこうとしているわけでございまして、私どもも何もこの事実関係を確認したくないという気持ちで行うのではございません。私どもとしては、きちんと事実関係を確認したいという気持ちで調査を行ってまいりますので、内部調査だからわからないということにはならないと私は考えております。
○毎日新聞
 3点目です。1号機の脆性遷移温度に関する専門者会議、あれは再開のめどというか、再開というか、スケジュールはどうなっていますでしょうか。
○知事
 これについては、現時点ではそれ以降の動きを特にしておりません。国のほうも新しい大臣が誕生され、ある程度事務的に落ちついてからとは思っておりますけれども、国のほうに高経年化炉についてどういう考え方で臨むのかということについては、これは事務的な話になりますけれども、確認をしなければいけないと思っておりまして、まずはそのことをやってと思っております。
○毎日新聞
 最後の質問です。また郷原さんの話に戻りますが、昨日の会見で、県民の信頼が回復できないのなら新たな体制も必要ではないかとおっしゃっているんですが、要は、古川さん御自身の責任について改めて御説明いただけますか。
○知事
 県民の理解が得られないのであれば新たな体制が必要だと郷原さんがおっしゃった趣旨がちょっとわからないところもありますが、お伺いになった趣旨が改めて現時点において私の責任についてどう考えるのかということであるとするならば、それについてはこれまでも御答弁、またお話しをさせていただいてきたとおりでございます。ただ、2005年の問題については、まだ事実関係がきちんと解明できていない部分があると考えておりますので、その部分については引き続き調査をさせていきたいということでございます。
○時事通信
 かなりさかのぼるんですけれども、6月20日、21日の知事公舎で会われる前日に報道陣の取材に応じて、26日の説明会の内容についてお話しされていると思うんですけれども、そのときに知事がおっしゃっていたのが、なぜなのかよくわからないという県民の疑問に答えるような場にしたいと、そういうふうに20日におっしゃっていた、それが多分午後5時ごろだと思うんですけど、その16時間後に知事公舎の中で賛成、反対の議論について意見を寄せてもらうことも必要だというような内容になっていたと思うんですけれども、そうなると、その16時間の間で説明会の趣旨を知事はすりかえているようにも見えるんですけれども、どういったことで改めて再稼働をめぐるものにしてしまったのかというか、そもそもの素朴な疑問では趣旨はなかったのかというのが、賛成意見を出すことが必要だじゃなくて、わからないという人たちにいろいろ基礎的なものから含めて話すことが必要な説明会ではなかったのかというふうに思うんですけれども、それについては。
○知事
 まず、わからない人、どうだと思っている、疑問に答えてほしいというのはもうそのとおりだと思います。それは6月26日の会だけでなく、この原子力発電に関するいろんなシンポジウムや討論会の際にはそういう意識を持っておかなければならないということだと思いますし、そのことを私は申し上げたんだと思います。一方で、そういう賛成の意見、反対の意見、いろいろあるということであれば、その賛成の意見を持っている人にはそれはそれとして出していただくことも必要だということを私は翌日述べているわけでありますけれども、国で行われるこういう番組でございますので、私がこういう趣旨でこう行うんだということについて、その囲みのところでもどういう意味で申し上げたかはちょっと今、急には思い出せないところもございますけれども、疑問に答える場になってほしいというのと、賛成の意見があるのであれば、それは出すことも必要という話に何か矛盾があるということではないと私は思っております。賛成の意見がないのに出せと言ったのであれば、それはやはりもちろん問題だというふうに思いますけれども。
○時事通信
 意見を出す場というのと疑問に答える場というのは、必ずしも意味合いは一致しないと思うんですけれども。
○知事
 情報提供番組なり何かの催しを行うときに、これだけをやることが目的であって、それ以外のことは一切やらないというのは一般的にはないのではないかと思っております。それは、こういう目的もあれば、こういう目的もあるということが、それは幾つかある中で申し上げたということだと思っております。
○西日本新聞
 ちょっと先ほどよくわからなかったんですが、県の内部調査に関してはもう着手したということになるんでしょうか。それとも近いうち、今後着手するということなんでしょうか。
○知事
 着手をいたしました。
○西日本新聞
 それは今週、昨日からということになるんですか。
○知事
 昨日からスタートをさせたというふうに御理解ください。
○西日本新聞
 最終報告が知事の意向を酌んで九電側が世論工作に動くといったような構図を指摘していますけれども、先週の金曜日から資料を読み込まれた上で、改めてその指摘についてどういうふうに分析される、どう感じられているのかをお聞かせください。
○知事
 今回の報告書においては、今おっしゃったような構造があったのではないか、あるいはあったというふうなことがあちこちに書かれておりました。それは第三者委員会、あるいは郷原委員長としての思いで書かれたのではないかと思っております。私自身としては、その構造がそうさせたということについては必ずしもそう思っておりませんけれども、そういう表現に対して、ここは違う、あそこは違うということは一々申し上げるべきではないだろうと思っておりますし、第三者委員会として調査を行い、九州電力に対して再発防止を求めるためになされた報告の中で、私に対しても言及があったということだと思っております。
○佐賀新聞
 お伺いしたいのは、2005年、プルサーマルの仕込み質問なんですけれども、知事というか、県の関与はともかく、九州電力がそのような仕込み質問をやったのであろうなというのは最終報告を見て感じられましたかどうか、そこだけ確認したいと思います。
○知事
 ごめんなさい、九州電力がそういう質問を……
○佐賀新聞
 九州電力が仕込み質問を行ったということは、そうであろうなというのは知事の中で認識されておられるんですか。
○知事
 九州電力が仕込み質問を行ったかどうかについて私がどう考えているのか……
○佐賀新聞
 行ったという報告書を読まれて、そういうふうに、九州電力は行ったのであろうなということに思われているのか、そうでもないのかなと思われているのか、そこはどうでしょうか。その認識は。
○知事
 これについて新たな事実が何かわかるかもしれませんけど、私としては、今の時点では九州電力が行ったのではないか、行ったという受けとめを持っております。
○佐賀新聞
 もう1点ですけど、事実解明とおっしゃいましたけれども、県が行う事実解明というのは、第三者委員会の報告書の反論、書いてあることに対しての事実確認のための事実解明なのか、さらにやっぱりこの問題そのものをえぐると申しますか、深く調べるための調査である、どちらというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○知事
 基本的には第三者委員会の報告書に出てきていることについての事実の確認ということになります。
○西日本新聞
 従前の特別委員会で知事のほうがいわゆる九電幹部とお会いして話されたこと、このこと自体については過失であるというふうにお話をされたと思うんですけれども、その点をもって、これまで議会でも指摘があったと思うんですけれども、県政を停滞させたとか、いろいろな指摘についての、いわゆる面談に関しての知事の責任という部分では、いわゆる過失責任があったかという点なんですけれども、その点について、最終報告を受けてどのようにとらえてありますでしょうか。
○知事
 その過失という言葉を用いたのは、その前に本部長のほうから言葉の定義というものがなされ、議員がその言葉を用いておられましたので、そうした意味における過失という意味において言えば、過失と言えるのではないかというふうにお答えをしたところでございます。
 その後の皆様に対する囲みにおきましても、それについてやや言葉を補足する形で、もう一度同じようなシチュエーションがあったとしても同じことはしないだろうという意味で申し上げたと、過失という言葉を使ったというふうなことも申し上げたと思います。
 大いに反省すべき点があるということについてはそのとおりですし、やっぱり会わないほうがよかったということについては思います。ただ、そのことと、だから責任をとれという話とは、直接イコールではないのではないかという気持ちは変わりません。
○共同通信
 大分前の話になってしまって申しわけないんですが、2005年の事前了解、正式には2006年ですけれども、そのときに与えたプルサーマル公開討論会の後、理解が深まったというお話をされて、その後、事前了解に至ったわけですけれども、今振り返ってみられて、その事前了解に対する公開討論会が理解が深まったということの知事の決定、決意に関する重みというか、それを今どういうふうに受けとめておられますか。
○知事
 そのときも申し上げたと思うんですが、そのときに理解が深まったと思うとコメントしたのは、直後の囲みのところで私が申し上げたのではないかと思います。それについては、壇上に賛成の方、慎重な方それぞれ上がっていただいて、かなり長い時間かけてそれぞれの立場からいろんな考えを披瀝していただいたと。そうすることによって、論点整理をしていくということから見て、私は考えが、理解が深まったというふうなことを表現したと思っております。そのときに、結果的には後にアンケートを行っておりますけれども、アンケートの結果を見て、多かったから理解が深まったというふうなことを申し上げたのではございません。と思っております。
○共同通信
 それは事前了解に対しては、それほどの意味合いはなかったという受けとめでいいんですか。
○知事
 それほどの意味合いはなかったという表現は妥当ではないと思っております。こうして行われた、もちろん九電主催も、国主催もあった、最後に県主催のものが行われたわけでございますけれども、県民の皆様にこの問題に対する関心、理解を深めていただくということは重要だという認識を持っておりました。しかしながら、この県主催のことに限らずでありますけれども、そこに寄せられた意見が多かったからいいんだ、少なかったから違うんだとか、そういったことに直接はならないと私は考えておりまして、その意味では、このときの、例えば、理解が深まったという人が多かったから、事前了解に持って行ったということではございませんし、私はこの県主催の公開討論会の後も、そして、事前了解をした後も、このプルサーマルについての県民理解というものは引き続き進めていかなければいけないということでずっとやってまいりました。その何か一つのことを思って判断をしたというものではございません。
○共同通信
 判断要素の一つとは考えていいんですか。
○知事
 公開討論会の存在そのものが全く判断の外にあったというふうにはもちろん申し上げません。申し上げませんが、その公開討論会で求めていたこと、私どもとして重要だと思っていたことは、論点をどう整理していくのかというところでございましたので、そこについては意味があったと考えております。
○共同通信
 それを受けて、仕込みをされてしまった討論会がそういう県民の重要な論点整理に入ってしまったということだと思うんですけれども、結果的にはですね。それは今どういうふうに受けとめておられるのかということで、今後、時期はともかくとして、再稼働に向けて、何らかの知事の判断をする際に、また同じような討論会とかがされると、九電の自浄作用を期待するとしても、仕込みというようなことがすべて排除できるのかどうかというのはわからないと思うんですが、手法としては、やはり何らか、主催者はともかくとして、そういう討論会などをされるような流れになるんでしょうか。
○知事
 現時点では再稼働に向けて何らかの形で討論会をやるということは、具体的には予定しておりません。それはそれをやらずに決めていってしまうということを申し上げているわけではもちろんなくて、再稼働について今こうしていこうということを考えているというところにございませんので、その意味で申し上げました。

○NHK
 最終報告の中で、九州電力の議事録を根拠に、仕込み質問が佐賀県側に事前報告された上で行われたのは疑いないということが記されているんですが、これに対して、調査が始まっているということなんですけれども、現段階での佐賀県側の認識というのをちょっと聞かせていただけますか。
○知事
 現段階での佐賀県側の認識としては、これまでそのようなことがあったのかという我々からの問いかけに対しては、当時担当していた職員からはなかったという回答を得ていると思っておりますが、ただそのことをもって、もうこれですから終わりですというふうには全く申し上げるつもりはなく、今回の最終報告の中で、具体的な記述もありましたし、また、一部資料も出てきております。さらには今回調査を行っていく上で必要があれば九州電力のほうに、例えば、そういう協力が得られるかどうかわかりませんけれども、そういう九州電力の社員の方への協力のお願いなりなんなりということも排除するものではないだろうと思っておりますので、そういったことを通じて、事実の確認をしていきたいと思っております。

○NHK
 九州電力側に必要な資料の提供ですとか、ヒアリングも含めて協力を求めていくという理解でいいですか。
○知事
 具体的な調査の進め方については、私はもう牟田副知事にある意味全権を委任しておりまして、そして、調査を始めた以上は、私のところに調査のことについて報告をしないでほしいということも求めております。あくまでも牟田副知事と補助者のもとに調査を進めていくということにしておりまして、その調査の方法については、九州電力や外部の方の協力を得ることも排除せずに行っていくということでございましたので、そのようにされると思っております。

○佐賀新聞
 報告書の中では、九電との不透明な関係という表現で指摘があったんですけれども、知事自身はこれまでの九電との関係というのはどういう関係であったと、どういう関係があったという事実の部分と、ご自身はどういう九電との関係があったと思われていますか。
○知事
 まず、事実関係から申し上げれば、九州電力という九州で最も大きな会社、また、佐賀県内においても最も大きな会社と言ってもいいと思います。そういう会社、企業と、何も敵対をする必要はないと私は思っておりますので、一定の関係を保ちながらやってきたと思っております。
 ただ、一方で、この原子力発電を初め、規制が行われている中で事業を行っているという会社でございますので、そうした規制に対する考え方については、そこはしっかりと私どもとしてはおかしなことにならないようにやってきたと思っております。

○朝日新聞
 確認なんですが、先ほど仕込みの質問は九電が行ったと思っていると。一連の事前了解の過程の中では外にはなかったけれども、正当性を欠いたということではないということで、そうすると、2005年12月の公開討論会自体は、会の趣旨自体はきちんと全うされたというふうに考えられているということでよろしいですか。
○知事
 九州電力からこういう質問があったこと自体は極めて残念なことだったと、そこは言わなくてはいけないと思っておりますが、あの討論会そのものについて言えば、開催した論点を整理していくというその趣旨からすると、その趣旨が全く損なわれるというところにはなっていないのではないかと思っております。

○朝日新聞
 損なわれた場合ですね、郷原さんが偽計業務妨害にも当たるんじゃないかということをおっしゃっているんですが、今は全く損なわれていないと。
○知事
 ちょっと私もそこまで専門家ではないのでわかりませんが、これはちょっと現時点での私の認識ということでご理解いただきたいと思いますけれども、そういう偽計業務妨害に当たるということではないんじゃないかと思っております。

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