○朝日新聞
　例の番組の件でお尋ねしたいんですが、放送直前に県議の方からやらせについての指摘が県にあったと聞いておりますけれど、そのとき県はどう対処なさったんでしょうか。
○知事
　その直前に、何かそういう話があったというふうに伺っております。ただ、その直前の話で、あの日は田中さんもよく御存じだと思いますけれども、その日大変な、騒然としたような状況も会場の周辺にはございました。そして、とにかく安全に番組がきちんとできるのかどうかといったことを含めて、現場は大変にばたばたしていたと思います。
　また、当時そのことを聞いた職員のお話を伺いましても、何かこういったものがあるからという形で、具体的にその証拠となるものを見せられたというわけではなく、お話しとして伺ったということだったというふうに思っておりますので、あのタイミングで、あの瞬間で直ちに対応をしろということを求めるのは、ちょっといささか無理があったのではないかと思います。
○朝日新聞
　番組の中身で、結果的には賛成メールは少なかったということに落ち着きそうなんですけど、賛成メールが多かったということに、これだけ脱原発の世論が高まっているときにあれほど賛成メールが多かったということについて、何がしか疑念を抱くことはおありではなかったんでしょうか。
○知事
　というか、そもそもメールの内容がどうだったかということは私どもには公開されておりません。そもそも、あの番組において、賛成の趣旨であろうが反対の趣旨であろうが、数を競って多かったほうの結論のほうが勝ちみたいな、そういうふうなものではなかったわけでございます。
　ですから、私の知る限りでございますけれども、経済産業省は、この番組が終わった後にもどういう趣旨のもののほうが多かったかということについては数を出していなかったのではないでしょうか。今回の事件があったので、そこは求めに応じてまとめられたということではなかったかと思います。
　すなわち、もともとはこの国が行った緊急安全対策の実施結果というか、その内容についての理解の促進をというのが国のイメージでございましたので、賛成が多い、反対が多いということで何かを判断するという趣旨ではなかったと思っています。
○朝日新聞
　県で独自に調査するおつもりはないんでしょうか、もともとこれは県の呼びかけで始まったことと聞いておりますけど。
○知事
　調べるというのは、数をということでございましょうか。
○朝日新聞
　すべて、そのやらせについて。
○知事
　それはありません。国主催の会でもございましたし、九州電力の所管官庁である経済産業省が責任を持ってそこは対応するということでございますので、私どもはそこの対応を注目しています。