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発表項目:9月9日は「救急の日」 救急医療について考えてみませんか。

 そして、私から最後でございますが、9月9日、救急の日でございますけれども、この救急の日についてのお知らせでございます。
 昨年、佐賀県内で救急車によって運ばれた方は約3万人ございました。そのうちの約3分の1が、結果的には急を要さない軽症の方でございました。この救急医療を守るために、皆様方にも以下の取り組みをお願いしたいと考えております。
 1つが、まずは自分自身の健康管理に努めるということでございます。そして、何かあったときに安心して相談できるかかりつけ医を持つということでございます。昨年、約3分の1が急を要さない軽症の方だったということは、逆に重篤な、大変重い方がいらっしゃった場合に、その方の搬送がうまくいかないということにもなりかねません。その意味で、休日や夜間、症状が軽いときなどは救急車を呼ばずに、例えば、「99さがネット」という、こういうサイトがございますけれども、ここで受診可能な医療機関を紹介しています。当番医も紹介していますので、そういった検索をしていただくことをお勧めしたいと思います。
 さらには、お子さんの病気やけがについては、お子さんの電話相談「♯8000」番というもので、毎日夜の7時から夜の11時まで受け付けをいたしておりますので、とにかく子供のことが心配だということについては、この「♯8000」番でアドバイスを受けていただければと思います。
 救急の現場では、その場に居合わせた人の1分でも早い応急手当が救命率を高めます。AEDなどを使って、これがAEDですけれども、この操作方法を知っていただくことによって、ほかの方の命を救うことになります。そういったことのために、ぜひ応急手当を知っていただきたいということでございまして、救急の日に合わせていろんなイベントが開かれることになっております。
 その一例として、9月3日の午前10時から12時まで、ゆめタウン佐賀で応急手当の講習が開かれることになっております。そのほか、日赤やそれぞれの消防機関において救命講習やイベントを行うこととなっておりますので、お問い合わせをいただければと思います。
 救急医療現場が抱える課題について申し上げますと、全国的な傾向として、救急車で搬送される人の数がふえています。全国的には今から10年前に400万人だったのが約500万人にふえております。この22年の数字は過去最多でございます。佐賀県においても同じように10年前は2万人だったものが、平成22年には3万人になっておりまして、これも過去最多になっております。その結果、どこに搬送していいかわからない、または搬送する先が特定の医療機関に集中しているという現実がございます。その結果、119番通報から実際に病院に搬送されるまでの時間が毎年伸びてしまっております。全国的には10年前に比べて27分から36分にということで約9分伸びております。佐賀県においては、27.8分が33.7分ということで、全国平均よりは短いのでありますけれども、それでも大体4,5分近く伸びているということになっております。こうした結果、救急現場のスタッフの疲弊というものがよく言われております。
 そのために、何をしなくてはいけないかということで、もちろん医師確保をやっていくのでありますけれども、効果が出るのは10年後と言われています。実際に担当者が体験をしたりして感じてきたこととしては、現在どこが受け入れ可能な病院なのかがわからない。どこで何件救急搬送が発生したのかがわからない、どの病院がいつ、何件受け入れしたのかがわからないと、こういう情報がわからないということに課題があるということがわかってまいりました。
 そこで、このICTを活用して、現場でのリアルタイムな情報共有を佐賀県独自の試みとして実現しようということになりました。また、救急搬送や受け入れを円滑にやるための基準の策定も行うことにいたしました。
 そして、佐賀県の独自の取り組みとして、救急車からiPadで、この病院が受け入れ可能だとか、きょうはどういう病院にどういう症状の人が救急車で運ばれているのかということについて見ることができるというシステムを開発いたしました。受け入れできる病院はどこか、どこで救急搬送が発生したか、ほかの病院の受け入れ状況は、こうしたことを確認できるということによりまして、より効果的な搬送先を選定することができるようになったというものでございます。ここの病院には今日何件か来ているからここは避けておこうとか、そういった判断が一覧で見れるようになったということでございます。
 ちょっと見にくいので、お手元の資料で後で確認をしていただければと思いますけれども、こうやってタッチしていくだけでどういう症状であってということで、どういう医療機関があるのかということを確認することができます。
 そして、これはいつ、どこで、どんな患者をどの医療機関に搬送したかということを救急隊の方に入力をしていただくことになりますけれども、iPadでの入力ですから、非常に簡単に入力をすることができます。このように救急隊の方に入力をしていただくことによって、次の救急隊の人にとって非常に参考になるということになります。これは現実にはほぼ100%入力を今していただいている状況でございます。
 こうした新しいシステムを入れたことで、検索も入力も素早く楽にできるようになりました。また、受け入れ先の病院を探すときに検索機能に助かったとか、どの病院に集中しているのかがわかるとか、そういった声を救急隊員からいただいておりますし、お医者さんのほうからもほかの病院の受け入れ状況などがわかったというふうな声をいただいているところでございます。
 その結果、わかってきたこととしてというか、変化が出てきたこととして、県内これまでは3次の医療機関に搬送が集中しておりました。去年の平均では約3分の1、32.7%が3次医療機関に搬送されておりましたけれども、この運用を始めました4月以降については、ちょっと傾向として読めるかどうかわかりませんけれども、基本的には32.7%という数字から見ますとそれよりも低い状況になってきているところでございまして、この3次の医療機関に集中するのではなく、そのときの状況に応じた医療機関への搬送が実現されつつあると考えております。
 また、これまでは比較的大きなコストでシステムを運用しておりましたけれども、クラウドにしたということと、iPadにしたということで、コストが年間約4,000万円削減されることになりました。こうした効果もございました。
 この9月9日、救急の日、こうした日に救急のことについて県民の方々に考えていただければ幸いでございます。
 私からは以上でございます。
 

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