○時事通信
　インターナショナルリニアコライダー、ＩＬＣの件なんですが、国内で候補を統一するというような話もありますし、設計、どういう内容、どういう条件を定めるかというのは国際的なものが示されるはずということで年末まで来ていますけれども、国内候補に統一するということに関しては、知事ご自身の考え方としてはどうお考えでしょうか。
○知事
　まず設計書、ＴＤＲというという名前だったと思いますけれども、それについては、今、その案みたいなやつが出てきていて、近々それが確定することになるだろうというふうに伺っています。これで、いよいよつくるべきものがどういうものかということが確定をするわけでございまして、そして、次のステップとして、ではどこにつくるのかということが問題になると思っております。その意味では、来年という年は設計がきちんと固まって、そして、欧州と北米の科学者がＩＬＣについてどう考えるのかという考え方がまとまっていくという年になるだろうと思っております。
　そういう中で、日本はどうかというと、これをぜひ整備したいという科学者の方もいらっしゃいますけれども、こうしたものに多額の費用を要するということで、果たして本当にこれを優先してやらなければいけないのかどうかについて異論があるのも事実でございまして、まだ国でこれをきちんとやるということが決められておりません。
　来年はやらなければいけない作業と私が思っていることが２つあると思っています。
　１つが、まず政府がこれについてはやりましょうということを決めていただくことだと思います。そして、その上で、国が決めていくことになるのか、あるいはその前の段階で研究者の方々が決めていただくことになるのかわかりませんけれども、２つある候補地の中でどちらのほうがより望ましいと考えるのかについて、一定の考え方を研究者のグループのほうから示していただくということで１年が過ぎればと思っているところでございまして、その意味では、来年は非常に重要な年になるのではないかと思っています。