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発表項目:佐賀県のEV(電気自動車)の普及に向けた取組みが進んでいます

 次が佐賀県の電気自動車の普及に向けた取り組みのご報告でございます。
 ちょうど年度も新たになりましたので、この平成23年度までのEVの普及に向けた取り組みについてご報告をさせていただきます。
 まず、状況ですが、九州各県で見てみますと、台数そのものから見ますと、福岡県が711台と一番多いわけでございまして、その次が熊本県の186台、佐賀県176台と3位になっておりますけれども、それを世帯単位に直しますと、佐賀県が196台と九州の中で一番高い普及を誇っているところでございます。
 これからも普及率、そして数ともに伸ばしていきたいと思っているところでございます。
 私どもは、このEV(電気自動車)を普及させていくために、県内あちこちで急速充電ができる充電スポットをふやしていこうという取り組みをしてまいりました。電気自動車はCO2も排出しませんし、コスト的にも非常に有利な立場にありますけれども、いかんせん長い距離を走るのが苦手というところがポイントでございます。したがいまして、たくさんの充電ポイントを準備する、特に山手のところが坂を上ったりしますと電気を食いますので、この山手に充電スポットを配置していくことによって、県内どこでも走ることができるという「24時間EVユビキタスネットワーク」というものを我々目指して、配置を行ってまいりました。こうした結果、また後でもお話し申し上げますけれども、特に山間部の温泉地に充電スポットを設けることができまして、例えば唐津市七山のななのゆ、あと佐賀市三瀬のやまびこの湯、そして、吉野ヶ里町の山茶花の湯、こうしたところには既に23年度中に充電スポットを準備することができました。
 こうしたことによって、県内どこを走っていても充電をすることができるような状況を実現できていると思っております。
 また、県内のファミリーマートさんにご協力をいただきまして、県内のファミリーマートの7店舗で充電ができるような仕掛けもしてございます。こうしたことをやっていただくことによって、より使いやすい環境、いつでもどこでも佐賀県内は安心してEVが走れるという環境をつくり出していきたいと思って進めているところでございます。
 この県内の3つの温泉の急速充電器の整備とあわせて、県が主体となりまして、嬉野温泉と武雄温泉駅にこういう急速充電器を整備しておりますので、こうしたこととあわせまして、嬉野温泉、武雄温泉、そして、この3つの公営の温泉施設とあわせて、これら県内の温泉はEVスパとも呼べるものになったと考えております。安心して山合いの温泉地であれ平地の温泉地であれEVでお越しくださいということで、今回こうしたことをいろいろな形で宣伝をしていきたいと思っているところでございます。
 今後の取り組みとしては、市町と県とが協働することでより効果的なPRを実施していきますということ、それと、もっともっと多くの温泉旅館などにも充電器の設置を呼びかけて、電気自動車でお客様が来やすい環境をつくっていきたいと思っているところでございます。
 次が、これとは別に、EVと、これはプラグインハイブリッドですけれども、このEVやPHVが安心してできる佐賀県を目指して、こうしたEVやPHVの充電設備を備えたショップを今多くしております。EV・PHVサポートショップと呼んでおりますけれども、具体的には佐賀県内でこうした充電設備を持つ小売店舗や飲食店舗を募集していきます。登録の条件としては、こうした車の充電設備を備えて一般の利用者に開放していただくこと、お客様だけじゃなくてですね。またEVやPHVでご来店の方に、例えば、ワンドリンクサービスとか粗品の進呈のようなプラスワンのサービスを提供していただくことを登録の条件としております。こうした登録をしていただければ認定証を交付し、いろんな形でご紹介をしていきたいと考えているところでございます。
 また、こうした新しいタイプの自動車の魅力を周りの方に伝えていただく県民サポーターも同時に募集しているところでございます。
 次に、軽トラックの改造EVが完成をいたしました。
 県内の自動車関連企業に参加をしていただいて、市販の軽トラックの電気自動車への改造事業を行っておりました。佐賀県は離島もそうでございますし、農村部もそうでございますが、軽トラックが非常に多いところでございます。特に離島については石油の値段が本土部に比べて非常に高いという要素もございまして、こうした電気自動車を普及していくことによって暮らし自体にもプラスになっていくのではないかということで、今現時点では軽トラックのEVというものがございませんので、佐賀県として県内の自動車関連企業にお声をおかけし、あるいは早稲田大学の先生などとも協力をして、この軽トラックのEV化に取り組んできたところでございます。
 その改造研究会そのものは今年の2月に立ち上げまして、この軽トラックのEV改造、それと県内事業者への説明や指導を3日間かけて行いました。3月12日から14日までの3日間にわたりまして、こういう改造研究会を行ったところでございます。
 その結果、大きく2つのタイプの軽トラックを改造した電気自動車を実現することができました。1つが、要はフルバージョンとも呼べるものでございまして、これはリチウムイオン電池を搭載、航続距離は100キロ、エアコンもついているし、充電は急速でも普通充電でも両方できますよという、いわば100点満点の車でございます。その分だけコストも高くなります。
 一方で、コストダウンしたバージョン、ぎりぎりここまででもいいんではないかというバージョンも準備しました。これは搭載する電池は鉛の電池でございまして、航続距離は50キロ、充電は普通充電だけでございますが、例えば、毎日そんなに遠くへ行くわけではないというのと、昼間使うけれども、夜は帰ってきて家で夜充電すればいいという使い方としてはこちらでも十分対応できるのではないかと考えているところでございます。
 今回こうしたものを2台製作しましたので、これからは県内の離島において実際にお使いいただきながら走行データの取得や解析を行ってまいりたいと思っております。既に唐津市内の幾つかの離島にお話をさせていただいておりまして、小川島と神集島ですか、この2つの島で使ってみたいというお話が来ておりますので、ぜひやってみようと思っております。この実際に使ってみた結果を改造研究会の皆さんに還元をして、さらなるビジネスの可能性を探っていきたいと思っているところでございます。
 続いては、このEV改造軽トラックの愛称を募集したいと思っております。フルバージョンのものもコストダウンバージョンのものも見て何か違いがすぐわかるというわけではございませんけれども、こうした新しい取り組みでございますので、何かいい名前をつけたいと思っているところでございます。
 これ見てわかりますように、外見上は普通の軽トラックと変わりません。これがなかなか難しいことでございまして、実際に本当に単純に考えれば、この荷台の上に電池を載せればそれでできるわけでございますが、その分だけこの荷台のスペースが小さくなってしまいます。そうならないように、ここの荷台のスペースはきちんと確保しながら、この車の下のところに、ここのところが少し違う格好になっているのが見てとれると思いますけれども、このところに電池をきちんと収納して、軽トラックは軽トラックとしての機能が果たせるようにしたというのがポイントでございます。また、軽トラックはこの荷台がこれだけあるということからして重い荷物を入れて運ぶという作業をやるわけでございますけれども、電気自動車は特にそれに向いています。トルクが非常に強いので、重い荷物を載せても力強く動くことができるという意味では、むしろ電気自動車のほうになじむという要素もございます。
 ということで、課題はまだまだありますけれども、この佐賀県らしい企画として軽トラックのEV化、引き続き進めていきたいと考えております。
 

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