○佐賀新聞
　原発の停止によって玄海町や唐津市の経済の影響の試算を地元の商工会がまとめられていましたけれども、既に影響が出ているということなんですが、これに対して県として緊急に経済対策なり雇用対策をする考えがあるかどうかをお聞かせください。
○知事
　まず、こういう数字が出ているということは直接ではございませんけれども、伺っておりましたし、確かにいろんな点検作業などで来られる方が来られなくなったわけですから、影響は少なからずあったんだろうなというふうに思っております。
　現在、県でこうした事実を目の前にして何か経済対策を行う用意があるのかどうかというと、現時点では考えておりません。といいますのも、例えば──例えばといいますか、これからのことが全くわかっていないからでございまして、もう当分の間、原子力発電が今のままでずっと続くということであれば、この状態がずっと続くということになりますので、それはそれで、例えば、このままずっと続くということになれば仕事を変えるということを含めていろいろかなり地域的な構造改革みたいなやつをしていかなければいけないのかもしれません。あるいはそうではないということであれば、例えば、旅館経営されている方は、いつかは旅館に人が戻ってこられるというふうなことを思っておられる方もいらっしゃるだろうと思います。こうした先が全く見えない状況のもとで、どういう経済対策を打っていけばいいのかということは今の時点では判然としないということもあって、私どもとしては気にかけてはおりますし、現時点で存在しているさまざまな融資制度を初めとする支援制度については、上場商工会だけでなく、唐津の商工会議所、そのほかいろんな経済の関係機関を通じて活用していただくような周知に努めていっているところでございまして、これからもある程度先が見えるまでは、こうしたさまざまな既存の支援制度について皆様方に周知をしていくということをやっていきたいと思っております。