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アイコン 記者会見
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質疑応答:原発関連
○読売新聞
 玄海原発の関連で4点伺います。
 1点目に、1号機について保安院の意見聴取会で健全性を認める方向になっているかと思いますが、そのことに対するご見解をお願いします。
 2点目に、県内市町が九州電力との安全協定を結ぼうと望んでいらっしゃいますが、そのことになかなか事態が進んでいないようでして、県として何かされることがあるのかどうかと、関連して、安全協定の締結が再稼働の条件となるのかどうか。
 3点目に、近日、九州電力が免震重要棟の建設について発表されましたが、完成までまだ数年かかるようです。これも2点目と同じなんですが、再稼働の条件になるとお考えかどうか。
 最後4点目に、核燃料税の見直しについて現在の進捗状況、この4点をお願いします。
○知事
 はい、ありがとうございます。
 まず、1点目でございますけれども、1号機の健全性については、国において専門家会議を開催して検討が進められておりました。お話にありましたように、玄海1号機を含む高経年化炉の健全性については一定の評価が出されていると思っておりますが、その最終報告に当たって一部の委員から、特に玄海1号機の健全性については自分の意見が反映されていないということでご意見があったということで、今そのご意見も踏まえて、もう一度、最終報告に向けて原子力安全・保安院で調整中だと伺っているところでございまして、その結果に注目をしたいと考えているところでございます。
 次に、安全協定に関係して2点お尋ねがございました。県内市町が九州電力との間で行っている安全協定の締結に関し、県としてどのような対応をしているのかということでございます。
 まず、このことについては、前々から何度も申し上げておりますけれども、なかなか九州電力がこの市町に対して対応が十分ではなかったということを受けまして、牟田副知事のほうから九州電力に対して、市町の申し入れに対して真摯に対応していただきたいということの申し入れを行っております。また、それ以後については、原対課のほうと、あとそれぞれ個別の市や町のほうで、実務的なことになりますけれども、いろんなご相談などがあっていると伺っているところでございます。私どもとしても、自分たちが持っている知識や経験といったものについては、市や町にお伝えをしていきたいと思っているところでございます。
 そして、2点目が、安全協定が再稼働の要件となるのかということでございますけれども、安全協定の締結そのものについて、私ども県としては、県と九州電力の間で安全協定は既に締結をしているところでございまして、この安全協定というのは不磨の大典ではなく、常に見直す必要がないかどうか考えるべきものだということは、これまでも何度も申し上げてきていると思っておりますけれども、この市町の安全協定が締結されなければ再稼働ができないということにはつながらないと思いますが、現実に申し上げれば、今、九州電力と市町の間でいろんな調整が行われているという状況、それについては一定の方向性というのはそれほど時間がかからずに出てくるのではないかと私は思っているところでございます。
 一方で、国の原子力規制委員会については、今、国会に対して委員のメンバーが示された段階で、まだ発足していない。そして、玄海原子力発電所の前にも幾つも審査しなければいけない原子力発電所がある。こうしたことを考えますと、これが要件か要件でないかという議論というのが、ちょっと必要ないような状態になるのではないかと私自身は思っているところでございます。
 次に、免震重要棟のことでございますけれども、これらについては、さらなる信頼性の向上や安全性の向上のためにあらゆる取り組みをしていただきたいということを常日ごろから私どもは九州電力に対して申し上げているところでございまして、その意味で、今回こうしたことを、免震重要棟を整備していただく、そのほか幾つかの事項がございましたけれども、そうしたことについて実行していただくことは大変よいことだと思っております。
 ただ、それがなければならないのかどうかということについては、これから原子力規制委員会が発足しますので、そこの議論を見守りたいと思っているところでございますが、基本的にはさらなる安全性の向上というところでございますので、私の現在の理解としては、それができなければならないということにはならないのではないかと思っているところでございますし、ほかの原子力発電所のこうしたものの整備の状況も見たいと思っているところでございます。
 それと、核燃税については申しわけございません、最近報告を受けておりませんで、報告を受けていないということは、前回ここでお話させていただいていたことと大きく変わっていないのではないかと思っているところでございまして、現時点においては事務的なやりとりが続けられているのではないかと思っております。
○NHK
 規制庁の人事について伺いたいんですが、田中さんが委員長にというお話になっていますけれども、ただ、田中さんという方はこれまでも原子力行政の中枢にいらっしゃった方で、常々知事も国がきちっと安全性を確保すべきだということをおっしゃっていますけれども、現在の陣容で従前と顔ぶれ変わらないのに安全性はきちんと確保できるかどうかという、そのあたりはどんなふうにお考えでしょうか。
○知事
 個別の名前の挙がった方について、佐賀県と深い関係があったとか、いろんなやりとりをこれまでしてきたというわけではないもんですから、委員長の田中さんでしたっけ、田中さんを初めとして名前の挙がっている人と私自身がやりとりをしたり、いろんな思い出というと変ですけれども、何かやった経験があるかというと、それはそうではないということなんでね。ですから、ご本人のお人柄や考え方について私が今いいとか悪いとかと言える状態ではないということなんですが、ただ、これも前々から申し上げていたようにも思いますが、我が国において原子力関係について一定の知見を持っておられる、あるいはそういう学会の中でも権威のある存在であられる方々というのは、これまで我が国は原子力については安全性確認しながら推進していくという立場でやっておりましたので、これまでの原子力行政と全く無縁だったという方で非常にすばらしい方がどっかにいらっしゃるのかというと、なかなか探しにくいというところはあると思います。
 だから、その意味で国も探していく中で、余りどっぷりそこにつかっている人は避けようということで、講演会の謝金が年間幾らまでだとか、そういったことを条件としてつけておられるのだろうと思っているところでございます。
 私は詳しくは存じ上げませんけれども、こうして政府のほうから提案をされたということは、その意味での外形的な基準は満たされている方なんだろうと思っておりますので、その方が新しく立場が変わられて、そして、今回の震災の後、私が知るところ、あの方はずっと現場に入っておられた方ではないかと思います。そういった経験や前回の国会における所信においても、とにかく安全を非常に大事にするという考え方を示しておられたと思いますけれども、そうしたことを参考にしていきながら国会において判断がされるんだろうと思っております。私はどういう方がなられるのであれ、とにかくきっちり原子力規制委員会として期待される仕事をしていただきたいと思っております。
○共同通信
 1号機の健全性についてなんですけれども、一部の委員の方が、要は脆性遷移温度の急上昇について説明になっていないと、報告では計算式の間違いなんじゃないかというようなことを言われていますけど、遠い将来、1号機の再稼働という話もいつかはやってくるとは思うんですけれども、今健全性についていわゆる指摘されている、脆性遷移温度の急上昇ということに関しては、知事はどういうご理解で、あるいは不安があるのか、あるいは保安院と同じように健全性があると認められているのかというところをお伺いしたいんですが。
○知事
 健全性があるかどうかについては、私はこれまで事務方の説明を受け、自分なりにそしゃくした上で、必要な安全性、健全性は保たれていると考えておりました。ただ、本当に大丈夫なのかということについての不安の声があるということも私は理解をしておりました。ということで、国に対してこの1号機を含む高経年過炉の健全性についてきちんと検討をしてほしいということを求めておりましたが、国がやらないということでありましたので、去年の夏、それでは自分たちでやろうかということでスタートさせようとしたものでございます。
 その後、国がそのことを自分たちがやるからということでやるようにされましたので、私どもとしては大変いいことだと思っておりました。こうして県民が不安に思っていることについて、専門性の高い方々が集まってしっかりと議論をしていただき、一定の方向性を出していただく、それを我々としても見た上で、これについて理解できるのかできないかということについて、いわば判断というか、見て一定の判断をしていくということだと思っております。
 その意味では、現時点においてそういう本当に大丈夫なのかということについての一部の委員の方々の指摘に対して、もちろんこれまでも議論がなされた上で、計算式だとか、そういったモデルの正確性を欠く部分があったんではないかという議論が出ていることは承知をしておりますけれども、私は現時点において判断することなく、まずは最終報告においてどのような取りまとめになるのかを注目したいと思っているところでございます。
 我々としては、これだけ専門性の高い方が集まってしっかり議論をしていただいております場でございますので、その結果というものについては一定の尊重をしたいと考えているところでございます。
○朝日新聞
 規制委員会の人事についてちょっと。委員の中に、原発の専門家であっても反対とか慎重派の方だったりとか、あえて原発とはかかわりのない方も入れるべきだという声もありますけれども、そういう考えについてはどのように思われますでしょうか。
○知事
 賛成だから入れる、反対だから入れないというのではなくて、原子力発電所の安全規制の専門的な議論をする、これは規制庁ですから、規制をしていくのに必要な知見を持った人をとにかく集めていただきたい。それは実は事務局も含めてということになるのかもしれませんが、今回はかなり独立性の高い組織になりますので、いわば公正取引委員会的な、そういったことになるんでありましょうから、委員から事務局に至るまで、そういうとにかく専門的な知識、我々では持ち得ないような専門性とか経験を持った人にお願いしたいと思っております。

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