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発表項目:平成25年度 当初予算案

 「佐賀県総合計画2011」が、まさに2011年に策定をされました。去年がそのキックオフとしての予算でございました。今回の平成25年度の当初予算は、この佐賀県総合計画、計画期間が4年間しかございませんので、最初の年がキックオフであったとしたら、もう今年の2年目というのは、いわばゴールを目指す、そういう年でないといけないと思っておりまして、総合計画の取り組みを加速化させる、フルスピードというか、そういう形で県政を前に進める予算だということだと思います。
 総額は4,139億4,000万円です。
 先ほど申し上げましたように、ですから、意外に思われるかもしれませんが、平成24年度当初に比べると、平成25年度当初の規模が小さくなっています。あれだけの経済対策を国のほうで打ったのに変だなと思われると思うんですけれども、これは先ほど言ったような事情です。つまり、平成24年度の2月補正が大きくなります。そして、6月補正も恐らくかなり大きくなります。この緊急経済対策の部分はそこに反映されていますので、当初予算の分には余り反映されていない。むしろ、これまで累次にわたって景気対策が行われてきていましたけれども、その部分が終わってしまうものですから、逆にその部分が小さくなっているということで、若干下がっているということでございます。
 これが全体の予算の流れでございますけれども、いつも申し上げるように、大体この平成10年ぐらいがピークだった予算が、ぐっと20年度ぐらいまで下がってきて、そして経済対策でかなりぐぐっと伸びていってまた下がっていってというふうな状況になっております。
 歳出予算の義務的経費については、見てのとおり義務的経費が半分以上を占めているということでございます。
 歳出の主な増減で、例えば人件費が減っているのは退職手当が減ったからでございます。貸付金は、金額の幅ほど大きな政策の変更があったわけではございませんで、これは中小企業関係の貸付金が減ったことによるものでございます。そのほか、増えたものとして見れば臨時財政対策債(の償還)が増えているというふうなところがございます。
 この扶助費、その他で見ていただきますと、動きそのものは小さくなっているんですが、社会保障関係経費は12億5,700万円増えておりまして、大体毎年15億円程度、これから佐賀県の場合は社会保障関係経費が増えていくということを計画をつくる際に申し上げておりましたけれども、やはりそういう感じで増えていっているというものでございます。
 歳入予算、自主財源が34%で、その主なものを占める県税が16.4%でございます。
 そして、これもそんなに大きなところはございませんで、諸収入がぐっと小さくなっているのは、これは技術的なもので貸付金の元利収入の減でございます。
 県たばこ税が減っていますけれども、これは税制改正に伴いまして、国と県と市町村のたばこ税の配分が変化したことによるものでございます。
 公共投資の総額調整ルール、平成24年度から3カ年に分けて、大体760億円から770億円程度で、3カ年で約2,310億円公共投資を行うということで調整をしておりましたけれども、それに緊急経済対策ということで上乗せになります。そのほかにも、これまで行った景気対策の分で若干のっている分もございますので、絵的にはこういう感じになるというものでございます。
 あと、主な事業を幾つかかいつまんで御説明申し上げます。ちょっと時間もありませんので、簡単にいきます。
 まず、安全・安心の一つの象徴として、消防学校の訓練施設を改築いたします。
 次が、有明海の再生方策検討ということで、これは6年間、平成25年度から30年度までかけまして、科学的な知見を得るために調査を行っていくというものでございます。
 また、CSOの活動基盤整備事業と題した支援事業を行います。これは県内にたくさんありますCSOのうち、そのCSOをお手伝いするCSOという中間支援組織と呼ばれるものがあります。ここの人たちが、プロボノワーカーたちを、これはここにも書いてあるように、職業上のスキルを生かしたボランティアなんですけれども、その人たちを集めて、登録して派遣するという事業を行っていきます。
 また、県民ファンドも新しくつくっていきます。佐賀県民未来創造基金という、仮称でございますけれども、この中間支援組織の方たちが中心になって、県民や企業から寄附を募ります。それに対して県が補助をしていって、一定の基金をつくって、それによって県内のCSOに助成をしていくというものを今回新しく始めようとするものでございます。
 マッチングギフト方式にしようと思っておりまして、仮に県民や企業のほうから1,000万円寄附があれば、我々も同じように1,000万円補助をしていく、2,000万円集まれば、2,000万円やっていく。こうした形で、県民や企業の盛り上がりに応じて、県もそれに応じた応援をしていくというやり方をしたいと思っています。
 次は、がんの先進医療の受診環境づくりです。
 有効だとわかっていながらも、まだ公的な医療保険の適用がないがんの先進医療が、重粒子線もそうですけれども、このほかにもたくさんあります。今回、重粒子線に限らず、県民の方ががんの先進医療を受けられる場合に治療費を助成しようという制度を新しく始めます。助成額は、限度額30万円で、治療費の10分の1以内ということにしています。
 また、かなりお金がかかる場合、金融機関からお金を借りて治療を受けるというケースもあろうかと思います。その借り入れ利子について、利子補給を行うということもスタートをしていきたいと思っています。
 次が、聴覚障害者のサポートセンターの整備です。
 これは今新しく佐賀市の街なかにつくりつつあります新商工ビル、これの4階に聴覚に障害のある方たちのための手話通訳などの養成・派遣や相談支援を行うサポートセンターをつくろうというものでございます。機能としては、このほかにピアカウンセリングをやったり、ICT活用したコミュケーション支援などを行う。そして、手話・字幕入り映像の製作編集、こうしたものを行うことによって、やがては職業訓練的なことにもつながればと思っております。
 ドクターヘリ単独運航でございます。
 現在、佐賀県では長崎と福岡、久留米のこの2つの基幹的な基地にお願いをして、県内をカバーしておりますけれども、今回それに加えて、佐賀県が単独でヘリを導入することによって、いわば三重に佐賀県をカバーすることになりました。これによって、全国的に見てもかなり厚い形でドクターヘリが運航されることになると思っています。これによって救命率を向上させていきたいと思っています。
 最近、特に長崎の方面、西部方面においては出動件数が増えておりますので、その意味でも、今回単独運航することによって、より安心できる環境になると思っております。
 農業経営の多角化の支援ということで、専門家による指導・助言の拡大、小規模な施設設備整備を支援、こうしたことを行う予定にしております。農業もつくるだけではなくて、加工や販売、そういった方面にも関心を持ち、また力をつける農業者を増やしていくことが必要だと思っておりまして、その応援をしていきたいというものでございます。
 次に、中小企業連携強化促進でございます。
 中小企業、技術はあるけれども、なかなかお客さんが見つけきれないとか、もっと経営そのものを効率化していくということのためにコーディネーターを3名配置して、企業の連携を推進していこうということでございます。これまでも似たような事業をやっておりましたけれども、一定の成果が得られてきましたので、もう少し規模を拡大してやっていきたいと思っております。
 次が、情報発信プロジェクトでございます。
 東京エリアにおいて、佐賀県の情報を発信していくためにいろんな企業とコラボレーションを組んでいこうというものでございます。例えば、有田焼なら有田焼がどこかの企業と組んでやっていく。去年とか一昨年、例えばスタバと組んで、有田焼のあるところがスタバの幾つかの店舗において、有田焼の特別の器や皿でケーキを出したり、コーヒーを出したりするということを行ったりしておりました。
 今、例えば藤原和博さんという人が、もともとリクルートにおられた方ですけれども、その人がコーディネートして新しく売り出そうとしている時計なんかは、ベースに有田焼が使われようとしています。
 こんなふうに、佐賀県にあるいいものを使って世の中に出していこうとする人たちがいろいろおられます。それを本格的にやっていこうとするのがこの取り組みでございまして、そうすることによって、暮らしの中にふと気づくと佐賀県のものがある、いいなと思ったものが実は佐賀県のものが絡んでいた、そんな状態をつくり出していきたいと思っているところでございます。それを今年度、平成25年度にスタートをさせたいというものでございます。
 次が、国際交流・国際取引の推進で、新商工ビルの1階と6階に国際交流の拠点、そして国際ビジネス支援の拠点をつくっていきます。
 1階のほうには国際交流の支援拠点ができていくことになりまして、現在、新行政棟の1階にありますワールドプラザの機能がここに移っていくことになります。このほか、在住の外国人の支援や国際広域交流のイベント等により力を注ぐようにしていきたいと思っております。
 また、最近とみに活発になってまいりました国際ビジネスを支援するということで、ここ上海デスクも含めて、県の関係する国際ビジネス支援拠点をここに移すことによって、ワンストップで支援できるようにしていきたいと考えております。その意味で、この新商工ビルの1階と6階は国際化の支援の拠点になっていくということでございます。
 次が、その国際化の一環でございますけれども、韓国人の観光客の誘致に本格的に取り組む年にしたいと思っております。
 まずは、そのために「佐賀県ってどこ」ではなく「佐賀県ってあれだよね」という感じで、認知度を向上させてもらう、向上することが必要、そう考えまして、韓国内の広報やPRを行ってまいります。アナログなこと、あるいはデジタルなこと、さまざま組み合わせをしていきたいと思っております。
 現在、佐賀県を訪れておられる外国人観光客のうち、半分以上が韓国の方でございます。特に嬉野温泉などは非常に高い人気を誇っておりますし、最近では、武雄のオルレなども人気が上がってまいりました。こうしたいい環境がございますので、今回、今年は韓国のキャンペーンに力を入れたいというものでございます。
 また、外国の方、とりわけ韓国の方は非常にICTの活用能力にすぐれておられますので、こうした方々を受け入れていくためには、何より観光地の多言語表示とWi−Fi環境の整備が必要です。かねてから、これについてはずっと我々として必要と思っていましたけれども、なかなか進まない状況というのもございました。今回、韓国の方だけではなく、中国の方に向けてもそうでありますし、そもそも日本人が集まったり、あるいは会議をするときに、宿泊施設や公共施設にWi−Fi環境がないというのは今や考えられない時代になっております。そういったことを考えて、こうしたことの整備をしていきたいと思っております。
 あわせて、今度、夏を目指してジンエアーが仁川(インチョン)−佐賀を運航する予定になっておりますので、こうした路線定着などに向けた支援も行っていく予定にしております。
 次が、「岡田三郎助と近代洋画の佐賀」推進事業と題しまして、岡田三郎助という、佐賀県出身で明治のころからの日本の近代洋画家の巨匠であります岡田三郎助の、まずは作品購入、さらにはこうしたものを中心として「OKADA ROOM」をつくって、佐賀県立美術館のいわば目玉のラインナップにしていきたいというものでございます。
 資料整備としては、岡田三郎助の最晩年の傑作、これは昨年、この所有者の方のご理解を得て展示をさせていただいておりましたけれども、これを購入することといたしました。またあわせて、こうしたものを含んで岡田三郎助の作品を中心に展示をする「OKADA ROOM」をつくることにし、平成25年度はその設計を行うことにしています。
 次は、スポーツイベントを増やしていこうということで、これまでフィルムコミッションはございましたけれども、スポーツの合宿や大会を誘致するためのスポーツコミッションを新しく設立いたします。とはいえ、どこか大きく別の場所を借りて行っていくということではないんですけれども、スポーツコミッションという窓口をつくることによって、スポーツのイベントをしたい、合宿をしたい、とにかくスポーツに関わるいろんな相談の窓口をつくっていくことによって、佐賀県内でたくさんの人たちがスポーツのイベントにかかわるような、そういった状況を実現したいと思っています。
 このほか、このスポーツコミッションの事業ということになっていくんですけれども、トップレベルのスポーツイベントをやっていきたい。あわせて、国際大会や全国大会の誘致を行っていきたいと考えておりますし、トップレベルの選手が所属するスポーツ団体の合宿の補助も行っていきたいと思っております。無論、合宿補助というか、まずはこういうことでやっていきますけれども、補助は出さないにしても、大学のサークルのスポーツ合宿でありますとか、いろんな大会といったものについては、補助が出るかどうかは別にしても、開催に向けて努力をしていきたいということでございます。
 次が、「プロサッカーホームスタジアム環境整備」と題しまして、サガン鳥栖の本拠地でありますベストアメニティスタジアムの環境整備を行っていく、鳥栖市が行う事業に対して県としても応援を行うというものでございます。
 スタジアムのライセンスというものがあって、J1、あるいは国際試合を行うために必要とされるスペックというのがございます。そのスペックを満たすために鳥栖市が行う事業に対して県が支援を行うものでございます。
 次は、いじめ対策です。
 いじめ対策を行っていくために、学校現場の中の先生たちだけの力に頼るのではなくて、外部人材も使っていこうという事業でございます。具体的には、元警察官の方を生徒指導支援員として課題のある学校に派遣をするという取り組みでございます。また、このほか全く外部の専門家として、弁護士や精神科医などにお手伝いをお願いして学校を支援するという取り組みをスタートさせる予定でございます。
 次が、北部九州の総体です。
 今年の夏、具体的には7月28日から8月20日まで、北部九州4県で高校総体が行われます。そのうち、佐賀県では8競技9種目行われます。平成19年に行われたものに比べますと、非常に小さな取り組みになっておりますので、なかなか知られていないんですけれども、これはこれで選手、監督が6,500人、そして県内外から約11万人ぐらいの方がお越しになるだろうということで、この夏の一番のイベントになるのではないかと思っております。たくさんの方々に関心を持っていただき、いろんな意味で佐賀で競技が行われることになってよかったと思ってもらえるように、私どもとしてもしっかり支援をしていきたいと思っています。
 以上でございます。
 すみません、先ほどCSOの活動基盤整備の基金をつくっていくというマッチングギフトの説明の中で、2,000万円集まれば2,000万円ということを申し上げましたが、上限が1年間に1,000万円ですので、仮に1年間で2,000万円集まっても県としては1,000万円しかできない。多分、そうなればCSO側は来年に1,000万円持ってくると思います。ということになるかなと思いますけれども、いずれにしても、こうやって集めたら集めた分我々が支援をするというやり方でやっていきたいと思っています。
 以上でございます。
 

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